昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

案山子

2004-06-17 22:37:15 | 日々の雑記
週に二日通院している労災病院リハビリ科で治療を終えて家に戻る途中のことである。何時もより早く終ったので帰り道は違う道を選んだ。その道路の両側は住宅が有り、中には昔畑だったと思われる草地も残されて居たりして、至って閑静で割り合い車数が少なくて走り良い道路である。それに道の両側に立ち並ぶ各住宅の庭のが良く手入れされていてとても素晴らしい、庭木ではつつじ類とライラックが主だが草花の類もかなりの種類で、中でもポピーは判るが他は名の知らない花ばかり、それらが色とりどりに咲き誇っている  
 
 住宅が途切れて最近開業された個人病院の裏手に広がる草原に差し掛かった時である。その草原の中に異様な物を見つけた。スピードを落として近付きよくよく見ると何とそれは案山子であった。穫り入れ真近な農家の畑地ならまだしも、今の時期でしかも周りが雑草だけのと処に、何が目的で不審に思いながらもそれでも好奇心に駆られて車を停めて近付いてみた。「へのへのじ」顔の意外にも古風な造りの案山子であった。案山子に出会うなんて実に久し振りのことである。何年ぶりであろうかと思い、出かける場合はたいてい車に持ち込んでいる愛用のデジカメで早速くパチリと失敬・・写して来たのがその案山子である。その後は走りながらも微笑ましさに、自然に頬が緩んで来るのを覚えていた。