読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

オール読物10月号 特集「名臣を考える」

2007-10-02 21:03:33 | 読んだ
昨夜、同じ題で記事を作成し投稿した途端にパスワードを求める画面に変わり、ボツとなってしまった。で、昨夜はがっかりして眠ってしまったのだ。

さて、特集名臣を考えるは次の3つからなっている。
1.<新連載>「楚漢名臣列伝」宮城谷昌光
2.矢部駿河守定謙(さだのり)-知られざる名奉行 中村彰彦
3.小栗上野介忠順(ただまさ)-最後の幕臣 佐藤雅美

宮城谷昌光の「楚漢名臣列伝」は楽しみである。
後漢末の三国志の時代と、この秦末から楚と漢の争い(つまりは項羽と劉邦の争い)の時代は、中国史の中でも面白いエピソードがあふれているので、本当に楽しみである。
第1回目は、基本編ということでおおまかな時代の背景や流れの説明である。

矢部駿河守と小栗上野介は、超有名ではないが、江戸幕府の末期の幕臣である。
どちらも名前とか大まかな生涯は知ってはいたが、これまであまり「つきあい」のなかった人たちである。

さて、名臣とはなんだろうか?
臣であるから主がいて、それに忠節を尽くし功績を挙げた人であろうか。
その場合「主」というのが問題である。

矢部、小栗ともに「主」とは徳川家の将軍なのであろうが、もしかしたら江戸幕府なのであろうか。
つまり「主」とは個人なのか組織なのかということである。

また、その考え方にもよるわけであって、主が苦しい思いをしたり我慢することによって、最終的に主のためになるようなことをするのが名臣なのか、あくまでも主のいいようにするのが名臣なのか。

矢部、小栗ともに江戸幕府に忠節を尽くした人だと思う。
矢部は、自分が正義を貫くことで江戸幕府はそのときは苦しいだろうが相対的・最終的には正しい方向に進むという信念があったように思える。
また、小栗もそのような信念で仕事をしていたが、あまりにもあっさりとしていたのが、命取りとなった。

小栗のライバルといえば勝海舟というのが私の連想であるが、海舟は非常に粘り強い。それに比して小栗はギリギリのところで「さっと」というか「さっぱり」とあきらめてしまう。
そのあたりが「いい」という評価と「悪い」という評価があると思われる。

ということで、この二人に関する小説なんか読んでみたいと思ってしまった。

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