NAGAHAMA NOTE

日々、学習塾を運営していて感じることを塾長、永濱が綴っています。

教えない塾 鍛える塾

2006年12月11日 05時36分40秒 | 学習塾経営
昨夜テレビで「教育パズル」「宮本算数教室」で有名な宮本哲也さんの特集を
やっていた。小さなビルの一室で小3から小6まで各学年20名だけ無試験で先着順
に入会を受け付ける。
すごいなぁと思うのが、受験テクニックなど一切やらず算数のパズルや、
難しい問題をひたすら考えさせるといった「教えない塾」にこだわっておられる。
生徒も先生も全く口をきかない。もちろん授業もない。

そんな教室なのに、400人ほどキャンセル待ちが出ているそうだ。
実績としては塾生の85%が超難関中学に合格するという。
算数教室だけで合格しているのではないだろうが、精神的にかなり
鍛えられているのだろうなと思う。

僕も精神的に強くなって欲しい面からあまり教えるのは良くないと思っている。
問題解法テクニックを教えると次からヒントを待つようになってしまう。
社会に出てからも上司や先輩から教わることを待つ人間になるだろう。

実際、特に学年が低くなるほど「先生~!わかりませ~ん!」とすぐに
あまえてくる。一度それを許すと他の生徒にも連鎖して質問オンパレードに
なってしまう。収拾がつかなくなるってことを何度も経験したことがある。

教えてあげるとその場ではわかったつもりになるが、果たしてそれで
自分の脳が鍛えられたのかどうか。

テレビで卒業生が算数教室のことを
「自分の力でやりきったことが自信になった。」
「教わっていたらきっとまた次も教わろうとしてしまったと思う。」
とコメントしていた。