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函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

呼吸器外科専門医「専門研修基幹施設」として認定される

2023年08月31日 10時54分14秒 | メディカルはこだて
第86号では函館五稜郭病院呼吸器外科科長の上原浩文医師を取材した。

函館五稜郭病院(中田智明病院長)呼吸器外科は、日本呼吸器外科学会の認定する呼吸器外科専門医「専門研修基幹施設」として認定された。呼吸器外科専門医合同委員会の呼吸器外科専門医研修制度整備基準によると、呼吸器外科専門医とは「専門医として必須な知識と技術を包括的に身につけ、国民の健康と福祉の増進に貢献することを使命」とする呼吸器外科のスペシャリストである。
この専門医を養成する医療機関として、道内で施設認定をされているのは札幌医科大学附属病院、北海道大学病院、旭川医科大学病院の3大学以外では手稲渓仁会病院と市立札幌病院しか認定されておらず、同病院は道内6番目、道南地域においては初の基幹施設となった。
肺がんの罹患数(新たに診断された人数)は年々増加しているが、罹患数の増加とともに死亡率も上昇している。1998年には胃がんを抜いて肺がんが死亡率の第1位となった。同病院の肺がん患者数も増加傾向にある。同病院の肺がん・呼吸器病センターの主要診療実績(別表)によると、呼吸器外科手術実績は2021年と22年は200件、化学療法実績は20年以降3500件をそれぞれ上回っている(最近の実績数の減少はコロナ禍の影響による)。また気管支内視鏡と放射線治療の実績はコナ禍にあっても、昨年は過去最高件数を更新している。
呼吸器外科科長(兼肺がん・呼吸器病センター長)の上原浩文医師は「現在、道南地区では肺がんと診断されるのは年間約600人で、そのうち60%以上が当院で診療をしています。患者数は増えていて、気管支内視鏡などの検査も増加していますが、手術など治療が追いついていないのが現状です」と話す。2021年の呼吸器外科手術219件の中で、肺がんは140例で、その9割以上が胸腔鏡手術で行われた。


函館五稜郭病院呼吸器外科科長の上原浩文医師


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