ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

太陽照り付ける国境橋ロードレース

2017-09-18 | 海外&ルーマニア・マラソン大会

 
第2回フレンドシップラン、国境橋を渡る15キロのロードレース。パスポートを携帯せず、国境を走り抜ける爽快なラン・イベント。

今年はブルガリア側のルセがスタートですが、ルーマニアからの参加者はフィニッシュ地点のジュルジュウでナンバーカード交付。その後、主催者手配のバスで、国境越え。

ルーマニア側からの参加者で、パスポートコントロールが必要なのは私だけ。私一人のために、いったん国境ゲートまで出向きパスポートコントロール(=ルーマニア出国&ブルガリア入国)。

バスは迂回路を引き返し、警察等特別車両通行ゲートを通って、国境橋へ。(通常通り、国境ゲートから国境橋を渡ろうとすると橋の通行料が課金されるが、マラソン大会特別措置により、課金されない特別車両通行ゲートの通行が許可されている)
 
「ブルガリア側でもう一度、パスポートコントロールを受けてください。(=ブルガリア出国&ルーマニア入国)」と言われていたけれど、スタート地点に選手輸送バスが到着したとき、スタートまで30分を切っていました。大慌てで競技服装に着替え、荷物をまとめて荷物預かりへ(ゴール地点まで搬送される)。そのまま、大会会場を出てウォーミングアップ。
 
スタート10分前に、大会会場に戻ってくると、「ヒロコ、マイクで何度も呼んでいたよ、パスポートを持って来いって。」、やっぱりそう来たか=。時間がなかったので強行突破しようと思ったけれど、国境警察にはかないません。
 
いったん預けた荷物を受けだしに会場を横切ると、「あ、日本人がいた!」、警察が叫んでいます。「はい、パスポート、取ってきます=。」

ここでは、パスポートの顔写真の部分を、写真に撮られました。撮影に使っていたのは、どう見ても個人のスマホ。悪用されるとは思わないけれど、お気軽だぁ~。出入国スタンプを押してもらい、コントロール終了したのは、スタート4分前。荷物預けに戻っている時間はありません、私をエスコートしてきてくれた大会スタッフにパスポートを預け、じきにスタート。


(スタートゲートはMIZUNO)


(スタート直後のルセ)


(国境へひた走る)
 
直後から誰かにマークされていて、同じ足音がずっとついてきます。3キロ過ぎに追い抜かれた女性ランナーは、おそらく同じ年代カテゴリーのブルガリア人女性。少し離され、中間地点の国境橋への登りで追いつくものの・・・、彼女も必死で走っている様子で、逃げられました。


(ブルガリア側の国境ゲート、通常はここでパスポートコントロール。横に通行止めを食らった車両が、諦め顔のドライバーとともにたくさん列を作っていました。)


(国境ゲートを超え、橋への登り。橋の名称は、フレンドシップブリッジ)


(国境橋のほぼ中央。ここからルーマニア。当然ながら、この看板の反対側には、「Bulgaria」と書いてある。)

というか、私が暑さのため大幅にペースダウン。15キロのうち給水所が7キロ手前の一か所しかなく、31℃の暑さの中、水不足と照り付ける太陽にやられたのです=。長時間のマラソンを走るときには、ウォーターローディングを含めて体調管理するけれど、ここまで暑くなるとは思っていなかったので、体内に蓄えられている水分自体が、適量を下回っていたのです。
 
南のルセから北上してジュルジュウだから、太陽も正面からあたらないだろう、と思っていたのも間違い。日陰のほとんどない幅広い国道、国境橋の上を、カンカン照りの太陽の下で走っていたのです。
 
橋を越えふらふらしながら走っていると、「ヒロコ=!どうしたの==!?大丈夫=??」と一緒に走っていたラン仲間が声をかけてくれ、「水、水==」と叫ぶと、持っていた水をくれました。もう一人のランナーからも水をもらったけれど、それぞれボトルにわずかに残っていた貴重な水。
 
私が全く回復しない様子を見て、ラン仲間が沿道を通る人(=観衆ではなく買い物客)に「水、ください=」と呼びかけ、小さな女の子を連れたおばあさんがボトルの水を差しだしてくれました。さすがに全部飲めず、ボトルを沿道に捨てたけれどありがたかったです。

水をくれたラン仲間たちにも置いていかれ、ここで痛恨のミス、コースアウト。交差点で勝手に勘違いして曲がってしまったのです。交通整理の警官は何も言わなかったけれど、後続のランナーが叫んでくれました、「ヒロコ==、道が違う==。」、ここで「ヒロコ」と聞こえなければ、そのまま走っていたに違いなし。
 
視界が暗く&狭くなるほどフラフラしながらゴールしたけれど、おばあさんにもらった水が無ければ、途中で倒れていたかも。途中でラン仲間にも助けられ、ありがたや。
 

(フィニッシュ後、メダルをかけてくれる民族衣装の女の子たち)
 
そして、年代別2位に食い込みました♪優勝をさらっていったのは、感づいていた通り、最初からマークしてきたブルガリア女性。3位はルーマニア国内で旧知のライバル、イオアナ。イオアナは、このブルガリア女性ランナーを、マスターズ陸上バルカン選手権で見知っていて、「彼女は去年の、10000mバルカンチャンピオン(年代別)。」
 
今年、年代別クラス分けが一つ上がり、私の年代に参戦してきました。そして、昨年のこの大会で日本人が部門優勝している、と知って、最初からマークしてきたのです。でも、10000mで選手権をとるほどだから、スピードもスピード持久力も上回っていて、私の相手ではなかった、というわけ。
 

(みんなで嬉しいフィニッシュ)

そして最大の失策は・・・、ゴール後、500mlボトルの水を2本、350ml缶のコーラを飲み干し、それでもまだ喉が渇いていて、近くの商店にビールを買いに入っているうちに表彰式が始まり、自分の表彰を逃してしまったこと。ラン仲間が慌てて電話で呼んでくれたけれど、時すでに遅し。


(女子の年代別表彰。2位の私がいない!)


(主催者の配慮で、一人だけですが表彰台にあげてもらいました。)

慌てて戻って、「ヒロコ、表彰に間に合わなかったよ。」と何人にも言われ、誰かが「ヒロコが来た!」と主催者に叫んでくれ、ステージにあげてもらい表彰してもらいました。

この日の失敗は二つ。30℃超えの気温になることは天気予報を見て知っていたけれど、42キロのマラソンではないから油断していたこと。そして、表彰式が始まりそうな余興のダンスが始まっていたにもかかわらず、ビールを買っていた商店から見える距離にステージがあったので、これまた油断していたのです。

いつも&いつまでも勝てるとは思っていませんが、油断していればいろんなものが遠ざかって行きます。

諺(ことわざ)にもあるではありませんか、『勝って兜の緒を締めよ。』



男子総合の表彰式。
トップスリーはケニア人ランナー。4位に食い込んだのは、ルーマニアのオリンピック・マラソンランナー、ニコラエ・ソアレ君。彼が二十歳になる前から知っているので、君付け。モロッコ人が続き、7位に、マラソンで2020東京を目指すアレクサンドル・コルネスキーさん。

これだけのメンバーがそろっているので、迫力あるスタート風景となりました(一番上の写真)。


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2 Comments

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Unknown (アイロンマン)
2017-09-18 21:19:22
アクシデントの連続で大変だったね。
でも無事で何より!
確か新台北でも表彰式に間に合わなかったはず。
ビールを買いに行ってたなんてもっての外、学習能力を身につけてね!笑
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アイロンマンさんへ (マドモワゼル・ヒロコより)
2017-09-19 12:37:15
新台北では、表彰対象者待機テントでずっと待っていたのですが、中のスタッフとおしゃべりしたりして、じぶんの表彰が始まったのに気付かなかったのです。

そういえばほかの人はほとんど、テントの外で待っておられたかなあ。(テントが狭かったため)

たぶん、進行係から声掛けがあったと思われるけれど、台湾語なのでわからなかった?
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