読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

人形のBWH 丸谷才一 オール読物連載

2007-11-30 22:46:23 | 読んだ
オール読物に連載されている丸谷才一のエッセイである。
毎回、熱心に読んでいるわけではないが「話題」が興味深いときには真剣に読むのである。

今回は「戦国の心理学」である。
話題は大坂冬の陣、夏の陣のもととなった、方広寺の鐘の銘「国家安康」が家康という字を割っていて不吉だという、まあ「言いがかり」が何故書いたときからわからなかったんだろう、という疑問である。

確かに、こういうことは事前に避けるべきであると思うのだが・・・

このことについて丸谷さんは古今の解釈をいろいろと紹介して話を進めていくのである。

ところで、丸谷さんの文章はいわゆる「旧仮名づかい」である。
つまり『ちょっと』は『ちよつと』であり、『ように』は『やうに』であり、『いる』は『ゐる』で『ちがいない』は『ちがひない』なのである。

なので、毎月最初は若干読みづらいのであるが、少し読み始めると慣れる。

さて、話が進んでいてちょっと横道にそれる。
「実は、先日、本屋を覗いてゐたら、池波正太郎『真田太平記』が並んでゐて、十二冊を買つてきた」
と横道が始まる。

で、池波正太郎の文章を紹介したり、自らもその文体を真似てみたりして、池波正太郎を誉めるのである。
これがなんだかすごく嬉しくて、一気に最後まで読んでしまった。

そして、池波正太郎の何かをこの冬に読もうかと考えたのである。

ところで丸谷さんも書いているが、私も池波正太郎作品ではこの「真田太平記」がいちばんだと思うのである。

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