京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

五色

2015年05月03日 04時54分12秒 | 社寺


この五色の幕は、仏旗の色。
◆青(緑)→如来の毛髪の色。心乱れず穏やかな状態で力強く生き抜く、定根(じょうこん)・禅定(ぜんじょう)を表す
◆黄→如来の身体の色で、豊かな姿で確固とした揺るぎない性質、金剛(こんごう)を表す
◆赤→如来の血液の色で、大いなる慈悲の心で人々を救済することが止まることのない、精進(しょうじん)を表す
◆白→如来の仏歯の色で、清らかな心で諸々の悪業や煩悩の苦しみを清める、清浄(しょうじょう)を表す
◆樺(紫)→如来の袈裟の色で、あらゆる侮辱や迫害、誘惑などによく耐えて怒らぬ、忍辱(にんにく)を表す


↑京男好みの絵

上記にプラスして真言密教系では、方位と如来の種類、意味が付加される。
如来って?
意味は「修行完成者」で様々な修行をして仏さんになり、衆生を救う立場にならはった人という意味。
例/釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来





「如来」に対し「菩薩」という名称がある。
菩薩は、修行中の存在です。
ならなんで、人は菩薩を拝むのか?
庶民が拝む場合、いきなり「如来」では、なんとなく付き合いにくいですよね。なかには付き合いやすい如来さんもあるのかもしれへんけど。だから自分達よりちょっと先輩の菩薩と付き合うということで、拝んだりします。



菩薩さんでも「地蔵菩薩」という存在はご存知ですよね。
あの地蔵菩薩さんは、如来の資格をもったはるけど、あえて菩薩の地位に止まり、お子様関係を守ってくれたはる。だから庶民は、町内にお地蔵さんを祀って日々拝んではるのです。
お地蔵さんは、お釈迦さんが亡くなった後、56億7000万年後に弥勒菩薩が出現するまえ、現世に仏が不在になるので、その間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)を輪廻する衆生(つまり私らのこと)を救うために、日々活動したはるのです。どこかでお地蔵さんがいてはったら挨拶しましょう。
それにしても「56億7000万年後」って随分先の話ですね。
如来や菩薩のような存在は、われわれの物理法則の外(五次元~)で活動しているから数字にびっくりする必要はないのかも。彼等からするともう56億7000万年後なのかも。映画の『インターステラー』みたいなものかも。でもあの映画30分ほど寝てしまっている。それも最後の方。DVDを手に入れてあるからいつでも観れると思うとなかなか観ないものですね。


↑床緑がいいでしょ。実相院なら撮影できないですからね。

こんなことって学校でなかなか教えてくれないですよね。
面白いと思うのは、京男だけかな・・・。



我々人間の見ている色は、すごく狭い波長の範囲で見ている。
昆虫とかは、全然違う色を見ているようです。
香りだって違う感じ方をするだろう。
できるだけ広い範囲の感覚を楽しみたいものです。
その先に本当の意味の「観光」ができるかもしれませんね。

※写真的には昨日の続きです。つまり智積院。どこなのか書いていないのに気付いた。

和菓子
中村 肇
河出書房新社

↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)

Twitter→@kyo_otoko
コメント (2)
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