昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

日溜まり

2005-11-16 17:00:40 | 日々の雑記
 とかく日だまりが恋しい季節になって来ました。
 この言葉から直ぐに「日向ぼっこ」の言葉が浮かび、更に背を丸めた老人の姿や飼い猫などを思い描いて仕舞います。如何にも今の時季に似つかわしい日本的な言い回しで、他にも「木漏れ日」とか「小春日和」それに「時雨」や「秋の日は釣瓶落とし」などがあって、いずれも私の好きな言葉です。

 先日二日ほど降り続いた雨の翌日、市内の公園に出掛けたのですが、気温がこの時季としては珍しく17度を超えるほどになりました。
 夏の間は強い日差しを避けるために、できるだけ木陰などを選んで歩き、休憩みを取る場合にも、ことさらに木陰のベンチや四阿を利用していたが、この時季になるとそれとは全く逆で、なるべく日向を歩くよう心がけ、休憩む場合にも自ずと、日当たりの良い日だまりを探しています。

 また日だまりに集まるのは、老人や猫ばかりでは無いようで、夏の間は滅多に姿を見せなかった公園の雀たちは、いわゆる群雀となって這松や灌木の根もとに集まるようになって来ました。やはり雀たちも日だまりの温もりが恋しいのでしょう。

 折しも道北方面での降雪の報せに、益々日だまりへの思いが募って来ます。
最近は建物の造りがすっかり変化して、以前は何処の家にも普通に在った縁側や、近所の人たちとの気軽な交流の場ともなって居た濡れ縁が、全く姿を消して仕舞ました。
 その分だけ老人や猫の居場所が少なくなり、ふとある種の寂しさを感じた次第です。やはりこれも年齢の所為なのでしょうか。
            この時季になると雀たちが群がる「はえ松」の日溜まり