未熟なカメラマン さてものひとりごと

ようこそ、おいでくださいました。

吹屋の秋を求めて その3

2014-09-05 22:00:57 | 古い町並み

吹屋小学校 平成24年3月まで、現役の木造校舎としては、日本最古でした。

おばあちゃんと別れ、吹屋小学校方面に歩いて行くことにしました。おばあちゃんの話によると、道路は昨年の春頃、舗装し直されたようです。両端に細い排水溝のようなものがセットされ、金属板が少し目立ちます。これはこれでいいと思うのですが、ただ残念だったのは、舗装面の色です。薄いセメント色ですが、町並とセットで見ると、白く目立ち、一体感がありません。できれば道路もベンガラ色、とまではいかないでしょうが、薄茶系の色を彩色できなかったのでしょうか。古い町並みが好きでいろいろ訪ねますが、舗装の仕方で随分、イメージも変わります。

町並みを歩いているとよく目にするのが、ピンクや白のサルスベリです。特に濃い目のピンクは町並みの白い土蔵ととてもよく合い季節を感じさせます。通りの中ほどにある坂を登っていくと、だんだんと石州瓦の町並みの屋根が見えてきます。まさに「いらかのなみ」ですね。光沢のある瓦は太陽の光を受けてキラキラと光っています。まもなく吹屋小学校に到着です。左右対称の木造の校舎が、青空によく映えます。平成24年3月まで、現役の木造校舎としては、国内最古とされていました。

スマートフォンを持った女性が、左手に小さな人形を持って、校舎を撮影していました。きっと、この人形が吹屋小学校を訪ねたという設定でブログにでも紹介するのでしょう。なかなか面白いアイデアだなと思いました。
隣にあるのが、廃校になった中学校の敷地に建てられている「ラフォーレ吹屋」です。和洋折衷のとても美しいホテルです。数年前に一度だけ利用したことがありました。

吹屋小学校をあとにし、坂を下ったところにある食堂で、少し早いお昼にすることにしました。時刻は、11時10分ごろ。お店の名前は「お休み処」といいます。まったく商売気がないのかどうか、暖簾がかかっているだけです。知らない人は通り過ぎてしまうでしょう。ガラガラと戸を空けて入ると客は誰もいません。「いらっしゃいませ!」と店の人から声もかからず、やっているのかなと調理場を覗くと、ひとりの女性が、なにやら作業をしていました。
「いいですか?」と尋ねると、
「いいですよ」と返事。
「山菜うどんをお願いします」と注文し、5分ほど新聞を読みながら、待っていると太めの麺のうどんが出てきました。
ほんとうは、田舎そばを食べたかったのですが、歩いたあとなので、冷たいものにしたのです。(つづく)



サルスベリが白壁によく似合う
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする