今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

NPO「ハッピー・サポートセンター」設立の御案内

2006-08-23 19:01:20 | 幸福の追求
 NPO・「ハッピー・サポートセンター」(HSC)

     設 立 の 御 案 内

       会 員 急 募

     平成19年5月設立予定

 非営利活動法人・NPO「ハッピー・サポートセンター」
(HSC)とは、犯罪加害者の「家族」に対し、青少年健全
育成、人権と差別からの擁護、心身の安定化に対するサポー
ト活動を行い、家族の幸福と社会の安定化に寄与することを
目的としています。
 犯罪被害者の家族が悲痛な思いで生活していることは承知
しております。それと同時に、犯罪加害者の家族も痛恨の思
いで生きているものと推測しております。
 ただ、犯罪被害者の「家族」に対してサポートするNPO
はいくつもありますが、犯罪加害者の「家族」に対するNP
Oは一つもありません。
 たとえ、犯罪者の家族であっても、「幸福になる権利」は
あるのではないでしょうか。本人が犯罪を起こしたわけでは
ないからです。
(経緯) 
 故正木亮博士は、自著「死刑」(日本評論社)の中で、次
のように主張しています。
 「凶悪犯の家族も悲惨である。その家族は自殺しなければ、
男の子を父親と同じような凶悪犯に仕立てあげる結果になる
か、女の子を魔窟に送る結果になるのかは、国家、社会にも
責任の一端がある。加害者の家族の救済策も国家の大事な責
務であり、その対策がのぞまれる」
 この記述を読んだのは、私が大学1年生(昭和41年)の
時でした。それ以来、私の頭の中から、この言葉が消えるこ
とはなかった。私の処女作「地球成仏」(170頁)の中で
も、上記の主張を引用しています。しかし、いざ活動となる
と一人では如何ともできませんでした。熟慮した上で、NP
Oを立ち上げ、志しを同じくする人々と、活動する以外に方
法はない、という結論にいたった次第です。
(今後の日程)
 HPでアピールし、賛同者の各位から、各位のHPにさら
に掲載して頂き、順次、輪を広げていきたいと考えておりま
す。
 現在のところ、札幌と新潟で来年5月、同時に発足したい
と考えております。しかしながら、1つでも多くの都府県か
ら同時に発足できるればいいな、とも考えております。将来
的には、すべての都道府県にネットを広げたいと念願してお
ります。さらには、世界的規模のNPOになるかも知れませ
ん。なぜなら、世界中に犯罪者の家族がいるからです。
 それはともかくとして、会員になってもいいと思われる方
は、是非ともメールを下さい。全国どこからでも結構です。
一緒にやりませんか。
 なお、近日中に北海寺のHPでNPOの設立趣旨書、定款
(ていかん)等を掲載したいと考えております。ご覧いただ
ければ幸甚に存じのす。 

昭和天皇の靖国参拝中止に学べ

2006-08-20 21:20:49 | 戦争と平和
 元宮内庁長官のメモが明らかにされた。元宮内庁長官とは、
警察官僚出身の元宮内庁長官富田朝彦氏である。氏は、「篤
実優秀な能吏で、話を誇張するようなことは絶対できないた
ちの人だった」と評されている。ようするに、富田氏は立派
な人だった、ということである。この「富田メモ」は、第一
級の史料だといわれている。
 その「富田メモ」の内容を要約すると、「A級(戦犯)が
(靖国神社に)合祀された。・・・松平の子の今の宮司(お
寺に譬えれば、住職のこと。神社の主管者のこと)がどう考
えたのか、易々と(A級戦犯を靖国神社に合祀してしまった)。
松平は、平和に強い考えがあったと思うのに、親の心、子知
らずと思っている。だから、私はあれ以来、(靖国神社に)
参拝していない。それが私の心だ」ということになる。
 このメモから、昭和天皇の真意を推測してみよう。

(1)太平洋戦争の犠牲者である一般戦没者の慰霊のために
   靖国神社に参拝していた。
(2)太平洋戦争を喚起した最高責任者であるA級戦犯を
   靖国神社に合祀したので、それ以来、靖国神社に参
   拝していない。
(3)日本兵の多数に犠牲を負わせ、一般国民に辛苦を与え
   た太平洋戦争に、私(天皇)は、初めから反対だった。
(4)私(天皇)は平和を祈念していた。松平(終戦直後の
   最後の宮内大臣の松平慶民氏)も私と同じ考えだった。
(5)これが、私(天皇)の本心である。

 という事であろう。その天皇陛下の意に反して、小泉総理
は8月15日、靖国神社に参拝している。首相にすれば、天
皇陛下の意思など、どうでもいいこと、としか考えていない
のであろう。「自分の考えに従うのが天皇である」とでも思
っているのであろうか。
 この「富田メモ」が日本経済新聞に掲載されたのは7月1
5日のことである。首相はこの天皇の意思を知りながら靖国
に参拝したのである。何をもって「天皇万歳」なのか。天皇
の意思に背くことが愛国者なのであろうか。

小泉首相の靖国参拝は前時代感覚だ

2006-08-18 21:42:45 | 戦争と平和
 8月15日、またしても小泉首相は靖国神社に参拝した。
太平洋戦争の被害国である中国と韓国が反発したのは当然
のことである。旧日本軍がした残虐行為は、それらの国の
人々からすれば、忘れられない事であろう。
 立場が逆だったらどうであろう。もしも、中国軍や韓国軍
が日本に攻めて来て、老若男女の日本人が残虐に殺された
ならば、中国や韓国を許せるであろうか。それと同じ事で
ある。小泉首相が言うように、心の問題、国内問題ではす
まないはずである。身勝手な首相の論理は国際社会で通じ
るはずがない。
 世論調査を見ると、小泉首相の靖国神社参拝は「よかった
」と答えた人と、否定的な人との差はさほど大きくない。し
かし、戦争に対する反省の観念がない人が、過半数もいる
こと自体、理解できない。
 戦争が好きな人とは、一体、どんな人種なのであろうか。