今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

COP26は成功するか?

2021-11-07 15:43:55 | 幸福の追求

COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)

が10月30日、英グラスゴーで開幕した。2030年までに

平均気温を1.5度に抑えるという目標を射程に入れることに

完全に失敗していると国連のグテイレス事務総長は指摘してい

る。

 しかしこれは人類絶滅の危機を叫ぶ温暖化是認派の心配どお

りとなっている。コップ25でのIPCCは、平均気温が今世

紀末には4°以上になるとニューヨークや上海、東京などの海

面が8m以上上昇する可能性があると予測している。東京の日

比谷公園まで水没するという。この意味は、現在の海岸が8メ

ートル後退するという意味ではない。海抜8メートルの所まで

海岸が後退するという意味である。それにもかかわらず上記の

都市とうが水没の道を突っ走っていると国連は警告しているの

である。

 これに対し、日本や世界などの青年はノンキなものである。

年から年中お祭り騒ぎである。自分たちが存続の危機に向かっ

ていることに気づいていない。それとも故意に知らない振りを

しているのだろうか。私は来年には80才になる。われわれ老

人にとっては実のところ切迫感はまだ薄い。現在30才以上の

世界の政治家や官僚などで2100年を迎える人はほとんどい

ない、といっても過言ではないだろう。2100年には109

才になるからである。だからその場しのぎの適当なことをいう

のである。それらの人々にとっては眼前の現実主義にならざる

を得ない。というよりも、どう温暖化の脅威に対処すべき政策

を立てていいのか分からない、というのが本心ではなかろうか。

 現在でも、分かり易い温暖化対策として①太陽光発電、②風

力発電、③原子力発電などが挙げられている。しかし、太陽光

発電のパネルは台風などの時の風害に弱い欠点がある。パネル

が小石などの飛散物によつて破壊される可能性があり、どれだ

け正確に発電できるか疑問点の方が大きい。今後、毎年のよう

に強風になる可能性があり、太陽光発電は脆弱なもので終わる可

能性があり、期待できないままで終わる可能性が強いのではない

かと危惧される。風力発電も、発電機そのものが強風に弱いとい

う弱点がある。大分以前のことであるが、「鶏のかざみどり」を造

る名人の言葉を思い出す。その人の云うには、強力な風を真っ正面

から受け止めてかざみどりを造ろうとすると失敗すると云う。風を

受け流しながら耐えられるかざみどりを造らなければ失敗すると

云う。この場合、風速何十メートルまで耐えられるものにするの

であろうか。いずれにしても風速(秒速)が100メートル以上

になることを計算の内に入れておくべきであろう。

 さらに、太陽光、風力の両発電がだめだから原子力発電に頼る

というのも困るものといえよう。いまだに原発の廃棄物や安全性

問題が解決されていないからである。このように考えると、太陽

光発電も風力発電も完全な発電方法等が確立されているとは云え

ない。

 一方温暖化対策としてCO2問題も自動車などの化石燃料問題を

〇(ゼロ)にしたとしても、永久凍土が溶けただけでも温暖化の原

因の一つであるCO2の20倍のメタンガスが大気中に放出される

ので単純に安心できるものでもない。

 さらに、台風や竜巻が巨大化するのも確実な問題である。このよ

うに考えると温暖化を克服することは不可能に近いと云えよう。

 人類が安心できる見通しは現在のところ何一つないといえよう。


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