大分暖かくなって、体調が少しばかり好くなったことから、チッポケな裏庭の雑草取りを始めた。
タンポポは目立つことから、目に付く度ごとに抜くようにしているので、殆ど無いのだが、直接庭に出て見ると、タンポポ以外の野草の花がけっこう多いのに気付いた。
普段は窓のガラス越しで見ているせいか、躑躅や石楠花の陰になっているそれらの花には、気付かなかっただけかも知れない。
ところでこれらの花たちは、どの様にして此処に蔓延って来たのだろうかと、疑問がよぎった。
もとよりこの辺りは住宅街のど真ん中であるけれども、湿原や近くの河原などから、風にのって来て根をおろしたことが、まず考えられた。
しかしこれらの花が、周りの家の庭などで見掛けることも、またこれらの花のことを耳にしたことも殆ど無かった。
やはりと、ただ一つ思いつくのは、天気さえ良ければ、その日の気分次第で、湿原道路や河畔などをほっつき歩き、さらに花らしき物を見つければ、道路を外れて草叢にも踏み込んでしまうのが、日頃のわたしだった。
そうした時にそれらの花の種が、私の衣服に付いたのを、知らず知らずの内に運んで来て居たことである。
しかしそれにしても、良くぞ根付いて花まで咲かせたものである。やはり雑草の強かさなのだろう。それにしてもいずれも可愛い花ばかりで、雑草だからと云って、直ぐには取り除く気は起らなかった。
そのひっそりと咲きかたからも、他の花を侵す心配は無さそうだったので、しばらくそのまま残して置くことにした。
そして、とりあえずカメラに納めてから、パソコンで花の名前を調べた。
その結果、それぞれの花たちは、クリンソウ・コンロンソウ・ムラキケマン・エゾハナシノブ・と分かった。
ただしクリンソウだけは、だいぶ前から咲いていたのは知ってはいたが、赤くて可愛いので、そのままにしていたのだった。今ではかなり増えてきたようである。
以前から分かっていたが・・・クリンソウ
コンロンソウ
ムラサキケマン
エゾハナシノブ