ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「絵を描く」20240620 

2024-06-20 | Weblog

 

 

心がグリップされる

直観が走る、姿は見えない
手に触れたいと願う
かたちのないイメージの直撃

直観の疑えなさだけがある
手がかりはそれしかない

とりあえず向かう

かたちを決め線を決め色を決める
そうしなければなにも始まらない

筆を動かしていく
ちがうことだけがわかる

「そうではない」

姿はみえない 遠い、ぶち当たれない
否定の声、不和、迷い、ノイズが渦巻く

色、フォルム、意匠、すべて
選べば選ばれなかったものが抗議しはじめる

ダメだ、全然ダメ

湧き上がる否定のシグナル
せめぎあい、迷い、紛糾、混迷

対話、結論の出ない討議が起きている
どこまでキープできるのか

見切る、見切らない、
そのボーダーがわからない
突当たりに問うものがいる

「いつまでつづけるんだ」

描くこと以外の要請をはね返して
キャンバスに向かいつづけられるか

腹は減る、喉が渇く
別のモチーフが心をノックする

あれか、これか、あれもこれも
価値選択をめぐる対話の混乱

「どうする?」

意志の強度が試されている?
そうではない、根本的にちがっている
ほんとうは対話以前に決している

いちばん欲しいもの

問うより先に突き上げるもの
はじめの直観はどこへ行った

直観をもてなす作法
薪をくべ燃え上がらせるもの

なにかが足りない
たしかな直観、どうする?

ゆっくり行こうか
未決のまま、急ぐほどゆっくりと

砂糖は溶けきっていない

願わくは、はるかに遠い合意点、納得点
より高みにおいて成就するように

未決をもてなすスペース
このスペースが消えると別のなにかが取って代わる

 

 

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「妄想のプラクティス」20240620(20240227)

2024-06-20 | Weblog

                          潮風にちぎれて 2022 [NEW] 松任谷由実  (youtube.com)

 

 

 みえない関係が
 みえはじめたとき
 かれらは深く訣別している  (吉本隆明「少年期」)


その先へ──

いつも遠くない場所にいることを感じて生きながら
近づいた途端、すれちがいざま最後のことばを交わす

そうして終わりにする作法ではない

それをはじまりとして耕すべき地平はある
そう感じるなら、ひとりの百姓として
愚直に、ひるむことなく、それをしなければならない

昔、男が語っていた──
絵を描くとはこの世に表紙につける仕事ではないんだぜ

耕す流儀は決められていない、オープンエンド
ほんとうに試されるとはそういうことなのだろう

 

 

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