昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

黒百合

2004-06-11 20:19:28 | 日々の雑記
この「黒百合の花」も鈴蘭と同様に開発のあおりをまともに受けて、近場の野山から姿を消した否!消された花の一つである。今では余程の深山にでも行かなければ見られないだろう。
 もともと鈴蘭ほどの派手さが無く至って地味な花である。ところが昭和二十七年に放送された菊田一夫原作のラジオドラマ「君の名は」の挿入歌のタイトルとなってから、急にアイヌの女性の悲恋の花として広く人々に知られるようになった。なお当時このドラマが放送される夜の銭湯の女湯は、常に空っぽになると云う伝説が生まれたほどである。鈴蘭といえ黒百合といえこの季節に成ると、狭い我が家の庭にきまって咲いてくれる。


鈴蘭

2004-06-11 19:37:53 | 日々の雑記
 「手に取るなやはり野におけ蓮華草」と故事にもあるように、こうした山野の花は大自然の中で咲いてこそ本来の美しさを発揮するものなのだと充分に分かっているのだが、自然がどんどん開発されてこの鈴蘭ばかりでなく、一寸郊外の原野にでも出て行けば好きなだけ楽しめた花々はすっかりその姿を消して仕舞った。そんな訳で誠に不本意であるが、今はこうして自宅の庭で咲いてくれる可憐な姿を楽しみ、且つ日々癒やされている次第である。