波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

佐藤忠良さんの言葉

2011年05月03日 | 日記・エッセイ・コラム

  今年3月98歳で亡くなられた彫刻家佐藤忠良さん。90歳の時Photo_4 連続だったがその自然も掴みきれないまま人生の終盤に入った」と後輩の画家へ手紙で。「隣人への労り心がない作品は全部嘘だと思うようになってきた」と続く。(4/29の新聞から)現代具象彫刻界の第一人者にしてこの言葉。


    「落ちるのはやさしく低空飛行続けるのが難しい」と何回か言われたという。「落ちる」は隣人への労り無い作品を出して恥じないこと、「低空飛行」とは高い志の仕事を石にかじりついてもやり続けることだろうか。
    先週、TV「若者たち」の再放送で、溌剌とした娘の佐藤オリエさんを観る。白黒画面に映る高度経済成長時代の若者像に重ね、昔も今も変わらない自分自身の志は何かを考えていた。主題歌がそれを迫る。


    立男の仕事期間は、佐藤忠良さんの半分にも満たない。だが、彫刻家と違い立男には制度的退職のお迎えが来る。今後30年生きられたら佐藤さんの言葉の意味がわかるようになるかもしれない。 

……………読書感想…………………………………………………………………………………………………………………

「芸術随想    おいてけぼり」(州之内徹著:世界文化社)画廊経営、美術評論家の著名な作者。前から、立ち読みで随筆を時々。全224ページの終わるのが惜しかった。食べると観るを文にして読ますのは至難。簡潔、達意で★★★★☆。松本正平の挿絵に惹かれ、勢いで画集注文。画像は色鉛筆で模写した1枚。今日から連休後半の3日間。

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