今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

「墓じまい」の受け皿としての納骨堂の利用法!

2014-10-25 09:55:28 | 幸福の追求

 「遺骨を守る人がいなくなりそうだ(または、いなくなった)。

どうすれば良いのだろう」、「墓じまいをして安心できる寺に遺

骨を預けたい。どうすれば良いのだろう」、という相談が近年多

くなった。

 このような社会的な事情とニーズが多くなるのは予測範囲の

ことであった。当北海寺ではこの社会的なニーズに応えるため

すでに10年前から対応してきている。そのポイントは、安価と

安心だった。具体的には、

①  納骨壇の永代使用料の中に永代供養料を込みとすることだっ

 た。(後継者がいない方に、永代供養料の負担をなくすること

 だったのである)。

②  「墓じまい」の受け皿として当寺の納骨堂は安価に設定してい

 る。4体収納可能の納骨壇は55万円(一体 13.7万円)、6体用

 納骨壇は95万円(一体 15.8万円)、12体用納骨壇は120万円

 (一体10万円)で利用できる。尚、一体だけの永代供養塔は35万

 円で利用できる。

③  骨箱一個に何体も砕いて入れることも認めている。

④  納骨壇の永代使用料を安価にすること。(他の納骨堂の永代使

 用料を調べてより安価としている)。

⑤  当北海寺は半永久的に廃寺となることはない。安心を提供でき

 る。(民間経営の霊園や納骨堂では、経営者が変わることがある)。

⑥  今年から、送骨納骨を受け入れている。全国各地の人々の門戸

 を開放するためである。

 

これらを見ていただければお分かりのように、当寺として最大

限の努力をしているつもりである。本欄を参考にしていただけれ

ば幸甚である。


「イスラム国」と世界征服欲?

2014-10-09 07:10:55 | 幸福の追求

 イスラム国は、普通の「国家」ではなく、一つの集団である。また、イスラム教の一派の集団と報じられている。ある日本のテレビ報道の中で、将来的には世界全体に進出し、日本にも進出するとイスラム国の関係者は発言している。日本も例外ではない、とも云っている。これはただことではない。イスラム国の最終目的は世界征服であることがハッキリ明言されたことになるからである。

 しかし、その目的が達成されることはないだろう。世の中、

そんなに簡単なものではないからである。いかなる宗教であれ世界中の宗教を一つの宗教に統一するのは絶対に不可能である。他の宗教が黙っていないからである。事実、イスラム国の軍勢を米欧などが激しく反撃している。日本でも、イスラム国に行こうとした若者が警察に逮捕されている。そのような若者が日本に帰ってきてテロでも起こされたら大変なことになるからである。

 しかし、その若者がイスラム国に参加しようとした動機は就職できなかったということだと報じられている。このように本流から外れたアウトサイダーの若者は沢山いるものと思われる。若者が夢を持てるような社会になるよう政府は努力しなければならないだろう。

 一方、イスラム国の武装集団は残虐だと再三報じられている。ブッダは「人を殺すな、殺させるな」と説いている。理由が何であれ、人を殺して幸せになれるはずはない。人間として守らなければならない基本を再確認してほしい。殺人や人の物を盗むなどの刑法を犯してはならない。刑法を犯さず、人を殺さなければ、あとは自由のはずである。それはすべての人に通ずる普遍的な真理である。いかなる理由があろうとも残虐に人を殺す集団に入ってはならない。平和な日本が永遠に続くように日本人全体が努力すべきではなかろうか。

 


火山爆発は予知できる!

2014-10-02 19:31:10 | 幸福の追求

 御嶽山の爆発で47人が犠牲となった。大変お気の毒なことである。

しかし、マスコミ報道がおかしい。特に解説者の言動が納得できない。

「火山爆発は予知できない」、という発言を堂々としているからであ

る。野僧の粗書「ブッダの予言と最期の自然災害―大災害を生き延び

る方法」の47頁に「火山噴火から生き延びる方法⑤」として、火山

噴火の予知方法が開発された、と紹介している。開発したのは東京

大学地震研究所(高エネルギー地球科学)の田中宏幸准教授のチームで

ある。その内容であるが、宇宙から降り注ぐ高エネルギーの素粒子

ミュー粒子(ミューオン)は山をも突き抜けて移動する。密度の高い所

は突き抜けにくく、低い所は突き抜けやすい。その数値を測定する

「プラスチックミンチレーター」を開発し、このミンチレーターを

複数設置し、マッピングして3D画像化することに成功した。その結

果、火道(マグマの通り道)の場所と位置、地中の水蒸気の動きを簡単

に特定できるようになったのである。「いつ、どこで、どのくらい」

という予測の中でも後者の二つはほぼ完全に予測できるようになった。

一方、「いつ」という予測はその近辺の地震の回数や強度などを観測

していれば、予測できるものと思われる。事実、今回の御岳山近辺で

地震の回数が増えていたことが報告されている。したがって、御嶽山

をミンチレーターで観測していれば、47人もの犠牲者を出さずにす

んだものと思われる。

 これらの事情をマスコミは何ら取り上げていない。また、解説者も

これらの現状を何ら説明、紹介していない。せっかくの科学技術を持

ちながら活用しないのは一種の罪ではなかろうか。

  爆発の「いつ」ということが分からないとはいうものの、「3D画像」

の中で、火道の中の水蒸気やマグマの位置の変化を見ていれば、爆発の

時期の予測はできるのではなかろうか。それらが上にあがるばあがるほ

ど爆発が近いことを意味するからである。