今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

電力10社は、送電線の情報を隠すな !

2012-01-31 09:48:47 | 幸福の追求
 従来の国土地理院の電子地形図(2万5000分の1)には送電線や鉄塔の位置が明記
されていた。これは昨年の2月からインターネット上で公開されている。しかし、
現在のその地形図から、それらが削除されている。送電線や鉄塔どは航空写真だ
けでは確認しにくいため、国土地理院は昨年末までに電力各社に位置情報を求め
たが、「保安対策上の問題」を理由に提供を拒否されたという。「テロなどに悪
用される恐れがあるから」という。したがって、現在の地形図から送電線の位置
などが削除されている。専門家は、「送電線や鉄塔などは、登山などの際に現在
地を確認するのに役立つ。地理や地図学習の障害になるおそれがある」、「ネッ
ト上ではより詳細な航空写真が公開されており、時代錯誤も甚だしい。あまりに
も秘密主義すぎるのではないか」、と指摘している。日本地理学会は、鉄塔など
の情報を電子地図に掲載するよう要望書を国土地理院に出しているが、「電力会
社から協力が得られない以上、掲載は難しい」、と話しているという。(毎日新
聞、1月30日、朝刊)参照。

 これは由々しき問題である。登山などの際、場合によっては人命に関わること
である。そもそも電力は、現在の人間生活の最も大事なインフラの一つである。
言葉を代えれば、半公共的な存在である。何も隠す理由はないはずである。「保
安上」、「テロ対策」、というのは隠す理由にはならない。いわば、独占企業的、
暴君的な発想に過ぎない。

 たとえ原発に否定的な人でも、電力会社の存在を否定しているわけではない。
電力会社の重要性を認めた上で、危険性の大きい原発から脱却して、安全な代替
エネルギーに電力会社自ら転換してほしい、と云っているだけである。曲解され
ては困るものでもある。

 日本では、原発をこれ以上続けることは困難と思われる。今一度、大きな原発
事故が発生すれば、日本列島は汚染列島になってしまう。日本民族は滅亡の淵に
追い込まれるのは必定だと思われるからである。

 電力各社は冷静に判断すべきである。上記の情報を隠し続ければ、自己否定の
道に追い込まれかねないかもしれない。

 

3.11東北大災害と予知

2012-01-26 12:31:00 | 幸福の追求
 本欄2010年3月5日「鉄筋建築と鉄骨建築、どちらが地震に強い」、同年3月11日
津波に関する「海から100km離れていないと、なぜ安全でないのか?」を2回続けて
書いた。東北大災害の1年前のことである。南米チリ津波の直後でもあったが、こ
れを書く前に、東北のリアス海岸近辺のことがしきりに気になっていたのである。
しかし、日本中が海に囲まれているのであり、心配しても限のないことだと思いつ
つ、とにかく書かざるを得なかったと云うべき心理状態だった。それは映像的なイ
メージではなく、漠然としたものだったのである。胸騒ぎ程度だったのである。し
たがって予知というより、偶然が重なったものと思っている。

 ところで予言とか予知というものは、二つに大別される。一つは、テレビや映画
を見るように、映像的に見えて予言する場合である。第二は、「おふでさき」(自
動書記)といって、筆が勝手に動いて予言を書く場合である。

 大本教の教祖である「出口なお」氏は、天保7年(1837年)生まれで、明治25年(18
92年)神懸り状態で13日間の断食に入る。帰神状態になって大声で金切り声をあげる
ので、座敷牢に入れられた。その時、落ちていた古クギで神の言葉を柱に文字らし
きものを書いたという。しかし、「なお」は無学だったので字は書けなかったのに
である。これが「おふでさき」の始めである。その後、墨で書くようになった。「
なお」は後に、日清戦争、日露戦争を予言している。天理教の中山ミキ氏も「おふ
でさき」として有名である。

 「なお」の五女「澄」は、明治39年(1906年)「出口王仁三郎」と結婚した。この
王仁三郎は大変な予言者で、「戦争の終末期に、広島は最大の被害を受ける、空か
ら火が降ってくる」、「日本は太平洋戦争に負ける」、「天皇は人間宣言する」、
「東京は空襲されるから、疎開するように」などの予言をした。その大半は正確に
当たっている。このため、大本教は、昭和10年に大弾圧を受けた。教祖の「なお」
の墓を爆破されるほどだった。この王仁三郎の予言は、テレビか映画を見るように
映像として見えたと云われている。昭和23年、76才で没した。このように、予言、
予知というのは不可思議なものなのである。最後に野僧の一番気になっている王仁
三郎の予言を紹介しよう。

 「日に日に厳しくなりてくると申す事始まっているのであるぞ。まだまだ激しく
なってどうしたらよいか判らなくなり、あちらへうろうろ、こちらへうろうろ、頼
る所も、着る物も、住む家も、食う物もなくなる世が迫ってきているのだぞ」。
 

増税の前に電源三法の廃止を !

2012-01-23 07:24:23 | 幸福の追求
 大震災の復興資金、福祉関連の必要性から増税したいという民主党
政権のいうことは理解できる。しかし、増税しても、今後の原発事故
の賠償金に使われるのではないか、という疑念を払拭することができ
ない。原発を国策化してきたのは電源三法である。増税する前に、電
源三法を廃止することを民主党は公表し、宣誓すべきである。

 毎日新聞は、今夏の電力需給について「全国で約1割の不足に陥る」
と公表した。一方で、別の未公表資料では「電力6%余裕」あることを
伏せて政府は公表したことが発覚した、と報じている。政府はなぜ嘘
を云う必要があるのであろうか。原発を絶対に維持したいという東電
の立場そって、政府は提灯持ちをしているからなのであろうか。国民
の健康と生活破壊を無視した態度である。

 昨年3月の原発事故直後に国際エネルギー機関(IEA)は、日本は原発
を全廃しても電力を供給できる設備をもっていると発表している。そ
れにもかかわらず、東電の立場を擁護する姿勢を民主党政権は続けて
現在にいたっている。それが国民の不信を惹起しているのである。国
民は民主党に期待して前回の選挙に民主党に投票したのである。野僧
とて同じである。しかし、原発事故への対処と原発維持に固執してい
る民主党の態度は国民の失望を呼んでいる。内閣支持率の下降は、政
策を変えなければ、より進むであろう。今年であれ、来年であれ衆議
院選挙があれば、民主党は完敗するであろう。国民意識と乖離してい
るからである。

 民主党は熟慮すべきである。「ぶれない政治」だからと云って勝て
るわけではない。政策が間違っていれば負けるのである。首相は誤解
している。増税が間違っている、と国民と考えているのではない。除
染一つとっても、完全な解決策を示せないではないか。防護服一つ、
処分できないではないか。放射能禍は広がる一方である。増税分が今
後の原発事故の尻拭いにつかわれれば、単なる国民負担の増大に過ぎ
なくなることを懸念しているのである。このような状況下で原発維持
を主張すること自体、異常である。民主党に期待しているからこそ苦
言を呈しているのである。

 政府は「立地地域対策交付金」などを定めた電源三法を今こそ廃止
すべきである。それ以外に民主党が生き延びる道はないであろう。  

原発事故、今後は魚が心配 !

2012-01-21 06:43:47 | 幸福の追求
 野ざらしの砂利を使ったマンションのコンクリートから、放射性物質
が検出され、大騒ぎとなっている。また、海底魚からも同じく検出され
ている。原発事故は一段落した、という政府見解は間違っている。むし
ろ、これからが問題なのである。政府の原発事故の影響意識は低く過ぎ
て話にならない。そんなことでは国民の健康すら守れないだろう。現在
でも、メルトダウンした原発の水位すら確定できないでいる。当然のこ
とである。爆発による破損の詳細さえ確認できていないのではなかろう
か。ザルに水の状態は依然として続いている証拠である。また、海底の
ドロと海底魚から多量の放射性物質が検出されている。恐らく、ひび割
れた部分から冷却用の水が染み出ているのは間違いないものと思われる。
故意に放流してはいないと思いたい。そのドロであるが、海流に沿って
移動すると云われている。したがって、今後とも放射性物質による弊害
が大問題となるだろう。

原発維持の邪悪政権の交代を !

2012-01-19 12:19:26 | 幸福の追求
  政府は17日、原発の運転期間を最長60年とする方針を表明した。
福島第一原発の反省は何もないようである。さらに現政権は消費税
増税に確執している。東日本大震災の復興や福祉関連にも使うと云
っているが、更なる原発事故が発生すれば、増税分の増収が弁済金
として使われ、消えることになる。馬鹿げている。まず、原発政策
を国策としている基本姿勢を変えることが先決である。今後、原発
事故が起こった場合、電力会社が全額を弁償すべきである。国が弁
済する必要はまったくないはずである。もしも、原発事故が発生し、
国が弁済するとしたら、現閣僚と賛成議員全員が弁済すべきである。
提案、議決権を有する国会議員は、それだけの覚悟があるはずだか
らである。

 現政権が原発維持に執念を燃やすのは、それだけの理由があるは
ずである。その具体的な内容は誰も分からないのではなかろうか。
もしも、法に触れるようなことがあるならば、それを質すのは官憲
の使命であろう。

 首相は、16日、解散も辞さない、と云ったと報じられている。(毎
日新聞・北海道新聞)。それならば、「脱原発」、「増税反対」を主
張する政党、国会議員等が大同団結し、きたるべき衆議院選挙に勝利
を目指すべきである。なぜなら、日本国と国民を守るためである。
必ずや、国民の支持をえるであろう。

地熱発電とミュー粒子 ! (3) 山体崩壊の監視

2012-01-12 10:48:50 | 幸福の追求
 今回の東北地方の大津波の被害は凄まじい。しかし、山が崩壊してその土塊
が海や湖に流れ堕ちる山体崩壊による津波の方が、地震による津波よりも巨大
なのだという。

 まず山体崩壊自体は、地震と噴火と風化(深層崩壊等)によって起こる。その
凄まじさであるが、米国・ワシントン州のセント・ヘレンズ山は富士山に似た
山並みであった。1980年に、V字型に噴火し、山頂部を含む中心部の三分の一
が吹き飛んでしまった。次に津波であるが、1792年、普賢岳の眉山の山体崩壊
が発生し、その土塊が有明海に流れ込み、高さ523Mという大津波を引き起こし
た。その結果、対岸の熊本県側に死者15,000人を越す津波災害となった。

 現在、火山の噴火による巨大津波が心配されているのは、アフリカ西海岸に
あるカナリア諸島(スペイン領)である。ラ・バルマ島の三分の一の部分の斜め
に断層が見つかっているからである。もしも噴火によって土塊が海に流れ落ち
れば、高さ500~1,000mの大津波が発生するのではないかと東大の田中准教授
は予測している。これが現実となれば、米国などの東側は、高さ約90mの超巨
大津波に襲われることになるという。これらの防災上、田中准教授はスペイン
との共同研究で、その断層をモニタリングしている。一方、その津波が日本に
まで来たとしても、1mくらいだろう、と予測されている。

 将来的な超超巨大津波の可能性は、南極の棚氷の崩落にあるといわれている。
南極の面積は日本の約32倍である。さらに南極の氷帽の厚さは海岸部は約300m、
内陸部で最大3,000m、平均2450mmもある。その氷は自重で徐々に移動して海に
滑落する。1987年、千葉県と同じ大きさの棚氷が流れ出たことがある。今後、
温暖化が進んで、日本と同じ大きさの棚氷が一度に海に滑落すれば、超超巨大
津波が世界中を襲うことになるだろう。

 いずれにしても、ミュー粒子による応用活用は重大であり、明るい材料でも
ある。政府はこの先端技術を大いに活用すべきである。増税の意図は十分に理
解できる。しかし、税収一辺倒ではなく、政府自身の自助努力もすべきではな
かろうか。例えばマグマ発電に関する特許を取得して、重要な財源とすべく努
力する必要があると思えるからである。日本の将来は、物心両面から、ミュー
粒子などの活用にかかっているのではなかろうか。期待している。

地熱発電とミュー粒子 ! (2) 「広範な利用方法」

2012-01-09 06:01:18 | 幸福の追求
 ミュー粒子の研究開発の結果は、見えない所を見ることができるようにな
ったことである。これは画期的なことである。医薬品関係に従事している檀
家さんに聞いたら、医療機器のMRIと同じことですね、と云われた。確かにそ
のとおりである。ミューオンの利用方法は多角的に検討されているようであ
る。

(1)地熱発電に関して云えば、
 ①マグマだまりの位置と規模を正確に割り出せる。
 ②高温岩盤の位置と規模を正確に割り出せる。
 ③温泉水(熱水)の位置と規模を正確に割り出せる。
  などである。地上での観測装置と人工衛星などによる資料をマッチングさ
 せれば、かなり有望な結果が得られるはずである。

(2)富士山などの噴火が懸念されている。その可能性の有無を確認、予測する
  のに有効と思われる。

(3)断層観測に有効と思われる。防災対策に有効と思われる。

(4)福島第一原発の1~3号機のメルトダウンなどを透視する研究が名古屋大学
  のグループが進めているとういう。この技術開発を国も後押ししている、
  とインターネットは報じている。

 特に、(4)の必要性はあるだろう。しかし、国は原発維持などのための研究
は後押しするが、脱原発の地熱発電に関して無関心を装うことは認められない。
日本民族が存続できるか、どうかの分水嶺にきているからである。国は日本民
族滅亡に繋がることを画策しているのではないだろうが、危機意識が少なすぎ
る。

 現在、北海道の2地熱発電の建設が再検討されている。歓迎すべきことであ
る。その考え方を、国は全国に広めるべきである。

地熱発電とミュー粒子 ! (1)

2012-01-07 11:39:43 | 幸福の追求
 火山内部を透視する技術が開発された。驚異的な技術である。
BSジャパンは1月5日(木)、22時から放映した「世界アステク 新
技術」は驚愕的な内容だった。これを開発したのは東京大学地震
研究所の田中宏幸准教授(高エネルギー地球科学)らのチームであ
る。この成功によってマグマの場所や動き等が確定されることに
なった。すなわち、マグマ発電の開発が急速にできる可能性が出
てきたことに利用できそうである。明るいニュースといえよう。

 1990年(平成2年)11月~平成7年3月頃まで続いた雲仙普賢岳(長
崎県)の火山爆発の時は、まだこの技術はなかった。地震研究の
大家がテレビで噴火を予測していたが、ほとんど外れて、テレビ
キャスターに「何も分からない、ということですね」と揶揄され
ていたのを思い出して見ていた。

 ミュー粒子(ミューオン)は、宇宙から降り注ぐ高エネルギーの
素粒子で透過力が大きく、火山も突き抜けて移動する粒子だとい
う。ミュー粒子は密度の高い所は突き抜けにくく、低い所は突き
抜けやすい。その数を数えれば場所などを割り出すこができると
いう。その数を測定するプラスチックミンチレーターを複数設置
し、それらの情報を組み合わせて計算し、マッピングしてミュオ
グラフ化することに成功したものである。その結果、水蒸気爆発
とマグマ爆発の区別が簡単に区別できるようになった。事実、20
09年の浅間山(群馬県)の噴火は水蒸気爆発1回で終わったことも、
そのミュオグラフで予測に成功している。また、3D画像化するこ
とによって、火道(マグマの通り道)の場所も、地中の水蒸気の動
きも簡単に特定できるようになった。すなわち、「いつ、どこで、
どのくらい」火山の噴火が続くのか、という予測は、後者の二つ
がほぼ完全にできるようになったということである。「いつ」に
ついては、地震の回数とか強度などを観測していれば予測できる
はずである。これも、定点観測していれば、正確な噴火の時期を
特定できるようになるだろう。

 この火道の位置や動きが手に取るように分かるようになったと
いうことは、マグマ発電にとって、非常に有益である。マグマの
場所と規模などを正確に把握できるからである。プラスチックミ
ンチレーターを設置するだけならば、100万円程度だという。こ
れまでのようなトレンチ調査は一回数千万円~数億円かかったの
に比べれば、超格安にできるようになったのである。すなわち、
マグマ発電の開発、設置費用が格安になったことを意味している。
日本政府は、いつまでも原発に頼ることなく、原発を即刻、廃止
すべく道程を組むべきである。代替エネルギーとして地熱発電等
の開発を急ぐべきである。それらの体制が整うまでは火力発電を
最大限利用すべきである。野僧の提案した国内の国家研究機関で
早急にプロジェクト・チームを結成して、マグマ発電の特許を世
界中に申請するための具体策を画するべきである。

イチロー、楽しむ野球を !

2012-01-01 18:30:22 | 幸福の追求
イチロー選手は昨年、11年連続200本安打の記録を逃した。どんな選手
でも記録が一時的に途絶えることがあるのは常識である。しかし、そのこ
とと、イチローが、野球選手として終わりを迎えたという概念に相当しな
い。少なくとも50才になってもイチローなら3割は打てるだろう。肉体的
な衰えはない。目が悪くなったわけでもない。足が遅くなったのでもない。
そんな年齢ではない。原因は精神的なものであろう。

 そのような状況下にあっても、イチローは球団新記録を達成している。
エトガー・マルチネス氏が18年かかって達成した記録を、イチローは11年
で達成している。メジャー・リーグの通産安打を2248本と更新したからで
ある。さすがにイチローである。転んでも只では起きない、というアスリ
ート魂が素晴らしい。

 ここ2、3年のイチローを見ていると、イライラの連続だったように見え
る。野僧なりに推測すると、イチローの高給と自分を比較して「隣の家に
蔵が建つと腹が立つ」、というヤッカミが原因ではないかと思われる。さ
らに、現在のマリナーズは地区優勝さえ難しい状況である。自分たちの不
成績を誰かに八つ当たりする状況のように見える。それやこれやで、打っ
ても、打たなくとも、イチローに八つ当たりするのが原因ではないかと、
思っている。俗に云う「水が合わない」という状態が続いているからだと
思われる。その鬱積した思いが昨年の不成績の一番の原因だと思われる。

 現状を打開する方法はいろいろあろう。その選択肢の一つとして提案し
たいことがある。今年200本打てれば、このままマリナーズで野球を続け
ればいいのではなかろうか。逆説的には、今年、もしも200本打てなけれ
ば、他球団に移籍することも一考すべきではなかろうか。その場合、ワ
ールド・シリーズを目指す球団を選択すべだと考える。そういう球団は
イチローのような選手をを必要としているはずである。新チーム・メー
トは、「これで今年は優勝することができるかも知れない」と歓迎して
くれると思われるからである。イチローは、「一つの球団で選手生命を
全うするのが、カッコイイといい」という意味のことを云ったことがあ
る。しかし、それに固執することはないのではなかろうか。200本打てて
も、打てなくとも、野僧はイチローの真意を知らない。当然、それらの
答えはイチロー自身が出せばいいことである。

 野球の実践哲学者であるイチローは、数々の新記録を塗り替えた。こ
れ以上、何かを追い求めなくとも、実績はおのずからついてくるはずで
ある。今後は楽しむ野球をすべきではなかろうか。