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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



カメラに向かって飛んできたミサゴの姿と一緒に、ミサゴにちなむ和歌を紹介しましょう

万葉集には山部赤人(?~736年)が詠んだミサゴにちなむ和歌があります

「みさごゐる 磯廻に生ふる 名乗藻の 名は告らしてよ 親は知るとも」

意味は<ミサゴのいる磯にナノリ藻(というのがあると聞きますが、美しい貴女の)名前を教えてください。親に知られても良いから(お願いです)>

それから1100年後の江戸時代、伊関隆子(1785~1844年・旗本の妻)の日記にミサゴにちなむ和歌が記載されています

住んでいた江戸で「大坂の大塩平八郎の乱」を聞き「ミサゴいる 磯うちこえし おほしおに からきめみつる 難波人かな」と書き残しています

彼女は大塩(おほしお)から海の大潮を連想し「ミサゴいる磯」から始まる和歌を詠んでいますが、山部赤人へのオマージュ(尊敬する人物の作品と似た作品の創作)でしょう

<「からきめみつる」以下は、海水の塩辛さと大塩の乱での辛(つら)い目に満ちた難波の人が(気の毒です)>ということ

当時の旗本の妻なら、時事ネタに関連する和歌をすぐ思いつく程度の教養があったのではないかと思います

参考文献:百代の過客 ドナルド・キーン著



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