草花好きのひとりごと

植物の栽培記録や鉄道・路線バスなどの趣味について記しています。

さくらそうの栽培方法を考える~目次

2010-03-10 | さくらそうの栽培方法を考える
2009年秋から2010年春にかけて、「さくらそうの栽培方法を考える」のタイトルでさくらそうの鉢植え栽培に関する事柄について記したものです。
現在の私の栽培方法や考え方とは違っているところもあります。

目次
さくらそうの栽培方法を考える
さくらそうの栽培方法を考える2~植え替え
さくらそうの栽培方法を考える3~芽の選び方
さくらそうの栽培方法を考える4~用土とゴロ土
さくらそうの栽培方法を考える5~水やり
さくらそうの栽培方法を考える6~肥料
さくらそうの栽培方法を考える7~鉢
さくらそうの栽培方法を考える8~増し土
さくらそうの栽培方法を考える9~芽出し

この目次は2011年12月に作成しました。

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さくらそうの栽培方法を考える9~芽出し

2010-03-10 | さくらそうの栽培方法を考える
地域によってその時期の差が大きいことですが、我が家のあたりでは2月中旬頃からさくらそうの芽(幼い葉)が出始めます。
その時期は、その年の気候による影響、品種による差のほか、植え替え前と植え替え後それぞれの鉢の置き場所や覆土の量(深さ)によっても差が出ます。


葉が見えていないような鉢をよく見てみると・・・
小さな葉が少し見えていて、ホッと一安心です。

覆土が多過ぎて深植えとなってしまったのならば、土を少し取り除いたり、土を掘って芽を引き上げたりすることで、対処可能な場合が多いです。
前述の通り、芽出しが遅れる要因は様々ですので、それと判断するのは難しいわけですが、葉が出るのが遅いなと気になったら、土を掘って芽の様子を覗いてみるのも良いでしょう。
どの段階で「芽出しが遅い=深植えの疑いあり」と判断したらよいものか、私にはわかりませんが、近くに置いた他の鉢のほとんどには葉が見えてきたのに、まだその気配が無い、といった鉢には注意しておくと良いと思います。

逆に覆土が少ない(浅植え)の場合には、霜柱による影響を受けやすくなるほか、葉が出るのではなく、芽そのものが地上に出てきてしまうものを時折見かけます。
霜柱による影響と同様に、そのままでは干乾びてしまうので、指で土の中に押し込んでおくか、土を足して覆います。


芽の位置をよく考えて配置したつもりでも、芽が出てきた位置が思ったところとずれている場合も結構多いものです。
私は、あ~残念!とそのまま育てていますが、その段階で株の位置を調整する方もおられるようです。
確かにまだ根がしっかりと張ってはいませんから、それも可能だと思います。
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さくらそうの栽培方法を考える8~増し土

2010-02-04 | さくらそうの栽培方法を考える
増し土とは、さくらそう(日本桜草)の根茎(地下茎)や新しい芽が鉢の土から出てしまった際に、それを覆い隠すように用土を追加することで、その時期は開花時期の前後から葉が枯れるまでの間が多く、桜草栽培について記された書籍や雑誌、展示会などで苗を求めた際に頂く栽培方法のプリント、webサイトやブログなどの多くにも、必要であると記されています。

私と家族の経験を記しますと、増し土の存在を知らず、何もしなかった翌年に花が咲かなかった桜草が、増し土をした翌年には良く咲いたので、大きな効果があって必要な事だと感じ、「何とかの一つ覚え」のように十年ほどの間それを続けてきました。
最近になって、本当に増し土が必要か否か再検証されているブログ記事を目にする機会があり、私も自宅のさくらそうを観察をしてみました。

増し土が必要に見える状態というのは、根茎の先端なのか翌年の芽となる部分なのか私には分かりませんが、丸みを帯びているかやや尖っていて、色は白かピンクもしくは赤いものが地上に出ている場合と、その下の根の付け根までもが出ている場合の二通りに大きく分けられるように思います。

前者の場合は、その後いつしか土の中に入ったのか見えなくなる場合があり、確かにそれならば増し土は不要に思えます。
後者もそのまま観察を続けるべきだったかもしれませんが、多少であっても根が空中に出ているので乾燥が心配になり、増し土をしました。

さくらそう栽培を趣味とするようになって7、8年ほどの私の拙い栽培経験からは、9cmポットなどの小さな容器で栽培した場合は、根まで見える状態になりやすいように思います。
やはり一鉢一鉢観察して判断すべきとは思いますが、その時間がとれないような場合には、花後に小さい鉢には全て増し土してしまう、といった方法も考えられるのではないでしょうか。

増し土をすると、根茎や芽の上の覆土の深さが深くなります。
私のように夏以降の水やりを減らし気味に管理している場合は、根茎が深い位置にあった方が周囲の土の乾湿の差が小さくなり、芽の成長に好影響があるのではないかと想像していますが、それについては今年以降に増し土の有無やその量を変え、観察を続けるつもりです。
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さくらそうの栽培方法を考える7~鉢

2010-02-02 | さくらそうの栽培方法を考える
内容が名前負けしているような気がする「さくらそうの栽培方法を考える」シリーズです。
数が増えてきたのでカテゴリーを分け、1~6の記事を移動しました。
7回目にもなって鉢というのは、順序がおかしいのですが、今回はさくらそう(日本桜草)の鉢について記してみます。

植木鉢には、素焼鉢、駄温鉢、釉薬のかかった陶器や磁器の鉢、プラスチック製の鉢など、様々な材質があり、形や大きさも各種あります。
材質によって用土の乾きやすさに違いがあるものの、水やりの頻度や用土の配合を変えることにより、どんな鉢でも桜草を育てることができます。

鉢の形ですが、桜草の根の様子から、深さが10cm以上あればどんなものでも良いと思います。
15cm以上の深さは必要ないかなとも感じるので、深鉢は必要ないのですが、好みによってどうしても深鉢に植えたいのであれば、ゴロ土を多めに入れて調整すると良いでしょう。
ゴロ土に大粒の軽石や発泡スチロールを切ったものなどを用いれば、軽量化にもつながります。
また、芽の数が多ければ、プランターでも構いません。

鉢の大きさは、5号(直径約15cm)か6号(直径18cm)に4芽植える方法が知られていますが、芽の数が少なければそれよりも小さな鉢、それとは逆に一鉢に多く植えるのならば大きな鉢が必要になります。
芽の大きさや根の数や長さによっても植える数は違ってきますが、一例として、1芽ならば3~3.5号、2芽ならば3.5号~4号、3芽ならば4号、大きなものでは7号鉢ならば6~8芽、8号ならば10芽以上、というのが一つの目安と私は考えています。

いずれにしても、芽と芽の間隔が5~6号鉢に4芽植えたときと同程度になるように植えると良いと思います。
先に記した鉢の深さから、7号か8号以上の鉢ならば浅めのもので十分だと考えられます。

鉢のサイズは、口径約3cm(1寸)を1号とする号数で表されますので、5号鉢は直径約15cmの鉢です。
口径を基準としているため、「桜草鉢」と呼ばれる寸胴型の鉢と、口が広く作られている鉢、例えば兜を逆さまにしたような形のものでは、入れられる土の量に違いがあります。
ですから、同じ4芽植えでも鉢の形によって号数を変えるべき、と言えると思います。

桜草を栽培されている方々のブログなどを拝見していると、5号の桜草鉢で栽培している方がおられたり、6号の丹波鉢で栽培している方がおられたり、同じ4芽植えでも鉢はそれぞれ違いますが、形の違いも含めて考えてみると、用土の量に思ったほど大きな差は無いのかもしれません。
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さくらそうの栽培方法を考える6~肥料

2010-01-16 | さくらそうの栽培方法を考える
さくらそう(日本桜草)は、肥料を施さなくても育てることができますが、肥料を施すことで花数が多くなったり、芽の成長が良くなったりする効果があるようです。

用土に混ぜておく元肥には、油かすや骨粉などの有機質肥料を植え付けの1ヶ月以上前に土に混ぜておく方法と、効果が長く持続する元肥用の化成肥料を混ぜたり、根に直接触れないように鉢底の方にばら撒いておく方法があります。
化成肥料は早めに混ぜておいても構いませんが、発酵していない有機質肥料は根を傷めるとされており、植え付け直前に混ぜる事は避けた方が良さそうです。

元肥を用いる際の欠点を挙げれば、量が多過ぎたときに取り除くのが難しいことです。
いずれにしても元肥は控え目にしておき、追肥を併用するのが無難かと思います。

生育中に施す追肥には、液体肥料や早く効果が現れる粒状の化成肥料などがあります。
こちらは他の草花と同程度かやや少ない程度の量を施せば良いでしょう。
油かすや骨粉が混ざった有機質の固形肥料や2~3ヶ月効果が持続するタイプの化成肥料も使ってみたことがありますが、効果が現れるのが遅く、花後2ヶ月ほどで葉が枯れてしまう桜草には向かないようです。

施肥の時期は、葉が出てから蕾が色づくまでの期間と、花が咲き終わってから葉が枯れ始めるまでの期間の二つに分けられます。
開花前は花数を増やし、葉を大きく育てる目的があります。
葉の大きさは開花期の鑑賞価値を左右する要素となりますので、大き過ぎず小さ過ぎず好みに合うように調節します。

花後は、葉を育てて翌年の花や葉となる芽を充実させ、数を増やす目的があるようです。
花が咲き終わった後の鉢を鑑賞することはまずありませんから、葉が大きく育っていても良いので、積極的に肥培すると良いと思います。ただ、肥料が多いと小さな芽ばかりが多く増える性質の品種もあるようですから、品種に合わせて調節することも必要です。

秋には葉が枯れていますが根は育っていて、芽が大きく成長する季節とされ、この時期にも肥料を少し施した方が良いと言う説もあるようです。
私は葉が枯れてからは全く施肥をしていませんが、特に問題を感じたことはありません。
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さくらそうの栽培方法を考える5~水やり

2010-01-15 | さくらそうの栽培方法を考える
園芸に関する書籍などの多くには、鉢植えの水やりは難しいと書かれています。
確かに水が少な過ぎると植物は干乾びて枯れてしまいますし、多過ぎれば根腐れを起こして枯れてしまいます。
多くの植物には生育旺盛な時期と、そうではない時期があり、日本には地域や季節による気候の違いもあります。

それは、さくらそう(日本桜草)においても当てはまることです。
先に記した通り、地域によって違いがあり、鉢の大きさと芽の数によっても異なりますが、私の住む神奈川県横浜市での5号鉢4芽植えでの例を記してみたいと思います。

秋から早春にかけて、芽を植え付けた後は、雨が少なく空気が乾燥していることもあり、土がよく乾きます。
赤玉土を用いた場合植え付け直後はまだ粒が崩れておらず、特に乾きやすいものです。
しかし、鉢の土を掘ってみると表面以外は湿っている場合も多く、まだ寒いために桜草の成長が穏やかであり、根からの水分の吸収も少ないと考えられるので、土の表面が乾いてから2~3日後に水をやる程度で十分です。
寒さが緩んで小さな葉が出てきた頃までは同じように考えて良さそうです。

暖かくなり始め、目に見えて葉が成長するようになると、気温が上がったことと水分の吸収量も増えるからか、鉢土の乾きも早くなります。そうなると、鉢土の表面が乾いたら水をやるという、よくある鉢植えの水やり方法で良さそうです。

開花時期になると、多くの水分を必要とするのか、土がちょっと乾いただけでも萎れやすくなります。
これは、まだ根があまり張っておらず、水を吸収できる量が少ないためとも言われています。
この頃は朝には土が湿っていても昼間に乾いて萎れてしまう事があるので、雨の日以外は毎朝水やりをしても良いほどです。
そしてこの時期には水を多くやっても根腐れする事はほぼ無いように感じます。

花が終わって5月の連休を過ぎた頃には葉が茂っていても、開花事ほど土が乾かなくなります。
この頃には土の表面が乾いたら水をやる方法に戻して良いようです。
その後の梅雨時には葉が枯れるものが多くなります。
雨に日も多いので、あまり水やりすることもないでしょう。
葉が枯れてからの水のやり過ぎは、根腐れの原因となる懸念があります。

夏になると、暑さと強い日差しのため、すぐに鉢土が乾きます。
ただ、桜草の葉は枯れて地中の根茎と根と芽だけになっているためか、鉢の深い部分まで乾くのには多少日にちがかかるようです。
鉢土の表面が乾いた翌日か2日後くらいに水をやれば十分なようです。

秋になり、最低気温が30度を下回る頃になると、鉢の土が乾きにくくなります。
気温の低下とともに、赤玉土を用いた場合には、粒が崩れて通気性が損なわれているせいもあるでしょう。
土が乾いて見えた2~3日後でも十分な場合が多いです。

11月頃になると、空気の乾燥の影響ですぐに土が乾くように見えますが、少し掘ってみると湿っている事が多いです。
この頃には1週間から10日に一度の水やりでも十分になります。

水やりの一応の目安を記しましたが、多少日数が前後することもあります。
一年を通して少し土を掘って湿り具合を確かめてみるのが確実な方法で、そうしてしばらく観察していると、鉢土の表面の乾き方を見てもある程度の見当がつくようになるかと思います。
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さくらそうの栽培方法を考える4~用土とゴロ土

2009-12-03 | さくらそうの栽培方法を考える
用土について
さくらそうを栽培する用土は、他の多くの草花と同じように、赤玉土(小粒)と腐葉土または堆肥を 6:4 や 7:3 などの割合で混ぜ合わせたものや、草花用の培養土などでもよく育ちます。

軽石や砂(桐生砂、富士砂など)、くん炭などを混ぜて水はけの良い用土とする場合もありますが、これらは上記の基本的な用土では根腐れしてしまうような場合に用いると効果的かもしれません。
軽石や砂は1~3割程度、くん炭は5パーセント程度の量を混ぜることが多いようです。
また、5号鉢や6号鉢といったある程度の大きさの鉢ならば、赤玉土を小粒から中粒に変えてみても、似たような効果があるかと思います。

用土は早めに用意しておくに越したことはありませんが、買ってきてすぐに使っても、さくらそうの生育には特に影響は無いように感じます。
植え付け作業中に用土を切らしてしまうと、作業の効率が悪くなるため、少し多めに用意しておくと良いでしょう。
後で増し土に使うほか、他の草花用としても使えます。

ゴロ土について
園芸関係の書籍や雑誌などを見ると、まず鉢底にゴロ土を入れた上に用土を入れ、植物を植えつける方法がよく掲載されています。
これは、鉢底付近に水が溜まることを防ぎ、鉢内の土の水はけを良くすることを目的としていると思われます。

私も大粒の軽石や、粒の大きさごとに選別されていない桐生砂や富士砂などをふるいにかけて残った粒の大きなものなどを使っていた事がありますが、一年間さくらそうを栽培した用土を再利用するときに用土とゴロ土の分別が面倒だったため、最近は使っていません。
ゴロ土の使用時、不使用時を比較してみても、開花や翌年の芽の様子に目立った違いはありませんでした。

ゴロ土のもう一つの目的として、鉢の深さの調整があります。
5号以上の鉢では、さくらそうの根が伸びている深さに対して鉢の深さがやや深すぎるように感じられることがあります。
そうした場合には、ゴロ土を入れることで、用土の深さと量を調節できます。

ただ、根の成長は品種の違いや生育状態による差が大きいようで、ゴロ土無しの5号鉢の鉢底近くまで根がびっしりと生えていることもあります。
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さくらそうの栽培方法を考える3~芽の選び方

2009-12-02 | さくらそうの栽培方法を考える
開花時の草姿や鉢全体での見た目も重視されるさくらそうですので、開花観賞用の鉢と小芽育成用の鉢を分けて栽培する方が多いと思います。
逆にそれらを全く気にしない、また芽を分けずに植える方もおられるとは思いますが、今回は一つずつ分けた芽の選び方を考えてみます。

鉢から取り出したさくらそうの株は、前年植えつけた芽が付いていた根茎や根が枯れており、その先に伸びた根茎に大小の芽がいくつかできています。
ときには1芽しかないこともありますが、概ね4~5芽程度、多い場合は7~8芽に増えていることもあります。

その中で最も大きな芽を一番芽、それよりも小さいものを二番芽、三番芽・・・などと呼ぶ場合があります。
芽が増殖しやすく花が咲きやすい品種では、三番芽でもよく咲くこともありますが、全般的に一番芽は花が咲く確率が高く、二番芽、三番芽と小さくなるにつれて開花率は低くなり、咲いた場合でも花数が少なくなる傾向が見られます。

葉が出ている時期に積極的に肥培して葉を大きく成長させると、翌年の芽が大きくなりやすいように感じます。
そうした鉢の三番芽やそれ以降の芽も大きく育ち、同品種で施肥量が少なかったり成長が悪かったりした鉢の一番芽よりも大きいという場合があります。
そうなると芽が大きい方が花が咲くだろうという見分け方は通用せず、単純に大きさだけで選んで植えつけると、花が咲かない芽が混ざっていた、という失敗の原因となりかねません。

かくいう私もそうした芽の選び間違いを毎年しています・・・

また、大きな花が咲く品種の芽はさぞかし大きいのだろうと考えてしまいがちですが、それが意外と小さかったり、野生種に近い小輪の花が咲く品種の芽がずいぶん大きかったりすることもあります。
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さくらそうの栽培方法を考える2~植え替え

2009-10-22 | さくらそうの栽培方法を考える
鉢植え栽培のさくらそうの植え替えは、一般的に毎年することとされています。
7~8号以上の大きな鉢やプランターの場合は、植えつけた芽の数にもよりますが、2年に1回でも問題ない場合もあるものの、2年目の芽はどこから出てくるか分かりません。
5~6号程度の鉢に4~5芽植えという伝統的な栽培方法では、土の量に2年以上栽培できるだけの余裕がないことと、それぞれの芽の花茎の位置も重要であることから、毎年必ず植え替えることとなります。

時期ですが、関東地方以西の場合、10~12月または2月に植え替える方が多いようです。
寒さが厳しい時期は避けた方が良いとされていることから、温暖な地域では10月から2月までの間が植え替え適期と言っても差し支えないと思います。

植え付け後の土は柔らかく、霜柱によって芽が地上に出てしまう事があるので、早い時期に植えた場合にはよほど温暖な地域以外では、何らかの防寒対策が必要になります。
その影響か、たとえ同じ品種でも、早い時期に植え付けたものほど葉が出る時期も早まる傾向があるように感じます。

植え替え作業の一つの例は、1品種ずつ鉢から株(芽と根の付いた根茎)を取り出し、芽を一つずつに分けてから、新しい用土で植えつける。というものです。
この一連の作業はなるべく短時間で済ませるのが最善の方法とは思いますが、品種数(または鉢の数)が多くなると、1品種ずつ終わらせていくという方法は、やや効率が悪いように感じます。

そこで私は、鉢土の中から株を取り出したら、根腐れしていたりセンチュウによる被害が著しいものを除いて、同じ品種の株を全てまとめて一鉢にその品種を栽培していた古土を用いて仮に埋める、という作業を先にしておき、それが全品種終わったら、今度は埋めておいた根茎を取り出して芽を分けて植え付けるという手順をとっています。
仮埋めした鉢の土が乾いてきたら水やりをして、根茎を乾燥させないようにします。

植え付け時には、5分10分といった短い時間しかとれなくても作業が少しずつ進められるという利点があるのですが、芽の先が開いたような形に変わっていたとか、作業が遅れて葉が出てしまったとか、時としてこの方法にした事が原因かと思えるトラブルも起こるのが欠点です。
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さくらそうの栽培方法を考える

2009-10-21 | さくらそうの栽培方法を考える
さくらそう(日本桜草)栽培においてこの時期は、春から夏のように水切れの心配をすることもなく、肥料を施すこともなく、雑草の成長も一段落しており、植え替えを始めるまでは特にこれといった作業はありません。
と言うわけで、過去の自分のさくらそう栽培を振り返ったり、改めて栽培方法を考えてみたりするのには良い時期と言えるでしょう。

書籍やwebから、さくらそうの栽培方法を知る事ができます。
おそらくどれもが悪くはない方法で、それらに従って栽培していれば、とりあえず枯らすことなく毎年花を楽しむ事ができるでしょう。

栽培方法を考える上で、どのような状態に育てれば良いのか、私なりに考えたことを記してみたいと思います。

・栽培している品種が枯れて絶えてしまうのを避けること。
・毎年花が咲くこと(花後に芽がしっかりと成長していること)。

上の二つは最低限の目標で、それらが達成できればそれで良いという考え方もあろうかと思います。
ですがその他にも・・・

・その品種が持っている性質を余すことなく現した美しい花が咲くこと。
・開花時に花だけでなく、花茎や葉、鉢も含めて全体が調和のとれた姿となること。
・省いても支障のない作業は省き、栽培にかかる手間を軽減させること。

まだ他にもあるでしょうし、十人十色といいますか、栽培者によってそれぞれ目標に違いがあるのは当然のことでしょう。

さくらそうに限らず植物全般に当てはまる事でしょうが、栽培環境(気候のほか、用土の違い、水やりや施肥の頻度や量、植え替え時期など、さまざまな事柄を含む)によって最善の栽培法というのは違ってくると思いますし、また、気候などは年によって違い、全く同じと言う事はありえないことから、栽培方法も年によってどれが最善なのか違ってくる、とも言えると思います。

結局、自分なりに工夫していくしかない訳ですが、多くの方々が言われている通り、一度生育が悪くなると回復するまでに長い年月を要する場合も多いさくらそうですので、栽培方法を変えるときにはまず数鉢で試してみて、問題が見られなければ翌年以降に他の鉢にもその方法を採用する事が、最も失敗が少ない方法だと思います。
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