是枝監督の本は、よくある脚本をなぞったもんじゃなく
描かれてない部分を肉付けして書いてあるから、より面白い
「歩いても歩いても」や「海よりもまだ深く」も愛読書だから
きっとこれも面白いだろうと読んだけど、期待を裏切らなかった
映画をみて、いちばん引っかかっていた場面は
「おばあちゃんと亜紀」の末路だ..........
亜紀はおばあちゃんにとって、むかし夫を寝とった愛人の孫だけど
家出しておばあちゃんと暮らすようになった...............
家族のなかに居場所がなかった亜紀は、赤の他人のおばあちゃんに
自分の拠り所をみつけ、無気力ながらも精神のバランスを保っていた
すべてが明るみになったとき、おばあちゃんが亜紀の家族から
金銭をうけとっていた事実を知って、ショックをうける
でも亜紀の父親が、妻に咎められながらも金銭を渡していたのは
両親にかわっての贖罪の気持ちからで、亜紀には関係ない
だから誤解なんだけど、おばあちゃんが亜紀を「復讐」の駒に使っていたのは
すくなくとも事の始まりはそうだったわけだから(本には書いてある).......
誤解であって誤解ではない なるほど納得
このへんが、映画の中では描かれていなかったので「?」だったんだけど
本を読んで、ま~ま~納得したから良かった................
そんな部分が他にも数か所あり、映画と本、両方楽しんだ方が「より」面白い
ちなみに「万引き家族」って、坂口安吾の短編にもあるけど、そっからとったんだろうか
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