草花好きのひとりごと

植物の栽培記録や鉄道・路線バスなどの趣味について記しています。

実生花2013-1A

2016-04-20 | さくらそう実生の花
これまでに咲いてくれたサクラソウの実生花の中で、自分で最も気に入っている花です。
2013年に'蛇の目傘'x'南京小桜'を交配して、一昨年初開花の個体で、昨年は芽が小さく咲いてくれなかったので、今年が2回目の開花となりました。

花弁(花冠裂片)の縁があまりカーブせず直線に近い感じに見える花型がちょっと面白いなと思っていて、50株以上咲いた兄弟株の中でもこの花型はこれ一つでした。
紅色が'南京小桜'より薄いので、これが濃ければより爪白が映えるのだろうと思います。

今年は品種ものの鉢やポットと見比べられる場所に置いて見ていますが、既存の品種と比べて遜色無いかそれ以上のレベルの花を作り出すのは難しいものだと、改めて感じさせられる思いがします。

(以下、4月25日画像追加および追記)

この画像は先の画像を撮ってから5日後、最初の花が開き始めたのが16日だったので、ちょうど10日目の様子ですが、花色が極端に薄くなったり褪せたりすることは無いようです。
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実生サクラソウ・品種名不明の白花x'白蜻蛉'

2016-04-20 | さくらそう実生の花
一昨年、交配・採種・播種したサクラソウ(品種名不明の野生種のような白花x'白蜻蛉'の交配)の、今年初開花を迎えた個体の中の一つです。

'白蜻蛉'のような、細いかがり弁の白花、というのを一つの目標に交配してみたもので、昨年開花した個体よりも花弁の幅が広くて切れ込みも細かく、いくらか見映えがするように思えたので、とりあえず残しておこうかと思います。


花筒も赤紫色を帯びていない白花です。
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サクラソウ実生の花・2015年-1

2015-04-23 | さくらそう実生の花
先日アップした時点では蕾だった実生サクラソウ(名称不明の白花x'白蜻蛉'の交配)の花が開花しました。
蕾の色がピンクに見えただけあって、薄い桃色の細い桜弁の花でした。


右は前回アップした花と同様に、花筒が濃い紅色('白蜻蛉'と同じ)で、左は白いもの(交配親の白花と同じ)です。

現時点で5株開花した中では、各々2株ずつに先の画像の桃色桜弁花1株出ています。
開花個体数が少ないので、ただの偶然かもしれませんが、花筒が濃い色の個体は2つとも1花茎に咲いた花数が多く、白い方は少なめです。

個人的に白あるいは白に近い色の花弁に濃紅色の花筒、という配色があまり好きではないので、花筒が白の花を交配の片親に選んでみたのですが、細いかがり弁の白花で花筒も白いというのは既存の品種にもあるので、新品種を育種しようと考えると、さらに既存の品種にはない何らかの特徴が必要になってくると思います。


これは昨年初開花だった実生の花です。
既存の品種と比べて何か明確な特徴があるというわけではないのですが、花弁の幅が広くて重なった感じに見えるのと、私のところでこれまでに咲いた実生花の中では最も花型が整っているように思えたので、残しておいた個体です。

芽の数はかなり増えていたもののサイズが小さかったので、今年は咲いてくれるものかどうかと思っていたのですが、4芽が咲いてくれました。
しかし芽が小さかった影響か花数は少なく、いずれも4、5輪の開花でした。
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実生サクラソウの開花

2015-04-17 | さくらそう実生の花
昨年交配して採種、ジベレリン処理後に播種して育苗した実生のサクラソウが咲きました。
場所が無く、10.5cmポットに3つ分しか移植できなかったのですが、5、6株は大きく育ってくれました。

名称不明の野生種のような白花(下の画像)と'白蜻蛉'を交配したもので、片親が単純な桜弁の花だったので、それに似た花の個体が多いのではと想像していたのですが、'白蜻蛉'に似た雰囲気のある細いかがり弁の花が咲きました(花筒が赤いのも同様)。

画像では右に写っている花数が多い方が最初に開花した株で、左に写っている1輪開き始めている方が次に開花した株ですが、どちらも似たような花のようです。


これが交配親の白花です。
とある野生種の名称付きで入手した苗でしたが、その名称の野生種は白花では無かったので・・・


ピンク色っぽい蕾の株もあるので、どんな花が咲いてくれるか楽しみです。
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開花2年目の実生さくらそう

2014-05-01 | さくらそう実生の花
2011年に交配・ジベレリン処理して播種し、昨年初めて開花した実生株です。
どちらも芽の数が増えてはいたものの、小さかったので今年は咲かないかとも考えていたのですが、左のものは1芽、右のものは別のポットと合わせて3芽から花茎が上がりました。

昨年は草丈が高く(花茎が長く)なっていましたが、今年は芽が小さかったからか、あるいは我が家の庭の中では日当たりが良い場所で栽培した効果があったのか、低くおさまっています。
しかし芽が小さかっただけに花数は少なく、大きさも昨年より一回り小さく見えます。

'玉珊瑚'の整った玉咲きの花型で色が違うものや、裏濃紅色表白の花ができないかと目標を決めて、手持ちの長柱花の品種の中で最も花弁が開かない咲き方で花茎が倒れにくい'浜千鳥'と交配してみたもので、昨年8株が開花した中で最も花径が大きく色が濃かった画像左の個体(2011A・長柱花)と、玉咲きに近い姿に咲いた株の中で弁元の隙間が最も狭かった右の個体(2011B・短柱花)を交配親として残してあり、その2株を交配したものが、先日アップした発芽したばかりの実生苗です。


これは2011Bのポット植えの株です。
日当たりの良くない場所に置いているので花茎が長く伸びていて、一昨日から今日の未明にかけての雨で倒れてしまいました。
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2014年開花の実生花('田島ヶ原中州'x'塩尻')-2

2014-04-28 | さくらそう実生の花
鉢やポットの置き場所が足りなくて植え替えできず、過密状態の野生種の実生('田島ヶ原中州'x'塩尻')の蒔き床プランターですが、今のところ7本の花茎が咲いています。


これは植え替えた鉢で、ちょっと芽が小さく見えたので咲いてくれるかどうかと思っていたのですが、全て花茎が上がっています。

この交配では花弁が細めのものが多く咲いているのですが、画像上側の花は花弁の幅が広くて'塩尻'に似た雰囲気がありますが一回りほど大きいです。
この花のように目がくっきり白いと可愛らしく見えて私は好きです。


4号浅鉢植えで3株が咲いているものです。
どれもよく似た花型ですが、色の濃さには違いが見られます。


野生種を交配した実生の花は園芸品種を交配した場合よりも変化の度合いが小さく、面白みが少ないと思われがちかもしれませんが、遠目には同じように見えても近くでよく見ると違いがあって、個人的には見ていて本当に楽しいです。

少し前にも同じようなことを記しましたが、今年はいろいろあって気忙しい状況で桜草の開花時期を迎えたのですが、例年以上に野生種のようなシンプルな花の美しさを感じていて、少しでも時間のあるときには、この実生の個体ごとの花の違いを見比べて楽しんでいると、癒されるような思いがします。

過密状態のプランターには未開花株が多く残っているので、花後には開花株と植え替えて来年を楽しみに栽培するつもりです。
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2014年開花の実生花('蛇の目傘'x'南京小桜')-2

2014-04-26 | さくらそう実生の花
上の画像はまだ少し蕾が残っている状態の'蛇の目傘'x'南京小桜'の交配の実生株ですが、このように'南京小桜'の花弁の幅を少し広く花径も少し大きくした感じの花容の株は前回前々回にも画像をアップしていますが、多く出現しました。


これは'紅児童'という品種に似た雰囲気のある花です(よく見ると目の部分の色などに違いがありますが・・・)。


今年咲いた実生の中で最も小さな花で、花径1cmほどです。
今日はまだ蕾のものも含めて4輪しか無いので、芽が充実すればもう少し大きくなるのかもしれません。
もともと小輪の'南京小桜'を実生するとさらに小さい花が咲く、と何かで読んだような記憶がありますが、その通りでした。

この花のように両親の性質を受け継いだような花容の株も、花色の濃さと花径には差がありますが多く出ていて、既存の品種でも似たような雰囲気の花は結構多いかと思います。

交配親の品種が両方とも受け咲き(上向きに咲く咲き方)だったためか、この実生には受け咲きのものが多く出ました。
しかし、下の画像のように野生種に似た濃い桃色~紅色の桜弁平咲きの花は、横向きに咲くものが多く見られました。
先祖返りしたと言えば良いのか、こうした花は他の交配組み合わせでも出てくるように思います。

サクラソウは花冠裂片が5つに分かれて5枚の花弁のように見える花が標準的だと思われますが、上の画像にもいくつも写っているような6、7、あるいはそれ以上の裂片を持った花も見られます。

このことは芽の栄養状態とも関係がありそうに思えますが、6裂した花の割合が高いもの、逆に十輪以上咲いている花茎でも全て5裂した花だけのもの、といった違いが見られるので、この性質には個体差があるのかもしれないと推測しています。

私は5裂した花が花弁5枚の一重咲きの桜の花に似たところがあり、いかにも桜草という感じがして好きなので、6裂以上の花に多く咲かれると困るのですが、これは好みの問題だと思うので、この性質を重視される方もおられるかもしれません。


これはという花が無いなと思いながら観察していて、細めの花弁が目に止まって残しておくことにした株です。(2013-1A)
瞬間的にコスモスの花が思い浮かびましたが、よく考えてみれば別に似てはいないようにも思います(^_^;)

小型のプランターに10株ほど植えていた中の1株だったので、早速掘り上げて10.5cmポットに移植しました。
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2014年開花の実生花('田島ヶ原中州'x'塩尻')

2014-04-20 | さくらそう実生の花
上の画像のプランターは実生サクラソウの蒔き床にしたもので、種子を多く蒔き過ぎて鉢やポットを置く場所不足に陥ったために大部分の苗を他に植え替えることができず過密状態となっていて、今年の開花は難しいのではと覚悟していたのですが、花茎がちらほらと上がり、数日前から咲き始めました。


上の画像のプランターの花です。
別の株に咲いている花ですが、色も形も似ています。
交配親の2種類の野生種はともに紅色の花でしたが、桃色の花が咲きました。


これも同じ交配ですが、早い時期から植え替えることができた株です。
交配親と似たような紅色の花です。


これも植え替えた株で、同じような紅色ですが、花弁が短いというか幅が広いというか、花型に違いがあります。


この交配で一番早く咲き始めた株です。
桃色(薄紅色?)で細弁の花です。


こちらは咲いたばかりの株で、同じような細弁ですが花色が濃いです。

野生種の花弁が細長いものと広く短いものを交配してみたのですが、今のところ細いものが多く出ています。
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2014年開花の実生花(こぼれ種実生x'御殿桜'・2012年交配播種)

2014-04-18 | さくらそう実生の花
一昨年採種した種子をジベレリン処理して蒔いて育苗した中で、昨年は開花しなかった株に咲いた花です。

昨年開花した30株ほどと今年この株よりも早く咲いた3株の兄弟株と比べて花弁の幅が広く、一輪目が咲き始めたときに、これはこれまでに咲いた花と違うかも?と思ったのですが、2本の花茎に3、4輪ずつ開花した画像撮影時点で、全ての花が弁と弁の間に隙間が無い重ね弁になっているように見えます。

裏の色は桃色ですが、曇ったようなというか暗い色調と言ったら良いのか、開花後3日間ほど朝に見ていて鮮やかさに欠ける色かなと思っていたのですが、昨日は夕方薄暗くなってから見たところ全く印象が異なり、なかなか美しく見えました。
表は少しだけ裏の色がにじみ出て見えます。

花径は現時点で最も大きなもので42mm、小さいもので40mm弱なので、小さな花ではありませんが特に大輪というわけでもありません。
しかし私のところで今までに咲いた実生の中で最も欠点が少ないと思える花なので、残して様子を見ることにしました。(2012-4C)

個人の好みの問題に過ぎないのかもしれませんが、濃い紅の'夕陽紅'の花色は夕暮れ時の方が朝や昼よりもずっと綺麗に見えると私は思います。
明るさや光の色の違いの影響を受けて人の目に見える色は変わってくるので、品種によっては花がより美しく見える時間帯あるいは天候というものが存在すると考えているのですが、この実生花の裏側の色もそうなのかもしれません。

下の画像が交配親です。

2010年発芽2012年開花のこぼれ種実生。


'御殿桜'

こぼれ種実生の花の、裏は薄紫色で表はほぼ白の花色は良かったのですが、花弁の先の方の幅が広い割に元の幅が狭く隙間があいているのが気になったので、弁幅が広くて花型が整っている'御殿桜'と交配してみたのですが、思惑通り花弁の幅が広く隙間が見えない花が咲いてくれて嬉しいです。(花色は違うものになりましたが・・・)


この画像の2株も同じ交配で昨年未開花だったものですが、右のものは今年4芽から花茎が上がったので、性質としては開花しやすいものなのかもしれません。

右の花は花弁の幅が広くて重ね弁になってくれるのは良いのですが、咲き始めて花弁が一度後ろに反り返るようにまで開いてから少し戻って平らに開くような咲き方で、私には反り返った状態が綺麗だとは思えず、この咲き方は好きではないのと、花径がやや小さめなので、大きく豪華な感じでもなく、小さく可愛らしい感じでもなく、何か中途半端な印象を受けるので、咲き終わったら処分するつもりです。

左の花は花弁の隙間が目立ちますが、明るい桃色で、この色は朝や昼間見ても綺麗に感じます。
これは昨年開花した株にも似たような花がありましたし、正面から見ると花弁の形が今一つ整っていないように見えるので、こちらも処分予定の株です。

実生を始めたときは、どの花も良く見えてしまって苗を処分できなくなってしまうのではないかと危惧していたのですが、実際に実生花が咲いてみると、良いところよりも先に欠点や短所が目に付き、全く抵抗なく処分できています。
それで、自分が思っていた以上に薄情な人間だったのだろうかと落ち込みかけましたが(汗)
園芸植物の育種に適性があったのだと良い方に捉えることにします(笑)

既存の品種(=他の人が作り出したもの)は、なるべく良いところだけを見て悪いところは見ない。
逆に自分で交配した実生の花は、悪いところを見つけるように観察する。
という感じで、どうやら無意識のうちに花の見方を変えることができているようです。
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2014年開花の実生花(実生2012-4Ax実生2011A)

2014-04-17 | さくらそう実生の花
昨年開花した2種類の実生花を交配した実生さくらそうの花です。
この交配の苗は成長が遅れたものが多く、今年は蕾が無い株も少なくないのですが、花茎が上がった株はちらほらと咲き始めています。


画像中央の最初の花が開いてから2日ほど過ぎているので、開きかけではなくてこういう花型なのだろうと思われます。

裏は桃色で表は裏の色が僅かににじみ出るものの白に近く、少し離れて見ても表裏の色の対比が目立つので、パッと見たところ良いかなと思ったのですが、よく見てみると花弁の元の方の幅が狭く、弁と弁の間に隙間ができてしまうのが、花全体のシルエットを見た時にあまり美しく見えなくしているようで残念なところです。


右の濃い桃色と紅色の中間ぐらいの色の花は昨日の時点では玉咲きかと思ったのですが、単に開きかけだったらしく、今日は開いていました。
左上の花は一日遅れて開花したので、まだ開いている途中だと思います。


これもまだ開きかけですが、交配親と似たような感じの花です。
花弁の元の方が細いのは親が両方ともそうだったので、同じような形になってしまうのかもしれません・・・

これまでに開花した5株には平咲きの花は無く、交配親の実生花の親が、つかみ咲きの'浜千鳥'、玉咲きの'玉珊瑚'、深抱え咲き~つかみ咲きの実生花などだからか、抱え咲き~つかみ咲きの咲き方の花が多く出やすいのかもしれません。
今咲いている花はそれぞれ花色や花型に違いがあり、花茎が上がっている他の株にはどんな花が咲くのだろうかと楽しみが大きくなってきました。

下の画像が交配親の花です。

2012-4A(こぼれ種実生x'御殿桜')


2011A('浜千鳥'x'玉珊瑚')
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