マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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丹後庄松本寺涅槃会

2012年04月02日 07時41分50秒 | 大和郡山市へ
飛鳥寺の副住職を迎えて涅槃会が行われる大和郡山市丹後庄町の松本寺(しょうほんじ)。

旧暦2月15日はお釈迦さんの命日。

満月の日だったそうだ。

その日に涅槃の会式をされている松本寺。

同寺の檀家総代らが集まってくるのは本尊が安置されている公民館だ。

同寺の営みは年に二回。

この日の涅槃会と8月10日に行われる十日盆だけである。

本尊の仏像は宿院仏師の二代目である源次作とされる釈迦如来坐像。

天文九年(1540)十二月の作品で源次が仏師と名乗った最も早い時期に造られたと伝えられている。

その傍らの柱に掲げられた涅槃図。

「大和法隆寺 現身往生 宝塔北正面涅槃像」の墨書字がある。

かつて同寺を守っていた安寿さんが買ってきたという。

法隆寺の涅槃像土を模したのではないだろうかと話す住職。

それを示す年代書もなく真偽は果たして・・・。

掛け図の大きさは縦が70cmで横幅は40cmほど。

実にコンパクトな掛け図である。

ローソクを灯して会式が始まった。

この日に集まったのはごく数人。

「少ないからもっと前に座ってください」と願われて前に座った。



涅槃の由来を述べて声明を唱える。

静か流れる読経が堂内を包み込む。

カチ、カチと打つ音色とともに唱える般若心経。

その間に焼香を済ませていく。

南無大師、金剛明王などの回向文を唱えて法要会式を終えた。

「お釈迦さんが入滅した悲しい日であるが、涅槃寂静は悟りを開き、さらに真の境地を得た。2500年前にインドで生まれたシャカ国の王子。なに不自由なく暮らしてきた。お年寄り、病気、何故に世の中は苦しいことがあるのだ。生きることも、死ぬときも・・・。生老病死・・・四苦の詞がある。四苦八苦の詞はそこから生まれた。四苦八苦から逃れるのが仏教の教え。死の前にお経を説かれた。足るを知る「知足」。幸せで満たされる。物資が溢れる世の中。心は満たされているのか。欲を少なく生きる。この時代に手を合わせることが大切かと思う」と説法された。

(H24. 2.15 EOS40D撮影)


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