読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

のだめカンタービレ 1~13巻 二ノ宮知子 講談社コミックス

2006-02-21 22:09:34 | 読んだ
カンタービレであって、カンタビーレではない。
というのは私どうしてもカンタビーレといってしまうのである。

というわけで、以前から読みたかったコミックである。
しかし、私、変な自意識があって、女の子のコミックを買うのがとても恥ずかしい。18歳未満お断りの本を買うよりも恥ずかしい。

だもんだから、これ、1~10巻までは娘が持っていたもので、11から13巻は私がお金を出して妻に買ってもらったものなのである。

で、この「のだめカンタービレ」には、私以上に変なヤツが大勢登場する。
主人公は「千秋真一」音楽の天才。裕福な家庭。(にありがちな両親は別れている)ヴァイオリン、ピアノを修め、指揮者を目指している。欠点といえば・・・・(これは読んでからのお楽しみ)

そして「のだめ」野田恵。これもある種の天才。音楽を聴いて覚えてピアノで再現する。が、その再現方法が自分勝手。そして、掃除洗濯まったくだめ、炊事がほんの少し(おにぎりと鍋くらい)できる。千秋と出会ったとき彼女「のだめ」の部屋はゴミ屋敷でそのなかにピアノが置いてあった。

この二人を軸にそして音楽(クラッシック)そして彼らにからむ数々の人たちによって物語は進行していく。
人間的そして音楽的成長が気持ちよく、ギャグをちりばめながら描かれている。

大学生活の中の音楽、そして留学と話は進んでいるが、芸術というのは才能だけでも努力だけでもうまくいかないものだということがわかる。ぬきんでた才能とたゆまぬ努力をしたものだけが「芸術家」として大成する。そして多分人柄がいいことも条件なのだろう。

彼ら彼女たちは、自分の才能と努力が他の人と比較してどうなのか?ということが気がかり、しかしその不安を取り除くためには努力しかないことも承知している。
このあたりの葛藤が物語として描かれていて、それは面白いのにきまっている、と思うのだ。

とんでもない人「のだめ」(千秋から言わせれば変態)が、芸術、ということを、他の芸術家たちより考えさせてくれる。

土曜日・日曜日と一気に読んでしまった。
15巻は6月発売とのこと。楽しみである。
コメント (2)
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