ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

1029      安倍晴明神社と西川先生

2008-06-15 19:51:06 | Weblog
※ ほとんど名前しか知らなかった安倍晴明。
  こんな神通力があったらいいな~。
  クリック♪


きのう(6月14日)
午後の将棋教室のあいだ、何をして過ごそうと思いつつ家を出る。
ベガホールでは今、ベガ音楽コンクール の真っ最中なので
「たまにはマジメに」と思いつつホールへ入るが、ちょうど休憩時間のようだった。
開始まで4,50分待たなければいけないので、アキラメて外へ出る。

(どこへ行こうかなぁ・・・・・・・あ、そうだ。 このあいだ聞いていた吹田の古い商店街へ行ってみよう♪)

JR宝塚駅に着き路線図を確認する。
(フムフム・・・米原行きの電車に乗ればいいんだな)
慎重に確認してから向かい側のホームへ移動。
乗りたい列車がちょうど停まっていた。
真新しいパープルのシートに広い窓。
JRに乗ると、いかにも「旅」という感じがする。  ワクワク♪

列車が走り出して間もなく、窓から我が家の玄関先がチラッと見える。
(ああ・・・あの中にNや源さんやトビオ達がいるんだなぁ)と思うと、ほんの少しホームシックな気分に
が、すぐに気を取り直して旅気分に浸る。

「尼崎」 「高槻」 と過ぎ、(もうそろそろかな?)と思っていると、「次は京都まで停まりません」のアナウンス。

?????

仕方がないので急遽予定変更。
よく考えてみれば久しぶりの京都見物も悪くはない

JR京都駅に到着。
阪急河原町しか利用したことのない私は若干ウロウロ。
古都京都のイメージとは恐ろしくかけ離れた印象の、巨大な宇宙ステーション状の駅は外人さんでいっぱい。
夏の京都は地獄だが、きょうは涼風が吹き渡り、旅人は皆おだやかな表情だ。

駅を出ると市バス乗り場がいくつも並び、系由する寺社名がそれぞれ大きく書かれている
ちょうど1番近くのバス停が‘金閣寺行き‘だったので、久しぶりに行ってみようかと考えたが、着くまでに30くらいの停留所があるのを見てあきらめる。
時刻はすでに2時近く、6時までには帰宅しなければならないのだ。

もう少し行くと ‘上賀茂神社行き’ のバス停があった。
路線図を見ると、途中に‘晴明神社’というのがある。
(安倍晴明はよく知らないけど、上賀茂神社が遠すぎるようならここで降りてもいいか)
バスもすぐに来たので、小銭(220円)があるかどうか確認してから乗る。
車内での両替は超ニガテなのだ

バスは思ったよりも空いていて快適。
西本願寺、二条城と通り過ぎる。

(ああ、これは西川先生のマンションがある道だなぁ・・・・)

西川先生 とは、恐らくNがこの世で1番尊敬し、信頼を寄せている人物である。
結婚が決まって真っ先に連れて行かれたのが、この西川先生のお宅だった。
「土門拳の弟子」と聞いただけで震え上がり、オドオドビクビクしながらついていった。
初めて見る西川先生(当時70ちょっと過ぎだったと思う)は、見るからに眼光するどい学者タイプで、ハッキリ言って怖かった
「私みたいに長年写真をやってるとね、どんなに隠しているつもりでも、心の中の中まで見えるんですよ」
鷹のような目で真正面からジッと見据えられると、もう黙ってうつむくしかないのだった。
その後なんどもお会いするうち、本当はそんなにコワイ先生ではない、むしろ誰よりも正直で温かな心を持っていらっしゃるという事も分かってきたのだが、それでも私はやっぱり毎回緊張していた。
おだやかな中にも、「凛とした厳しさ」「背筋をピンと伸ばした生き方」というようなものが常に息づいている。
それでも、私みたいなイイカゲンでヘナチョコダメ人間に対しても、まじめに温かく接して下さる事が何よりありがたかった。
披露宴で、「純情をヘドロで包んだような男」 とNを評したスピーチは生涯忘れられない強烈な思い出となっている。


そんなことを考えているうち、バスはいつしか安倍晴明神社のある‘一条戻り橋バス停’に到着。
神社はすぐに見つかったが、思っていたよりもずっと小さな神社だった。
入り口の鳥居を見上げると、星のマークが描かれている。
いかにも‘陰陽師’という雰囲気だが、別にコワイ事はない。
むしろ女の子同士や若いカップルが多く、明るく平和な雰囲気だ。
本堂脇の‘厄除け桃’などを触る。
境内を出てすぐの道沿いに ‘オリジナル陰陽師グッズの店’ とハデなノボリを立てた、いかにもといった店を発見。
(せっかく来たのだから何か記念に・・)と思いながら立ち寄るが、どんなに努力しても買いたいと思うグッズは見つけられなかった。

時刻は3時を過ぎている。
もうボツボツ引き上げる時刻だ。
晴明神社を出て次のバス停まで歩くことにした。

ところが、歩き始めてすぐ、例の西川先生のマンション前に出る。

(あれー!! 晴明神社のこんな近くだったんだ・・・・)

ここ数年ご無沙汰している西川先生のマンションを見上げるうち、ふと、 (このまま素通りは出来ない) という気持ちが込み上げてきた。
でも、きょうの私と言えば、素顔にジーパン(まあこれはいつもの事だけど)
靴下は破れ、おまけに生理だ。
(やっぱり無謀だよね。 1人で西川先生のとこなんて・・・) と思い直して通り過ぎる。

が、やっぱり気になって仕方がない。

(今行かなかったら今度はいつ来る?)


クルリと振り向き、今来た道を戻る。

(誰も居ないかも知れないな・・・でも、居ないほうがいいかな・・・・もしいらしても玄関先だけで失礼という事で。 あ、でもいくら突然といっても手ブラじゃまずいな。 何かちょっとしたお菓子でも)
と、その辺をキョロキョロ歩くが、漬物やさんとお布団やさんぐらいしか見当たらない。
どうしようとアセっていると、安売りの八百屋さんがあった。
奥のほうに880円のメロンがあったのでそれを貰う。
若いお兄ちゃんが 「まいどあり~」 と言いながらビニール袋にポンと放りこんでくれた。
それだけでは余りにも失礼と思い、となりの、これまた鄙びたパン屋さんへ入る。
予想どおり(?)あまりオイシそうなパンは無く、むりやりクロワッサンと紅茶パンとアップルパイと豆乳クッキーというのを買う。
メロンの入ったのと同じビニール袋で渡された。

マンションの入り口で西川先生の名札と部屋番号を確認。
(誰も出ませんように・・・)と心の中で祈りつつボタンを押す。
すると数秒後
「ハイ」 と西川先生本人の声。


「あ、あの・・・・・モリです。 宝塚の森です」

「突然うかがってスミマセン」


頭の中は真っ白だったと思う。


一瞬間があって

「・・・スグ開けます」 とキッパリした口調で返事があり、同時にオートロックの扉が開いた。


玄関先ではすでに西川先生の奥様(6月で90歳になられたとの事)が待っていらして下さった。
私1人だったので、最初は誰だか判らなかったようだ。
ムリもない。
行くときは常にNとセットだったし、5,6年ぶりに、しかもスッピンでGパンに運動靴。
スーパーのビニール袋を提げ、緊張で顔をこわばらした女が1人で立っているのだ。
改めて名乗ると、「ああ・・・」 と深く頷き、「どうぞ」 「どうぞ」 と部屋の中へ通された。

なつかしいリビングへ入ると、テレビがついていて、阪神の野球中継のようだった。
パジャマ姿の西川先生がクルリとこちらを振り返り、柔和な笑顔を見せてくださる。
久しぶりで見る西川先生の顔は、驚くほど白く小さかった。

「ずいぶん長いあいだご無沙汰しておりました」

短いアイサツのあと、きょうここへ来るに至った理由、安倍晴明神社のことなどを話す。
奥様は奥のキッチンでコーヒーを淹れて下さる。
ここへ来ると、いつも30分以上かけて美味しいコーヒーを淹れて下さるのが習わしなのだ。
その間、私はずっと西川先生のそばでオシャベリ。
相当緊張していたのだろう。
異常にテンションが上がっているのが自分でもよくわかる。
いつも出さないようなヘンテコリンな声が頭のテッペンから出る。
キンキンと、自分でもかなりウルサイ。
でも止まらない・・・・・。

そのうちお嬢さんのKさんも帰っていらして全員が揃う。
少し呼吸がしんどそうな西川先生だったが、源さんの話題になると興味シンシンのようだった。

「ハト飼ってるの?」
「はい」
「それはカゴの中に入れてるんでしょ?」
「いえ。 カゴの中で過ごすのはエサを食べる時ぐらいで・・・ほとんど部屋の中で放し飼いです」
「ハトなんでしょ? 普通の」
「ええ。 でもブハラトランペッターっていう外国産の観賞用バトで、羽が多くて黒っぽくて、前髪で目もクチバシも隠れていて、ハトと言うよりもカラスみたいな鳥なんです」
あと、オスと思って買ったのが、ある日とつぜん卵を産んで初めてメスと判明したこと。
それでも名前は変えずに「源さん」と呼び続けていること。
1日中Nにベッタリで、将棋盤の上、トイレやお風呂場までついて来ること。
私が呼びかけるとキッと睨んで激しく攻撃してくる事などを話すと、信じられないといった感じで、それでもとてもオモシロがって聞いてくださった。

ほんのちょっと玄関先でお会いできればと思って伺ったのに、すでに1時間以上が過ぎていた。

「近いうち必ず主人とうかがいますから」 と何度も約束して西川邸をあとにする。
Kさんが隣りの部屋(別室で書庫のようになっている)へ案内してくださり、去年の暮れからつい最近まで、西川先生も奥様も入院続きでかなり大変だったことを伝えられる。
そのあとバス停まで送ってくださりお別れをする。

ひとりでバスに乗り込んで間もなく、メタボ体型なアジア人(香港人っぽい)の4人連れが乗ってきた。
流暢な英語で楽しそうにシャベリまくっている。
大した荷物も持っていないので、このまま京都市内の宿にでも帰るところなのだろうか。
なんだかフワ~ッとした気持ちで見ていた。

京都駅へ着くともう7時近かった。
ケータイを持ってきていなかったので、ホームの売店横の公衆電話を使う。
「あ、モシモシ、私」
「うん。 どうしたん? どこにおるん?」
「あのね、今まだ京都なんだけどね」
「え~~?! 京都??」
「うん。 また後から電話するから。 じゃーね」

帰りは高槻と大阪で乗り換える。
いつもなら疲れきってグウグウ眠り込むところだが、きょうは神経が高ぶっているせいかちっとも眠くならない。
清荒神まで一睡もせずに到着。
駅からTELして駐車場で落ち合い、そのまま太鼓亭へ行く。

カレーうどんを注文したあと西川邸へ行ったことを告げると、ものすごくビックリしていたが、その後ニコニコしていた。
「近いうちにゼッタイ行こうね」 と言うと、まじめな表情でうなづいていた。


おわり
コメント (10)
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1028

2008-06-15 01:00:35 | Weblog
とりあえず明日の予想を1行。


東京11R エプソムカップ

⑧ファストロックから総流し



中京11R CBC賞

①タニノマティーニ
⑪ワイルドシャウト
⑫トウショウカレッジ
⑭キョウワロアリング


この4頭をどう買うか、まだ思案中です。


コメント (2)
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