NAGAHAMA NOTE

日々、学習塾を運営していて感じることを塾長、永濱が綴っています。

間違った飛び級学習に要注意!!

2016年09月24日 10時35分20秒 | 指導方法
小学校からの学習について最近よくご相談や
ご質問をいただきます。
少しご紹介していきたいと思います。


【ご相談ケース1】

将来、国公立大学へ進学してもらいたいと
保護者の方は思ってられます。
現在お子さんは小学3年生。

勉強は今のところ嫌いではないけれど
たくさんのプリントをしたりするのは苦手。


できるだけ早い段階から学年の枠を越えた学習をしていき
最終、大学受験の時に余裕を持った受験勉強をする
長期的な展開を考えています。

どういった内容で進めるのが良いでしょうか。
学年の枠をどんどん越えていってしまっても
大丈夫なのでしょうか?



【お応え】

まず、考え方として早期から前倒しで
どんどん先取り学習をしていき時間を稼ぐというのは
悪くはないのですが、かなりの注意が必要です。

と言いますのは大量の学習、単調な学習は
正直、やっていて非常に退屈です。
しんどさだけがどんどん溜まっていきます。

通信教材やプリント学習などがなかなか続かず
どんどん溜まってしまうのはそのためです。

お子さんが毎日時間を決めて決まっただけのことを
やらないから悪いわけではありません。
単調でつまらないから続かないのです。


小学生の間は あれも知りたい、これも知りたいと、
好奇心が非常に旺盛です。
手品やマジックが大好きなのもこの頃の子たちです。


知的好奇心をくすぐりながら進められるのであれば
どんどん進めていけば良いと思います。



次に実際、進めていく内容について。
特に声を大きくして言いたいのは
変な詰めこみ学習にならないようにだけは
気を付けてください!ってことです。

よく誤解されるのですが小学生の間に(中1で習う)
方程式が解ける!などということは
特段、何も有利なことではありません。

中1になればほぼ全員、解けるようになります。
それを数年、前倒しにしただけですから
自慢にも何にもなりません。

逆に、小学生の間に習う割合や速さや平均の概念といった
小学生の半数が苦手だと感じる分野を
きちんと定着させておくことの方がよっぽど大事です。

ここがわかる!できる!っていう子は
今後の学習に関してかなり有利になってきます。


つまり、先取り、先取り、と言っても
きちんと時間をかけるべきところはかけて
理解を深めておかなくちゃ、まったく無意味であるという点も
合わせて慎重になりたい理由の1つです。


また、反復、遡行の学習も非常に重要です。
数学でいう関数や図形、英語でいう語法、文法などは
ある程度、鍛錬が必要ですからそんな簡単に進めることはできません。

学校の内容がやさしい小学生の間に基礎基本を徹底的に
鍛えておくことも極めて重要であるということを
指導者がわかっていなければ、大失敗に繋がる危険がありますので
慎重になりたいです。


ざっと書いたのでまだまだきちんとお伝えできていませんが
先取り学習というのはいわば諸刃の剣でもあるということです。

学問に王道はありません。
理解、定着、得点へと結びつけていくには
どうしてもそれ相応の時間がかかります。

ですから早期から始めるに越したことはありませんが
1番大事なのは、学習をする子どもさん本人の意志があってのことってことです。
この点に関しては極めて慎重になりたいです。
やらされる学習ばかりでは最後まで持ちませんから。




当塾へ入塾する、しないは関係ありませんので
セカンドオピニョンのようにお気軽にご相談下さい。

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子どもの可能性は無限大!

2015年11月15日 10時30分22秒 | 指導方法
昨日、北大路教室で2回目のブレインブースト体験会を開催しました。
今回もかなりびっくりの結果がバシバシでました。

2回目の生徒さんも初めての生徒さんも
なんか、前よりもむちゃくちゃ早く
どんどんグレードアップしていくのを感じたのですが
これってやはり指導する我々側の思いが伝わっているのだと
改めて指導者の心構えの重要性を感じました。


ピグマリオン効果というのがあります。

これは、指導する先生が
「この子たちはできる!」と思い込んで指導するのと
「あまりできないから基本を徹底させないと・・・」と
思いながら指導するのではまるで効果が違ってくる
というものです。


このブレインブースト講座はまさにそれです。
我々が普段、今までの常識にいかにとらわれすぎているのか
痛切に感じさせらていれます(苦笑)

子どもたちの可能性は無限大です。

昨日は、今まで本読みなんかしたことがなく
音読もたどたどしかった生徒が
すらすらと本を読み始めて、本が好きになってきたと
言ってくれました。


周りの大人が子どもたちに対して

できる!絶対できるよ!

っていう思いを持ち続けることが
本当に大事なんだなぁ~とベテラン講師たちとも一緒に
しみじみと話していました。(^^)

我々講師も本当に日々勉強です。
いくつになっても気付かせられることはいっぱいですね!
感謝です。(^^)

講師の方がみずから・・・

2014年05月30日 23時57分19秒 | 指導方法
現在、授業の仕組みを根本から見直しています。
もちろん、今までのやり方が良くない訳ではなく
もっと効果的な方法はないものかと
いろいろと見直しています。

それらは実は僕や教室長がお願いして
講師の方にお願いしているのではなく
自発的に起こってきているから
ビックリなのです。

受け身姿勢ではなく、能動的に動くこと
これは子どもたちの学習同様
大人の社会でも全く同じ事が言えます。

子どもたちのことを第一に考えた
素晴らしい仕組みが出来上がりそうな
そんな予感がしています!

良いか良くないかは自分が決める

2014年04月28日 23時19分12秒 | 指導方法
子どもたちの会話の中で
「君はできるから良いよね!」とか
「あいつはいつも点数が良くない!」
などと聞こえてくると
どうしても割り込んでしまいたくなります(^^;

自分の感覚、基準だけで
人の点数や学力をどうこう言わない!

と。(^^)



点数が良いとか良くないとか・・・
どの基準でものを言っているのか
それは人それぞれです。

むちゃくちゃ頑張った生徒が
「絶対100点取れる!」と自信をもって
挑んだテストがまさかの90点だとします。

その生徒は自分の答案を見た瞬間に
「えっ?!」と、ビックリすることでしょう。

それがたとえクラスで1番だったとしてもです。
当の本人が100点だと思っていた(基準)
テストなら、本人にとって90点は明らかに
「良くなかった」となってしまうのです。

90点もあるのだから良いじゃない!
しかも1番だってね!すごい!

などと言われても、あまり嬉しくないでしょうし
むしろ悔しい気持ちでいっぱいになると思います。


僕たちも気をつけなくてはいけません。
90点の生徒が100点にしたいという10点と
40点の生徒が平均点50点にしたいという10点
どちらも彼らにとって同じ重みのある10点です。

我々の感覚も常にニュートラルな基準にして
対応してあげなくちゃ・・・って思います。

鍛錬は後からでも大丈夫です

2014年04月21日 23時39分17秒 | 指導方法
小学校低学年の間にやっておきたいことは
何度も言いますが「鍛錬」ではありません。

鍛錬はある程度の基礎ができた上に積むものであり
未熟なうちから(退屈な)パターン練習などで
鍛錬をすると、勉強嫌いになりかねません。
くれぐれも気をつけたいです。

未熟なうちに定着させずにどんどん進める・・・
と言うわけではありません。

比較的、学校の算数も簡単な2年生の2学期くらいの
ちょうどかけ算を習得するくらいまでは
物事を暗記ではなく論理的に、
数も図形として量を感覚で捉えられるように
体感させてあげたいです。


当教室では、算数と国語(ことば)をメインに
実感コースとして日々、子どもたちが楽しく
教室へやって来てくれています。
(時にくやしくて涙が出ることもあります!^^)

考えることで脳に汗をかくクセが付けば
それからでも鍛錬は遅くありません。



手法は教えるのではなく、気付かせたい

2014年02月27日 23時41分57秒 | 指導方法
【問】
33人が1列に並んでいます。けいた君は前から8番目です。
けいた君の後には何人いますか?
またけいた君は後から何番目ですか?


小学2年生にとって、こういう「何番目」って問題は
わりと難しいのですが今日の2年生は
がんばって考えられていました。


暗記の算数をくり返してしまうと
こういう問題が苦手になってきます。

指で計算したり、単なる暗記で計算を覚えていると
33人だから、33個○印を書いて考えて・・・と
いうことをしないとわからないので
かなり苦しくなってきます。


けいた君の前には7人いて、自分が8番目。
33人いるので、けいた君の後には
25人(33-8=25)となります。

よってけいた君は後から26番目ということになります。


●●●●●●●○●●・・・・●●
↑○がけいたくん


数量の感覚がある子は、問題を読めば書かなくても
頭でこの状態をイメージできます。

数量の感覚がないと、●を書いたりして
まずイメージをする練習をしなくてはいけません。


このような問題を指導するときに、気をつけたいのは
「何番目」って言われたら、そこから1を引いた数だけの人が前にいて・・・
などと、手法を暗記させようとしてはいけないということです。


そういう手法は「教わる」のではなく「気付く」ことが重要です。
1度そのルール(手法)に気が付いて
「わかった!」って叫べば、たいていは忘れません。

応用だとか、文章題だとか、あんまり関係ありません。
解き方を覚えるのではなく、解き方に気付かせる指導を
特に低学年には心がけなくてはいけないと思います。


単なる手法の訓練ばかりしている子どもは
「えぇ~、こんなの習っていません!」
が口癖になります。

これは、まだ「手法を覚える訓練をしていません!」と
言っているのと同じです。気をつけたいです。

勉強とは手法を覚えるものではありません

2014年01月28日 23時36分05秒 | 指導方法
当教室でも採用している算数教材は
物事を多方面から見る訓練が入っています。

この訓練を続けていますと
勉強だけでなく、私生活にも大きく影響してきます。

例えば、A君がBさんに対して荒い口調で
話しているのを見たときに、Bさんの気持ちになって考えたり
反対に、荒い口調で話すA君の気持ちなって考えたりすることが
自然とできるから驚きです。

特に幼少時からそういうレッスンをしていると
考えることが「あたりまえ」自然と考えられるように
なっているのです。


単に「問題が解けるようになるため」だけの
手法的なことをくり返しトレーニングばかりしていると
多方面から見ることができない(というか経験しない)ので
本当にもったいないなぁ~って感じます。


厳しく強制されてやる勉強はつまらないですし
「できる」喜びはあったとしても
「わかる」喜びは味わえません。

そして、手法だけの訓練はひたすら真似るだけ
ですから頭をつかいません。

同じ「学習」ですが、まったく違うところを鍛えている、と
考えた方が良いと思います。


我々講師はこの点が曖昧なまま
子どもたちに指導をしていてはいけません。

何でも復習すればいいわけでは・・・

2013年12月20日 23時11分37秒 | 指導方法
遡行学習といって、今現在学校でやっているところからの
指導ではなく今までの所を遡(さかのぼ)って復習する
学習の進め方があります。

英語や数学は本来、そうした方が良いのですが
特に数学は慎重にならなくてはいけません。

例えば、方程式を学校で習っているが、小学校の頃から
分数の計算が出来ないからと言って
ずっと分数を勉強していても残念ながら
方程式はできるようになりません。


むしろ、分数を含まない方程式をやってあげた方が
うまくいくケースが往々にしてあるのです。

つまり、今学校でやっている内容と平行して遡れるのが
1番の理想ですが、指導の際の裁量が難しいのがネックです・・・)

この絶妙な量とタイミングはやはりある程度経験のある
ベテラン講師でないと見極めができません。

学校で、「冬休みはしっかり復習しなさい!」と言われたからといって
復習すればいいという単純なものではありません。

どうやって勉強していけばよいか。
どうぞお気軽にご相談ください!

もちろん、講習会への参加を強制したり
入塾の勧誘をしたりはしませんので
ご安心ください!(^^)

どこでつまずくかな?

2013年12月19日 23時05分23秒 | 指導方法
小学生の生徒を指導する際に
その子がどこでつまずいているのかを
問題を理解していく段階を増やしてみて
見るようにしています。

例えば・・・

100枚のカードがあります。
花子さんに30枚あげました。
残りは何枚でしょう。


これはスムーズにいけます。
ですが、


カードが何枚かあります。
花子さんに30枚あげたので
残りが70枚になりました。
カードは最初に何枚あったのでしょう。


こうなると、少し「?」になってきます。


そして

何枚かあるカードの中から
30枚花子さんにあげて、そのあと太郎君が
10枚くれたので手元に80枚残りました。
最初に何枚あったのでしょう。

などとなってくると途端に正答率が下がります。


1問目は100枚のカードから30枚取るだけ

2問目は最初からわからない数が出てくるので
 「おや?なんか様子が違うぞ・・・」
 と、なり思考が鈍くなってきます。

3問目はそれに加えて太郎君まで出てきて
 「え?どうゆうこと???」

と、文脈を理解しようとする回路が壊れてしまいます。
(笑)


このように、問題文を読みながら状況をイメージして
増えているのか、減っているのか、を理解していけるかどうか
この点が非常に重要だと感じています。
どこでつまずくのか、よく見ておきたいです。

ただ、誤解してはいけないのは読解力、国語力が
これらのできない問題の直接の原因ではありません。

読書が好きなお子さんでも上の3番のような問題では
つまずくこともありますからね。(^^)

わかることのおもしろさを!

2013年12月12日 22時25分46秒 | 指導方法
小学2年生の生徒さんが、波に乗ってきました。(^^)
この学年は普通、今なら1桁のかけ算を
習い終えた所なのですが、今日の教室では
333×3や、333×8、おまけに9×584なんかも
スラスラと計算できていました。

もちろん筆算ではありません。
筆算はまだ教えていませんが、自分で
9×500=4500
9× 80 = 720
9× 4 = 36

だから・・・5256!

などと工夫してメモを取りながら
答を導き出していました。

かけ算の理屈がわかった様です。
何がいくつあるのか。ってことだけなので
あとは位が多くなっていくだけですね。

こういった応用力を随時、付けていってもらえるので
やはり低学年から始められる方が圧倒的に有利だと
僕は思います。

もちろん、詰め込み、イヤになるほどの宿題プリント
はうんざりしますから逆効果です。

また、興味をそそるような「おまけ」目的で
教材を始めたとしても残念ながら飽きてしまいます。
本当の意味での「おもしろさ」には気付きません。


子どもたちが持つ好奇心、集中力を上手に引き出し
わかることのおもしろさを伝えてあげたい・・・
我々も日々勉強です。