今日は、衆議院第二議員会館において自治体議員政策情報センターによる「地方×国」政策研究会がありました。議員会館では、予算委員会がありました。時間があれば傍聴してみたかったです。残念!
さて、研究会の内容は、次の通りです。
・国の事業仕分け、自治体の事業仕分け
・地方財政計画
・地方主権、地方自治法改正
総務省と内閣府職員からの報告、津村けいすけさん(内閣府政務官)も出席。津村さんは地方主権国戦略についてお話をしてくださいました。どれも大切なテーマですが、財政のことは勉強不足で、なかなか追っ付いていきません。
一番、クリアに理解できたのが、福嶋浩彦さん(前我孫子市長、事業仕分け民間委員、富士見第三者委員会委員長)による、「国の事業仕分け、自治体の事業仕分け」についてです。
苦笑いが多かったのが、「事業仕分け」という言葉が一人歩きし、余りにも中身が違う「事業仕分け」が出てきたので、「事業仕分け」を考案した〈構想日本〉が、「事業仕分け」を登録商標したという話です。
ということで、話された「事業仕分け」の原則は次の通り。
1.完全に公開の場で……国民、マスコミ、すべての人に公開
2.「外部の目」を入れる……事業の現場をよく知る人(ただし利害関係者以外)、行政に詳しい外部の専門家などの目。「本来、議員がやるべきだ」という意見があるが、議員は議会で行う
3.理念の議論ではない……〈子ども〉〈女性〉〈障害者〉など看板は素晴らしいが、独立行政法人などを作って事業を行い、役員になった官僚OBが、途中で相当な予算(税金)を人件費などの経費として中抜きする事例がある。理念を実現するためにその事業が必要か、税金が有効に使われているかを議論する
そして、「結論だけが独り歩きするのではなく、どんな議論が行われたのか、国民全体に伝わることが重要」だと。
また、全国的にみると、自治体における事業仕分けが進化しているとのことでした。
例えば、★仕分け者と評価者を分け、無作為で抽出された市民が評価者になって行う、★仕分けに出す事業を選択する過程を公開し、外部の目(第三者委員会など)を入れる、★仕分け結果の反映を第三者委員会がチェック、★事前に市民からパブリックコメントを募る、★傍聴市民からの発言を認めている、などです。
地域主権戦略についても途上ではありますが、「自治体への義務づけ、枠付けの見直し」、「地方自治法の抜本的見直し」、「国・地方の協議の場の法制化」など、3月には出されてきそうです。
国が権利を自治体に与える…という捉え方ではなく、主権者たる私たちが必要だから権利を近くにおく、私たちが、国と自治体に権限を分けると考えなければならない。そしてそのための制度を作る必要があると、福嶋さんはコメントされました。その通りだと思います。
視察資料は、事務所に整理しておいています。ご覧になりたい方は、ご一報ください。