遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
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小泉純一郎というひと その②派遣法、不良債権処理、日本たたき売り
日本の闇
/
2009-06-29 01:23:57
小泉さんのしたことを項目別に書いてみます。
1 格差の拡大
(最近の調査で日本は先進国のなかで、格差がアメリカと並んで一位となったようです)
2004年 労働者派遣法改正
これによって建設業の派遣が延長されただけでなく、製造業でも派遣業が許可になりました。経団連、外資系株主の圧力によるアメリカ型の経営手法の踏襲です。”パートタイマーと無職のどちらがいいか”だと宮内義彦・規制改革・民間開放推進会議議長 オリックス会長は言いました。
派遣労働者は食べるだけで一杯の低賃金、ある日突然仕事を失い、しかも失業保険も受けられない、失業すれば住む場所もない状況下に置かれています。しかし、企業にとってこれほど楽な雇用形態はありません。秋葉原無差別殺傷犯、加藤智大はトヨタ系列関東自動車の日研総業の派遣社員でした。わたしにはアメリカのイラク帰還兵がだぶってみえます。貧富の差を拡大させる→軍隊からのリクルート。
2 アメリカ支援のイラク派兵と有事関連法案
2003年3月 アメリカのイラクに対する武力行使支持を表明
2003年6月 有時関連三法案(有事法制)成立。
2003年7月 イラク特措法成立。
2004年1月 陸上自衛隊をイラク南部のサマーワへ派遣
2005年6月 国民保護法が成立
イラクに派遣された自衛官が35名 亡くなったことはあまり知られていません。マスコミが報道しないからです。死因は病死、自殺、その他の理由です。その他の理由とはなんでしょうか? 日本は後方支援とはいえ、罪もないイラクのひとびと100万人の殺戮に手を貸したことになります。「国民保護法」とはなにか? 有事(戦争・テロ)において国民が自衛隊の邪魔をしないようにすること。民間防衛が目的のように思えます。
3 小泉さんの功績といわれる不良債権処理とは
小泉以前
1985から1991年のバブル時代、多くの企業が銀行からの借り入れをして不動産投機に手を出しました。不良債権とはバブルのとき膨れあがった銀行の貸出債権が、バブル崩壊後 回収不能となったもので、その総額は約70兆円。
国際的な金融不安を引き起こすことを防ぎ、日本のメガバンクが国際市場から締め出されることを防ぐために、公的資金が投入されることになったのです。
①公的資金注入
公的資金をつかうため国民の納得と理解を得ることが必要でした。そのためのショック療法として山一証券と北海道拓殖銀行をつぶし、日本長期信用銀行を国有化するという荒療治にでたのです。
②投入した公的資金60兆円の回収
2002年9月 小泉改造内閣が発足。金融大臣を竹中平蔵に兼務させる。
小泉さんは考えを同じくする慶応大学の教授、竹中平蔵氏を金融大臣とします。そして、ふたりは絶大な国民の支持を背景に、「アメリカの要望にしたがう」「日本をアメリカと同様の資本至上主義の国にする」ための現実的な施策をつぎつぎに実行していくことになるのです。
「どうやって投入した公的資金を回収するか?」「どうやって企業業績を回復させ、経済全体を好転させるか?」この難問に対して竹中氏がとった方策が「ゼロ金利政策」でした。小泉内閣が胸を張る「不良債権の処理を完了させた」ということの実態は、「国民の預金金利収入50兆円を取り上げて、その50兆円で銀行の不良債権を一掃した。」ということ、何のことはない、日本国民に銀行や企業のツケを全部押しつけただけなのです。こうして日本の金融システムは守られました。日本国民の生活はべつとして....自殺も増えましたね。
そのつぎに起こったのはなんでしょうか。低金利下で不良債権の処理を強制した結果、ますます株と土地が暴落。そのうえ、銀行の持ち株解消を行い、大量に株が放出され、株価も下落に拍車がかかり、外資が日本の企業や資産の買収に走りました。日本たたき売りです。
4 日本たたき売り
アメリカ政府は自民党政府にたいして毎年「年次改革要望書」を突きつけ、実行させてきました。それによって、持株会社の解禁、NTTの分離・分割、金融監督庁の設置、企業における時価会計の導入、大規模小売店舗法の廃止、BIS規制、三角合併の解禁、郵政民営化などが要求されたのです。
小泉さん竹中さんのコンビは歴代の首相蔵相のなかでで最もアメリカにとって優等生でした。日本の資金は、低金利政策の下でアメリカに流れるように仕組まれ、日本の低金利のお金でアメリカの企業や証券会社が、日本の企業や資産を買い漁るという、奇怪な自損行為がおきました。ダイエー、西武、カツラで有名なアデランスにいたるまで、すでに日本の主要企業の約四割は外資に乗っ取られたとされています。
一方、2003年、2004年の2年間で何と3368億ドル、日本円で約35兆円のアメリカ国債を日本は購入しています。この結果、アメリカは大統領選挙(ブッシュ)の前に、低金利、株高、好景気になりました。日本の銀行や企業、保険会社は主に外国ファンドに資金を委ねています。銀行が米国市場に持ち出しているといわれている国民の約150兆円の年金や預金は、株の暴落が訪れると50兆~70兆円になり、さらにドルの暴落で40兆~50兆円にまで減ってしまうといわれています。
そんなばかなと思われるでしょうが、アメリカでは今年すでに50行の地方銀行がつぶれているそうです。アメリカは経済崩壊の崩壊は時間の問題といわれ、デフォルトにそなえ、北アメリカ南アメリカをひとつにする、アメロという金兌換紙幣に替える準備をしているといいます。そうなると米国債は紙切れ同然 400兆といわれる国と民間の米資産はどうなるでしょう。
5 なぜ靖国参拝にこだわったか
小泉さんは首相就任前、靖国参拝をしなかったといいます。ではなぜ、首相になってから、執拗に繰り返したのか。首相靖国神社参拝のおかげで、中国、韓国からは首脳会談拒否までされ 孤立を招きました。アメリカは日本と中国や韓国が仲良くすることを望んでいません。そのあたりに鍵があるように思います。(アメリカ議会で日本を反中、反韓にすることがアメリカの国益にかなうと述べられた記事がありました)
これから日本は否応なく正念場をむかえることになりそうです。日本国民はどうなるでしょう? 小泉さんは引退して海外で暮らすとおっしゃっていましたが、対岸の火事のように眺めていられるのでしょうか? わたしたちはこれからどうしたらいいでしょう。小泉さんは少しのイタミを我慢せよといいました。構造改革のあとバラ色の未来が待っていると......。こうして見ると小泉さんが見ていたのはアメリカと大企業であって、日本の未来や日本のわたしたちではなかったことがよくわかります。自戒をこめて書きました。わたしは小泉さんのアメリカのイラク爆撃指示まで小泉さんを信じていました。自分のおろかさが身に沁みます。郵政民営化に反対した議員もいたのでしたね。
東京平和映画祭のあと、チベット問題、パレスチナのこと、ベトナムのこと、グローバリゼーション、そしてわが日本のことを調べたり考えたりして書いてまいりました。事態はかなり絶望的です。しかしまだ遅くはない、なにが問題なのかわかれば、変えてゆくチャンスはあります。今起こっていることは日本の今、日本のあした、地球の今、地球の未来そして自分の暮らしをみつめるいいチャンスとも考えられます。これからどうするか、どんな可能性があるか? これから書いていきたいと思います。みなさまはチベットやパレスチナそして日本に起こっていることの原因はなんだと思われますか? 根っこはひとつです。
崖っぷちオヤジ
小泉規制緩和以来の犯罪性
大和心
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