未熟なカメラマン さてものひとりごと

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飛騨高山 王道の観光ルートをゆく その3 新穂高ロープウエイ

2014-09-22 22:32:31 | 観光名所

第2ロープウエイ 日本唯一の2階建てゴンドラ


平湯温泉から新穂高ロープウエイにナビをセットすると、所要時間30分と表示されました。これならすぐだと思いましたが、そううまくはいきませんでした。目的地まであと数キロというところで、渋滞にあい、ぴたりと動かなくなってしまいました。「これは時間がかかりそう、どうしようか」と思案しましたが、本日の予定は、あと高山の町並みだけだったので、「もう二度と来ることができないかも」と時間がかかっても待つことにしました。

ときおり思い出したように進むことがありますが、それも少しだけ、順調にいった昨日の白川郷と今朝の上高地のことを考えると、すべてがそううまくいくはずはないと思いました。30分ほどして、警備員の人が渋滞の前に立っているのがわかりました。どうやらここで駐車場の空を待って、駐車場への流入を調整しているようでした。

やっと、OKが出て、進むと途中の道路の脇に路上駐車の車が延々と続いていました。これは、許可を得て駐車しているのかと思っていたら、後日、ネットニュースに、違法駐車の取り締まり、という記事があり違反車とわかりました。

何とか駐車場に車を入れて、第1ロープウエイ乗り場までやってきました。ロープウエイは、第1、第2と二つのロープウエイで繋がれています。利用料金は、往復2,900円と少々高めです。このロープウエイのウリ、まずは、その日本一という標高差です。わずか13分30秒で、1036mを登り切ります。その2は、第1ロープウェイの傾斜角です。何と38度もあります。そしてその3、2階建てのロープウエイ(第2ロープウエイ)は日本でここだけです。定員が121名とは、いやすごいですね。



西穂高口駅 山頂駅展望台 残念ながらガスで視界がききません。
                             
さて、登るにつれて眼下に絶景が広がります。そしてゴンドラ内にひびく歓声。そして鉄塔を通過するときには大きな揺れがきて、そのたびに、今度は小さな悲鳴があがります。そしてまもなく頂上に到着です。下界ではよかった天気ですが、頂上駅では視界の半分以上がガスで覆われ、写真で見るような絶景は、残念ながら見ることができませんでした。
係の人の話によると、午前中なら視界がよかったとのこと。夢にまで見た、山頂駅展望台からの眺望、奥穂高岳や槍ヶ岳を見ることができなかったのは非常に残念でした。

それでも、展望台では大勢の人が絶景を楽しんでいました。ここでも業者による撮影が行われていました。私たちも「新穂高ロープウエイ標高2156m」と書かれた看板を手に持ってカメラに収まりました。少々金額は高めですが、いい記念になります。驚いたことに、この展望台にも郵便局のポストがありました。30分ほど滞在して降りることにしました。



このポスト、通年集配可能なものの中では日本一高所にあります。

おもしろいことに、中間点の駅ですが、第1ロープウエイでは、鍋平高原駅(なべだいらこうげんえき)、第2ロープウエイは、しらかば平駅といい、両者はつながっていないものの、徒歩1分の距離なのに駅名が違うのがおもしろいと思いました。途中で、足湯や温泉、ビジターセンターなどもありましたが、次があるので迷わず降りることにしました。第1ロープウエイを下るときは、谷に落ちるような気がしてなかなかスリルがありました。

こうして、新穂高ロープウエイをあとにし、本日最後の目的地・高山市内に向かいました。(高山の町並みにつづく)



第1ロープウエイ まるで落ちて行くような感じです。
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飛騨高山 王道の観光ルートをゆく その2 上高地(後編)

2014-09-20 22:30:12 | 山歩き

偶然見かけた野生のニホンザル

(つづき)
急いでいくと、目の前の木に、何と一匹のニホンザルがいて、盛んに木の皮を食べているではありませんか。サルは、人間を見てもまったく動ぜず、悠然と地面に降り、山の方にゆっくり歩いて姿を消しました。

普段はみることができないものが見えたので、得をした気分で歩いて行くと、左手に白樺荘など有名ホテルが立ち並ぶエリアに出ました。そして人の姿も格段に増えてきました。そして、その向こうに河童橋が見えてきました。ついに来たかと、感無量でした。橋からは、写真でよく見かける穂高連峰がそびえたっています。このような条件下で、もう二度と見ることはできないだろう、としばし、立ちすくみました。

ここはしっかり撮影しておかなければと、橋の上からはもちろん、橋を渡りきっても、橋が入らない視角からの撮影、そして橋を手前にお馴染みの河童橋のカット、いったい同じような写真を何枚撮ったことでしょう。河童橋周辺は、多くの団体ツアーと見られる人で賑わい、まるで都会の雑踏のような雰囲気でした。



お馴染み河童橋と北アルプス穂高連峰


近年、山歩きを始めた初心者の私ですが、一番の夢は、あの涸沢カールで秋の紅葉を撮ることです。いったいいつになることか。
こうして、しっかり撮影を堪能したあと、五千尺ホテル別棟のお店で、お土産を買い求め、バスターミナルに向かいました。着いたころにちょうど、平湯行きバスがまもなく出発するところで、タイミングよく間に合いました。

あかんだな駐車場まで帰ってくると駐車場は車で溢れていました。駐車スペース以外の場所にも車が並び、停められるところにはすべて停めるという状況です。850台ときいていましたが、これでは、1000台を超えているなと思いました。

ナビを、次の目的地、新穂高ロープウエイにセットしました。当初、上高地か新穂高ロープウエイ、どちらかと思っていましたが、予定どおりの時間で上高地を散策できたので、もう二度とないチャンスと思い、行ってみることにしました。所用時間は30分ほどでしたが、そう順調には行きませんでした。(新穂高ロープウエイにつづく)



絶景 穂高連峰
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飛騨高山 王道の観光ルートをゆく その2 上高地(前篇) 

2014-09-19 22:47:59 | 山歩き

大正池から臨む焼岳

あこがれの上高地が現実のものとなり、しかも天気にも恵まれて何と幸運なことでしょうか。当初は、飛騨高山だけの旅行を計画していたのですが、いろいろ調べて行くうちに、長野県松本市の上高地が意外に近いことがわかり、組み入れることにしました。というか、一番の目的地になりました。以前から新聞の折り込みチラシに、上高地へのツアーが募集されているのを見て、うらやましく思っていました。 

上高地へは、マイカーの乗り入れはできません。特にシーズンの特定日には、観光バスも制限されます。シャトルバス、タクシー、マイクロバスを利用するしかありません。難所、安房トンネルに差し掛かったところ、車内のアナウンスに「活火山の下にトンネルを掘ることは相当な苦労があった」というようなことが紹介されていました。
 トンネルを抜けてしばらくすると、左手に大きな山が見えてきました。朝陽を受けてその上部が光り輝く、神々しい山、活火山・焼岳です。やがて池が見えて、大正池バス停に到着しました。今回は、この大正池から、清流梓川沿いに、河童橋まで歩き、バスターミナルまで帰るというルートを選びました。所要時間は、1時間少々です。バスに乗車していた半数以上がここで下車したようです。



田代湿原、カラマツ林と穂高連峰

大正池、かなり以前からその名前は耳にしていましたが、代名詞ともいえる池の中の白骨林は、ほとんどなくなったようです。池と焼岳をセットで撮影しようと思いましたが、コントラストが強すぎてなかなかうまくいきません。白いボートが幾艘も係留されていました。

梓川を左手に見ながら、林の中をしばらく歩くと、道は木道となり、20分ほどで田代湿原に到着しました。草原ははやくも薄茶色に変色し秋の装いを感じさせます。その向こうにカラマツ林があってその背後にそびえる穂高連峰は、息を飲む美しさです。今回の上高地では、いつもの一眼レフの他に、サブ機として動画、スナップ用に、ミラーレスカメラも提げていたので、このようなビューポイントに遭遇すると撮影も大変です。



ススキが美しい

さらに進み、田代橋と穂高橋を渡り、梓川の左岸に出ると、上高地温泉ホテル、上高地ルミエスタホテルのしゃれたホテルが並んでいます。梓川は大きく蛇行し、そのカーブに差し掛かったところに、ウエストン碑がありました。少し歩くと、前方に手招きする人がいました。どうやら私たちを呼んでいるようでした。(上高地 後編につづく)


大きく蛇行する梓川
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飛騨高山王道の観光ルートをゆく その2 上高地(そのまえに、平湯温泉)

2014-09-18 22:28:43 | 温泉

足湯公園の足湯

(前回のつづき) 
平湯温泉に着いたのは、午後6時半頃でした。本日の走行距離625㎞、一日の走行距離としては自己新記録でした。平湯温泉は、奥飛騨温泉郷のいくつかある温泉の中で、一番歴史のある温泉です。その昔、甲斐の武田信玄が飛騨攻めをした際、大将山県昌景は安房峠を超えて進軍、疲れきっていたところ、老いた白猿が導いた湯に浸かり、その体を癒して元気を取り戻したという伝説があるそうです。

現在では、上高地や乗鞍岳への起点のひとつとなっており、そのためのバスターミナルや、大駐車場もあります。それほど大きな旅館やホテルはありませんが、その数は20軒を超えます。
この温泉の一番の魅力は、その豊富な湯量にあります。また奥飛騨温泉郷は、全国の温泉の中でも、露天風呂の数の多さでは一番なのだそうです。
私が予約していたのは、中村館という老舗の旅館で、洋室のツインルームでした。
露天風呂で少しぬるめの湯に浸かり、野趣あふれる小庭を眺めていると、冷たい外気が上半身を撫で、その気持ちよさといったら何ともいえません。

夕食は、飛騨牛をはじめ、ボリューム満点で食べきれない程でしたが、最後にお茶をたのむと、少し出がわるかったので、「すみません!替えてもらえますか!」と急須を持ち、係の仲居さんにお願いしたのです。その際「ひょっとして、でがらしかも?」と言ってしまいました。その声が聞こえたのか、斜め前に座っていた、日本人女性とドイツ人男性?のカップル、男性が「でがらし」という日本語に興味を持ったのか、女性がその意味について説明をする始末。私の言い方が、ストレート過ぎたのか、反省することしきりでした。


平湯温泉街 午前6時過ぎ 山の頂に朝陽が射しています。

翌日の朝、朝風呂に入ったあと、温泉街を散策しました。この朝の散歩が私の大好きな楽しみのひとつなのです。ちょうど旅館の前に大きな足湯がありました。整備された遊歩道もあり、このあとすぐに利用する予定の、あかんだな駐車場も、遊歩道を通っていけるようなので事前の調査も兼ねて行ってみることにしました。駐車場はとても広く、その収容能力830台ですが、すでに9割方が埋まっているようでした。これは早くしないと満車になるかもと少し心配になりました。隣接の案内所で、上高地へのバスの時刻や、切符の自動販売機などを確認して駐車場をあとにしました。

町営あかんだな駐車場の案内所 あかんだなという名前は、アカンダナ山に由来しています。

宿について、今日の準備を整えたあと、朝食会場に向かいました。あれ、指定の場所に他の人が座っている。何と、間違えて私たちの場所で食事をしていたのです。
その方たち「すみません!」と平謝りでしたが、結局、他のツアー客の席で食べることになりました。

このあと、すぐにあかんだな駐車場へ移動し、何とか無事に駐車することができました。登山靴に履き替え、準備を整えてバスの発着場へ移動。バスは30分ごとに出ますが、いっぱいになったら、時間前でも出発するようでした。切符は、取りあえず大正池まで買おうと思いましたが、係の方が、終点までの往復を買われても、料金は変わらないとの助言でそのようにしました。あかんだな駐車場を出発したのは、午前7時50分頃でした。(いよいよ上高地です)



店先に湧きだす温泉 湯量は豊富です。
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飛騨高山・王道の観光ルートをゆく その1 世界遺産白川郷(後編)

2014-09-17 21:12:44 | 古い町並み

重要文化財和田家の2階 かつて養蚕が行われていた場所です。

荻町城跡展望台をあとにし、再びシャトルバスで発着場の荻町公園に戻りました。すでに滞在予定時間は1時間を切り、少々焦り気味でした。まず一番の目的、合掌造りの民家を見学するにしました。ここで公開されている民家はわずかですが、最初に訪ねたのは、国の重要文化財にも指定されている和田家です。

和田家は、展望台から見ると手前中央に見える、とても大きくて存在感のある民家です。その1階の一部分と2階が公開されています。実際に生活をされている住宅でもあるので、生活感もあります。玄関を上がると、囲炉裏のある板場があり、その左手には仏間も見えています。柱時計が実にさまになっています。透かし彫りの欄間も豪華で見事でした。階段を上り、2階にあがるととても広い空間があります。その昔、養蚕に使用されていた場所です。何といっても、びっくりするのが、その柱の太さです。釘を一本も使用せず、荒縄のようなひもで幾重にも巻かれています、柱は囲炉裏の煙で黒光りしています。



農道を歩いて神田家に向かいます。のどかな山里の風景が広がっています。

和田家を見学した後、脇を小さな水路が流れる遊歩道(農道)を歩くと、神田家があります。玄関を上がると広い板場があり、右に受付、左に囲炉裏があり、薪が焚かれていました。ここで撮影ができるように、日付の入ったプレートが用意されていて、せっかくなので一枚記念撮影をしました。煙が何とも心地よく郷愁を感じさせてくれます。こちらでも2階に上がってみました。広々とした空間、囲炉裏の煙が下から上がってきて、充満しています。

その昔、まさにこのような感じだったのでしょう。この煙で柱の表面が煤やヤニで覆われ、柱そのものを強くするそうです。左右の窓の白い障子が対照的にとても美しく見えました。2階からの眺望もなかなかのものです。1階に降りると、薬草茶をすすめられました。いろいろな種類の薬草がブレンドされているようですが、わかったのは、ドクダミだけでした。

二つの代表的な民家を見た後、せせらぎ公園駐車場方面に向かって帰ることにしました。道々には季節の花が咲き、民家の庭先には小さな花壇もあって、合掌造りの民家との一体感は、まるで日本版「コッツウオルズ」だなと思いました。特に印象的だったのは、集落がとてもきれいに管理されていることでした。


アジア系の外国人観光客の姿も多く見受けられました。時刻はすでに夕刻の5時に近づいていました。ホテルへのチェックインのこともあるのですが、公園の駐車場の利用時間が5時までとあったのでそちらも気になっていました。年間140万人と言われる観光客。駐車場から出るころになっても観光バスがどんどん入ってきます。

白川郷をあとにして、いよいよ今宵の宿、平湯温泉に向かいました。到着は1時間半後の午後6時半の予定です。明日はいよいよ念願の上高地です。(平湯温泉・上高地につづく)



こちらへどうぞと薬草茶を勧められました。
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