昨年、ノーベル平和賞に国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン
(ICAN)が受賞した。平和を熱望する人々に大いなる感銘を与えた。
しかし、結論から云えば、将来理想世界が実現したとしても、核兵器
はなくならないであろう。
理想世界とは、武力衝突などのない世界であろう。まず、軍隊は各
国から消え、国連軍が創設されなければならない。すなわち世界の平
和を乱す国連軍以外の軍事勢力を排除するのが任務となるだろう。そ
のための戦争は避けられない運命にある。当然、核兵器を持つ狂気の
反乱勢力が出てくる可能性がある。そのためにも国連軍が核兵器を持
っていなければならないことになる。国連軍が負けるわけにはいかな
いからである。
翻って現実は、世界の大国が勝手気ままにふるまっている。今のま
までは国連軍の創設は不可能である。また、世界各国が認める理想世
界の姿も見えない状況である。国連軍の創設が急務であるが、簡単に
は実現しないであろう。
また、現実世界は危険に満ちている。北朝鮮の核兵器搭載可能と思
われるロケットが、日本の上空を縦断している。この危機的現実を見
ればわかるように、核戦争の可能性も否定できない状況下にある。し
たがって「核兵器禁止条約」に日本が賛成しないのは当然と云えよう。
世界の平和と云っても至難のわざである。ブッダの説く絶対平和の
極楽世界を、この世に実現できないものであろうか。
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