旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

旧交を温める

2010年03月07日 00時06分07秒 | Weblog
「論語」「大学・中庸」ともに岩波文庫のワイド版ですから金谷治の訳です。口語訳については、少しばかり練りようが足りない表現であると言わざるを得ません。直訳の限界なのかもしれませんね。貝塚茂樹著 岩波新書「孔子」や島田虐次著 岩波新書「朱子学と陽明学」の助けを借りながら牛歩の読書を続けています。もちろんご承知かと思います。「大学・中庸」には朱子の「大学章句」序と「中庸章句」も掲載されています。「日本の名著 熊沢蕃山」もやはり口語訳です。蕃山には朱子学や陽明学という広義の儒学に、今流行りのQ&A方式で答えた著作があります。かなり平明な内容なので寝酒代わりに枕読しています。


現象学といえば、フランスのメルロ・ポンティの代表的な著作の英語訳を2冊買って読み始めました。たまたまヤフオクでみつけて競り落としました。フランス語の著作の場合、妙な日本語訳で読むよりも、英語で読んだ方がわかりやすいように思います。時間不足でほとんど読めていません。

日本のコンサルタント、カウンセリングに多大な影響を与えたC・ロジャーズは「人格の適合は生活体とよい関係を保つことだ。」「適合とは、現在の経験と築いてきた自己概念が一致することだ。」といいます。かなりの楽観論ですが、本来の自分を取り戻していただくために相談にのる立場からすれば、性善説をとった方がクライアント自らが、人格の適合を得る方向に向かい易いということになりましょうか。相談に乗る側が社会を味方につけることができるわけですから。