1977年8月、無人の人工衛星「ボイジャー1号」が米国によって打ち上げられ
た。その人工衛星は2012年8月、太陽系宇宙を突破し、恒星空間の宇宙に突入し
た。すなわち1号は35年かけて太陽系外に達したということである。その境は太陽
系宇宙のはずれである。
これを逆算して考えた場合、お隣さんの宇宙である地球人に似た知的生物がいる星
にとっても境であろう、という仮説がなりたつ。その境に地球人のような知的生物の
住んでいる星はないからでる。したがって、その境から地球人に似た生物の存在する
星に行くまで約35年間かかることになる。合わせて地球から隣の地球に似た星に行
くまで計70年かかることになる。これは無人の人工衛星でのことである。ましてや
人間の乗っている有人衛星なら何倍もの年月がかかるのではなかろうか。
往復で計算すると、人工衛星で140年かかることになる。したがって、宇宙間での
戦争はあり得ないことである。たとえロボットとロボット間の戦争をイメージしても
戦利品を運ぶ手段もないし、戦利品そのものが価値あるものとは考えづらい。たとえ
地球にない物でも地球までの運搬日数がかかりすぎて意味をなさないであろう。
宇宙戦争は漫画の世界にすぎないものといえよう。太陽系宇宙には、地球人以外に
知的生物が存在しないのは云うまでもないことである。