朝 4年生のおはなし会。パネルシアター「まぁるい まぁるい」と語り「わたしがちいさかったときに」を持ってゆく。みんな椅子をかたづけて座布団にすわり待っていた。パネルシアターがはじまる。語りかける。かえってくる。おもしろそう..とか笑いもこぼれる。途中で障害を持つクラスの子が先生に伴われてきた。先生が帰ってしまって Yくんはうれしくてしかたがないようすで腕に口をあててブーブー鳴らしだした。そのうち ....うんこがどうしたとかそういうことばにまわりの子どもたちがざわめきだし シーっとか静かにとか注意するのだが収まらない。わたしもはじめはやさしくそのうち「みんなに迷惑をかけることはやめなさい」とかなりきつく注意せざるを得なかった。
「おじいちゃんやおばあちゃん おとうさんやおかあさんから つぎの世代のみんなに手渡してゆくたいせつなものはなんだと思う? 」の問いに最初かえってきたのは いのち、お金、愛情、感謝 ということばだった。パネルシアターが終ったあとで 「みんな それからほかになにがあるかな」と聞いたら「地球」という答。
「まぁるい まぁるい」を子どもたちに手渡したあとで、「わたしがちいさかたっときに」を語る。さきほどとはうってかわってしんと静まり返る。たくさんの魂のこもった目が見つめている。Yくんも静かに聴いている。 みんなにさようならの挨拶をしありがとうございましたのことばをもらって 帰ろうとすると ひとりの少女が決然としたようすでちかづいてきた。「いいおはなしをありがとうございました。涙がでました」思わず 抱きしめてしまった。「あなたたちの手で残していってね たいせつな地球や平和をね..」
Y君は楽しくてうれしくてあんなことをしたのだろう。もしプログラムのこと(ひとクラスに入れるのは6年間に3回なので これだけは伝えたいというおはなしを語っている)を考えなければ またY君のクラスで語れるなら腰の据わった対応ができるのにとなんだか切なかった。Y君のことが気になって クラスに行ってみると 担任の先生は「ほかのひとに迷惑をかけるときは きっぱり叱ってほしいのです。 わたしもこの子たちのためにそうしています」といってくださった。そして 先生とおはなしを続けるうちに このクラスに おはなしにいけることになった。
八年のあいだ 夢みたこと、幾度か試みてできなかったことが Y君のおかげであっけなく実現しそうである。図書ボラのみんなのいままでの積み重ねがあったればこそである。 わたしはくらくらした。こんなことがおきるなんて まるで夢のようだ。これで 二クラスにはいれそうである。障害のある子たちへなにができるだろう。だいすきだよという気持ちともっとなにかを手渡したい、みんなの扉をあける手伝いがしたい。わたしも学ばなければならない。
会社で今日の仕事のはかどったことといったら 支払い 請求書チェック給与計算が終わった。 どんなむつかしいことだって できてしまいそう。空だって飛べそうだ。
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