昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

ガン検診の余波

2006-02-25 18:27:41 | 日々の雑記
 今度のことの起りは、一月末に受けたガン検診に始まります。年に一度のことでもあり、また折角の行政の福利施策だからと、今年も軽い気持ちで受けただけなのだが、己の油断からこの10年来引いたことも無い風邪に半月ほども悩まされてしまった。そもそもガン検診の巡回バスの世話になった時点では、こんな事は夢想だにしなかったことである。

 しかし何の因果かこれまでに、肺ガンの検査では四度ほど影があると指摘されて来た。その度に何かの間違いだろうと、内心困惑しながらもその都度総合病院で精密検査を受けて来たが、その結果は初めの予測どおりで、何処にも少しの異常も見られず健全そのものだった。

 今回もそれで終れば上々の出来で、何事も無く目出度しめでたしで終わって居たのだが、労災に最初に出掛けた日に風邪を貰って来てケチが着いた。
 38度5分の発熱はともかくとして、身体の節々の痛みに加えて空嘔吐の苦しみを嫌と言うほど味わされ、挙句の果てがシャックリ地獄である。
 シャックリが幾ら続いても死ぬ事は無いと思いながらも、如何にも心配げに見守る老妻の気遣いには、己の自信も何時しか揺らぎ始め遂には、愈々俺も駄目かと・・・気息奄々の態で、あれほど嫌がっていたシャックリのみの症状で病院に駆け込む始末と相成った。血管注射と薬が効いて一晩続いたシャックリも止り、風邪の緒症状はすっかり無くなったのだが、どうも芯からシャキットせず力が湧いて来ない。もともと70余歳過ぎの老人のこと、若者張りに力が漲って来ないのは当り前の事なのだが、何処か何と無くウツウツとしたものに左右されて自分が居るのである。

 昨日23日先のレントゲン検査の後、念の為にと改めて出直して受けて来た、CTスキャンの診断結果を聴きに行って来た。問題は無いと自信は前以て在ったのだが、万が一のことも在るとの思いが脳裏から消えず、もはや風邪はすっかり治りきって居る筈なのに、身体が今一つシャキットしないのは、やはりガンの所為・・・まさか・・・と千千に乱れる思いを抱いて女医の声を待った。

 「何処にも異常は認められませんでした。でも早期発見が大事ですから、今後も年に一度は是非検査を受けて下さい。」

 笑顔で云う女医の言葉が全てだった。この半月ほど我が心を覆っていたもやもやが「不定愁訴」が、影も形も無くなり何処かへ飛んでしまって、心身ともに羽毛の如く消え去っていた。

 診断の結果は誰よりも先に、家で待つ老妻に知らせたのは云うまでも無いことであった。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
拝啓御無沙汰シマシタガ (雪の字)
2006-02-25 20:12:30
じゃこしか様、こんばんは。

暫くご無沙汰しておりました間に、大変な目に遭っておられたのですね。今更ながら、お見舞い申し上げます。

ですが、悪性の病気などではなかったとの事、不幸中の幸いと申しては語弊があるかも知れませんが、心より安心致しました。

今後も、ますます元気にてのご活躍を、楽しみにお待ち致しております。
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じゃこしかさん、こんばんは (polo181)
2006-02-25 21:06:51
おめでとう御座います。天下晴れての無罪放免でしたね。女医様が弁天様に見えたことでしょう。でもまあ、風邪はしつこいから十分気を付けてください。インフルエンザの予防注射はしなかったのですか?幸い私は、風邪患者の真っ直中に入っても、罹ったことはありません。要は、普段の免疫力を高めることでしょう。それには、睡眠+栄養+運動が必要じゃないですか。
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雪の字さん今晩は (じゃこしか)
2006-02-26 18:14:39
 お心遣い有難うございます。

 自分では誰よりも元気なんだと自負していても、やはり歳なんですね。それに人間って弱いものだとつくづく知らされました。

 未だに負の要因に左右される、つくづく情けないと思いました。



 しみじみ春が待たれます。
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poloさん今晩は (じゃこしか)
2006-02-26 18:24:22
 何時もコメント有難うございます。

 この度の女医の言葉ほど、如何なる薬効に勝る物はありませんでした。



 要は眼には見えないもの負けていたのです。病は気からとはまさに至言です。やはりpoloさんが仰るとおり、不摂生気味でした。

予防注射もしているからとの油断もありました。以後気をつけます。
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よかったですね (熊子)
2006-02-27 22:37:40
私も昨年の健診で悪性の疑いを掛けられて、一人で悶々としました。婦人科ですから、時期が来て再検査をして影が消えていると言われて一気に食欲が湧いてきました(笑)。卵巣腫瘍の疑いでしたが、あのエコーの影は何だったのでしょうか。父が悪性腫瘍で逝きました、姉が悪性腫瘍で手術しました。いよいよ私の番かと覚悟したのです。じゃこしかさまのウツウツとした気持ちが手に取るように解ります。なんでもなくてよかったですね。
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熊子さんこんにちは (じゃこしか)
2006-02-28 11:16:02
 お見舞い頂き有難うございました。



 良く考えて見ますと、実際の風邪の症状よりガン検査の曖昧模糊とした不安感に左右されている方が大きいですね。

 以前何かで読みましたが、ガン検査に限らず検査そのものが病気を造り病人を生むと在りました。何と無く解かる様な気もします。



 今は温かいですが、釧路の場合は油断が出来ませんお互い気を付けましょう。
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例によりご無沙汰しております (雪の字)
2006-03-12 19:41:33
病気だと言われれば誰でも気になるもので、それは老いも若きも同じと思います。

じゃこしか様は今まで、世のため、人のため働いてこられたのですから、これからは、ご自分のため、楽しんで頂かなくては。まだまだ歳などと仰らず!

今日、調べ物のため図書館へ出掛けましたところ、桜の枝につぼみがつき始めているのを見つけました。寒さの厳しい冬であっただけに、春の気配がひときわ嬉しく感じられます。

じゃこしか様がお住まいの北海道にも早く春が訪れると良いですね。
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病は気から (じゃこしか)
2006-03-13 13:03:51
 雪の字さんこんにちは。

 「病は気から・・・」と良く云われますが、私の場合は気にし過ぎる癖が在ります。

 なるべくそうならないように気をつけているのでが、自分で病をつくって仕舞う悪い癖があります。それに私の場合は度を越す「健康オタク」が悪いのかも知れません。



 一日も早い春が待たれます。
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健康は大切です (雪の字)
2006-03-26 21:58:50
健康を心掛けるのはとても良い事だと思います。

特に季節の変わり目の時期、無頓着であるよりは、気にし過ぎる位の方が良いのではないでしょうか。

「健康オタク」、大いに結構だと思います。



私も、体力増進の一助になればと、毎日体操してみたり、自転車で仕事に通ったりしてみたりしております。

なお、春は自転車に乗るには楽しい、とても良い季節です。
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雪の字さんこんにちは (じゃこしか)
2006-03-28 11:05:55
 私の場合の「健康オタク」は凝りすぎて、時には害になることもあります。何事も程々が良いのでしょう。



 冬期間が一番辛いですね。室内(狭い処)歩きやエアロバイクに段上がりなどで、それなりの運動は続けていますが、イマイチといったところで満足感が得られません。



 街中の雪もあらかた消えましたので、待望の外歩きももう直ぐ可能になるでしょう。その中での人との出会いや自然との巡り合わせが楽しみです。

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