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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



国際保護連合(以下IUCN)と日本(環境省)が公表しているレッドリストの目的は、生物多様性の危機問題と緊急性を人々に認識させ、種の絶滅をくいとめようとするものです。近所の干潟に来る渡り鳥の写真と一緒に紹介しましょう。

レッドリストには生物多様性を理解するための気候変動、大気や水の浄化、流域保持、土壌安定化など、人類に対する生態系サービス全般が含まれていて、これは年間4000兆円の価値があると試算されています。・・・干潟の野鳥はキョウジョシギ(大阪府レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類)のようです。

生物多様性の損失が、とりもなおさず生態系サービス(年間4000兆円)の劣化を示す指標になるということで、生物多様性の減少には注意が必要なのです。・・・キアシシギとキョウジョシギ

1994年にIUCNによって改訂された新しいカテゴリーは、絶滅(EX)、野生絶滅(EW)、危機的絶滅寸前(CR)、絶滅寸前(EN)、危急(VU)、低リスク(LR)、データー不足(DD)、未評価(NE)の8つ。

IUCNの危機的絶滅寸前(CR)とは、個体群が10年あるいは3世代いずれか長い方で80%減少し、成熟個体数が50未満となっているもの。

絶滅寸前(EN)は個体群が10年あるいは3世代いずれか長い方で50%減少し、成熟個体数が250未満となっているもの。・・・カワウとキョウジョシギ

危急(VU)は、個体群が10年あるいは3世代いずれか長い方で20%減少し、成熟個体数1000未満となっているものとされています。

日本(環境省)のレッドリストでも絶滅危惧ⅠA類(CR)、絶滅危惧ⅠB(EN)、絶滅危惧Ⅱ類(VU)は、IUCNの(CR)、(EN)、(VU)と同じレベルとされています。・・・キョウジョシギは大阪府の絶滅危惧Ⅱ類なので危急(VU)指定

一方、IUCNの低リスク(LR)は、保全依存(cd)、準絶滅危惧(nt)、軽度懸念(lc)の3つの下位カテゴリーに分類されていますが、日本では準絶滅危惧(NT)の1カテゴリーだけとなっています。もっと細かく管理する必要がありそうですが専門家が不足しているのでしょう。

参考文献:近畿地区・鳥類レッドデータブック 山岸哲監修、江崎保雄・和田岳編著

 



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