今回の東日本大震災の犠牲者のご冥福を祈ると同時に、罹災された方々の
一日も早い復興意欲が旺盛になることを祈念いたします。
さて、今回の大震災は、明日の日本の姿を想像以上に見えるような気がす
る。特に、大都市は海岸に面している。東京、横浜、名古屋、大阪、福岡し
かりである。すなわち、今後とも大地震が起これば津波が起こるのは理の当
然である。仮定のことで恐縮だが、もしも今回のような大地震と津波が東京
を襲えばどうなるのであろうか。国会も官庁も、都庁も水没することになる
だろう。当然、国家の統制は完全に麻痺することになる。そのようなことは
あり得ない、という考えは希望的なものにすぎない。何の根拠もない自論で
ある。むしろ、いつ現実化してもおかしくない現況といえよう。そのことを
本欄で何度となく警告している。大地震による津波、巨大台風による高潮な
どの可能性は否定しきれない段階に入っている。
今回は巨大地震、津波、原発という三大災害に見舞われた。そのため、復
興構想会議等が首相の私的諮問機関として数多く設置された。しかし、大災
害からの復興という一点しか見ていない。地球の劣化による人類の危機感は
まったくないように見える。東京都知事は今回の災害を「天罰」と云ったが、
それは違う。宇宙に意志などない。人類主体の利己的な文明行為は、自然の
法則に反する部分がある。たとえば、温暖化の原因物質の宇宙への放出とい
う人類行為は、宇宙の法則に反するものである。当然ながら自然の法則が凌
駕する結果となっている。その結果が人類に不利な面となって現れているい
るだけである。ブッダは、あくまでも因(原因)と縁(条件)によって果
(結果)があるのである。その結果によって人類が受ける幸・不幸などの感
じかたを報(報い)という。偶然や、神的な意志などを完全否定した考え方
である。
いずれにしても、今回の大災害で終わりではないということである。続き
があるはずである。その観点を諸機関は見逃すべきではない。何度でも云お
う。東京が水没してから、すなわち国家統制機能が不全状態になってから、
首都機能移転を主張しても何の意味もない、ということである。その前に首
都機能移転をして万全を期せ、と主張しているのである。
現在は開店休業の状態であるが、これまでの国会論議で首都機能移転候補
地として、三重・畿央、岐阜県東濃・愛知県西三河北部、栃木県那須・福島
県阿武隈の三地点が候補だった。しかし、東京より以西は温暖化を考慮する
と適地とはいえない。東京より北東の那須が最有力候補と目されていた。し
かし、今回の福島の原発事故で、那須は隣県であるため候補地からはずれた
といっても過言ではないだろう。茨城、宮城両県も隣県なるが故に候補地と
はなりえない。また、青森県は三方から海に囲まれており、候補地とはなり
えないのではなかろうか。
こう考えると、岩手県が適任地として残る。県都の盛岡市は内陸に位置し、
海からも約80km離れている。また、福島原発から200~300km離
れている。一方、新幹線、高速道、飛行場(花巻空港・盛岡まで車で約30分)
ともに完備されている。したがって、交通アクセスなどの経済的な負担が少
なくてすむ。盛岡市近辺に首都機能移転するのが合理的であると思われる。
さらに、災害復旧事業と一緒にプロジェクト化すれば、就労救済事業ともな
り、日本全体に安心感を与えられるものと推察される。ところで野僧は岩手
県には一人の知人もいない。あくまでも日本全体の将来を心配してのことだ
とご理解いただきたい。
為政者は明日の日本も考えて智慧を出し切ってもらいたい。首都機能移転
は必要不可欠なものである。復興構想会議等は、日本全体の将来観によって
判断すべきだと考える。
一日も早い復興意欲が旺盛になることを祈念いたします。
さて、今回の大震災は、明日の日本の姿を想像以上に見えるような気がす
る。特に、大都市は海岸に面している。東京、横浜、名古屋、大阪、福岡し
かりである。すなわち、今後とも大地震が起これば津波が起こるのは理の当
然である。仮定のことで恐縮だが、もしも今回のような大地震と津波が東京
を襲えばどうなるのであろうか。国会も官庁も、都庁も水没することになる
だろう。当然、国家の統制は完全に麻痺することになる。そのようなことは
あり得ない、という考えは希望的なものにすぎない。何の根拠もない自論で
ある。むしろ、いつ現実化してもおかしくない現況といえよう。そのことを
本欄で何度となく警告している。大地震による津波、巨大台風による高潮な
どの可能性は否定しきれない段階に入っている。
今回は巨大地震、津波、原発という三大災害に見舞われた。そのため、復
興構想会議等が首相の私的諮問機関として数多く設置された。しかし、大災
害からの復興という一点しか見ていない。地球の劣化による人類の危機感は
まったくないように見える。東京都知事は今回の災害を「天罰」と云ったが、
それは違う。宇宙に意志などない。人類主体の利己的な文明行為は、自然の
法則に反する部分がある。たとえば、温暖化の原因物質の宇宙への放出とい
う人類行為は、宇宙の法則に反するものである。当然ながら自然の法則が凌
駕する結果となっている。その結果が人類に不利な面となって現れているい
るだけである。ブッダは、あくまでも因(原因)と縁(条件)によって果
(結果)があるのである。その結果によって人類が受ける幸・不幸などの感
じかたを報(報い)という。偶然や、神的な意志などを完全否定した考え方
である。
いずれにしても、今回の大災害で終わりではないということである。続き
があるはずである。その観点を諸機関は見逃すべきではない。何度でも云お
う。東京が水没してから、すなわち国家統制機能が不全状態になってから、
首都機能移転を主張しても何の意味もない、ということである。その前に首
都機能移転をして万全を期せ、と主張しているのである。
現在は開店休業の状態であるが、これまでの国会論議で首都機能移転候補
地として、三重・畿央、岐阜県東濃・愛知県西三河北部、栃木県那須・福島
県阿武隈の三地点が候補だった。しかし、東京より以西は温暖化を考慮する
と適地とはいえない。東京より北東の那須が最有力候補と目されていた。し
かし、今回の福島の原発事故で、那須は隣県であるため候補地からはずれた
といっても過言ではないだろう。茨城、宮城両県も隣県なるが故に候補地と
はなりえない。また、青森県は三方から海に囲まれており、候補地とはなり
えないのではなかろうか。
こう考えると、岩手県が適任地として残る。県都の盛岡市は内陸に位置し、
海からも約80km離れている。また、福島原発から200~300km離
れている。一方、新幹線、高速道、飛行場(花巻空港・盛岡まで車で約30分)
ともに完備されている。したがって、交通アクセスなどの経済的な負担が少
なくてすむ。盛岡市近辺に首都機能移転するのが合理的であると思われる。
さらに、災害復旧事業と一緒にプロジェクト化すれば、就労救済事業ともな
り、日本全体に安心感を与えられるものと推察される。ところで野僧は岩手
県には一人の知人もいない。あくまでも日本全体の将来を心配してのことだ
とご理解いただきたい。
為政者は明日の日本も考えて智慧を出し切ってもらいたい。首都機能移転
は必要不可欠なものである。復興構想会議等は、日本全体の将来観によって
判断すべきだと考える。