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ドイツ編16 ベルリンにて6 煙突エレベータ

2019-06-07 17:56:00 | Weblog
写真はベルリンのシャルロッテンブルク地区のコメルツ銀行前にて。ベルリンの象徴の熊.ベルリン国際映画祭の賞の名前はご存じのように金熊賞、銀熊賞・・。街中に熊のモニュメントは数々みたが、この銀行前はなぜか白熊と黒熊のキッス。白黒はっきり付けたい皮肉なのか?

【歴史あるエレベータ】
この歴史のせいなのか、不思議なものもチラホラ。

まず、ホテルのエレベータが非常に小さい。ホテルは大きいのに、階段もらせん状でゆったりとしているのに、エレベータは煙突の中か? と思えるほどです。

 銀色の金属製の前面がガラス張りのような、よく中が見える箱が降りてきたと思ったら、ガラスはなく、空洞。その階に到着したエレベータに乗ろうとすると、たいてい身体の大きな男性従業員が乗っており、一杯だよ、というジェスチャーをして降りていってしまうのでした。

上の階に従業員用の休憩室でもあるのかもしれません。

エレベータの前のその階に設置されたドアを開けると、その階にエレベータに内扉も何もない状態で即座に乗り込むことができるという貨物用のようなたたずまい。

オランダのホールンのホテルでも、日本では見かけないレベルの簡易なエレベータで仰天したのですが、それよりさらに簡易です。ホールンでは四人ぐらいで乗ることができ、さらに手動とはいえ内扉もあったのですから。

ベルリンのホテルのものは、乗り込むと前面以外が金属で囲まれ、入り口の横にボタンがついているだけの殺風景な箱。ただエレベータに入り、ドアをきっちり閉めないと、行きたい階のボタンを押すができません。こうして安全は確保されるようです。そしてそれは一人用。
製造年を見ると1960年代のものでした。西ベルリン時代を生き抜いたエレベータ。頑健にできているのか、さすがドイツ製。
 
また、大きく優雅に見えたバスタブも、実際に入ろうとすると、なぜか栓がない。つまりお湯がためられない。これは中国でも地方都市の宿泊施設でよくあることなのですが、まさかヨーロッパの、しかもかのベルリンの3つ星で。ベルリン、ただならぬ都市です。

こういうときは冷静にビニールを栓のところに当てて、しばらくそのまま手で押さえてお湯を溜め、水圧がビニールにしっかりとかかったところで手を放すと、ちゃんとお湯を張ることができます。お湯は出たので、これで気持ちのよいお風呂に入ることができました。

いろいろと不備の多い中国の地方都市を旅していると、お風呂の不備は当たり前ですが、エレベータはさすがに最新式でした。とくに日本製のエレベータは中国の不動産売買のチラシでは大きく書かれるほど重要な設備です。当然、最新ぴかぴかのものが多かった。

中国の開放政策は30年強。エレベータの普及も必然的に30年を超えることはほとんどありえません。一方、一方、ドイツでは1880年に世界初の電動式エレベータが開発され、ドイツのマンハイムに設置されたのですから、エレベータの歴史もすでに殿堂入りのレベルなのでしょう。
古い建物で今も活躍するご長寿エレベータを見るのも、北部ヨーロッパ旅行の楽しみといえるかもしれません。

(つづく)
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