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新自由主義でもなく、今の社会に求められているものは、「社会的なもの」。

2017-12-12 18:41:03 | NPO・地域力
 新自由主義でもなく、今の社会に求められているものは、「社会的なもの」。

 中央区でも、一番の課題は何かと言えば、社会の立て直しではないだろうか。


*******朝日新聞2017.12.01 抜粋**************
(異論のススメ)社会主義崩壊後の世界 新自由主義に壊されるもの 佐伯啓思
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13253228.html

 家族、地域、学校、組織、企業、それに様々な仲間の集まりやサロンや社交の場が、かつてはそれなりに機能していた。様々な葛藤や矛盾を含みながらも、多くの人は、何らかの場に属して、そこで「人間交際」をやっていた。こうした「人間交際」の重層化されたものが「社会」である。だから、社会は一定の倫理的価値を保ちえたのである。

 このような「社会的(ソシエタル)なもの」を重視するという意味では、私はずっと「社会」主義(ソシエタリズム)に共感してきた。それは「社会主義(ソシアリズム)」ではない。しかしまた、新自由主義的な資本主義でもない。

 ところが、社会主義が崩壊し、冷戦が一応終了し、新自由主義とグローバル競争の時代になって、「社会的なもの」までもが崩壊している。家族や地域は、ずたずたになっている。学校も機能しなくなっている。組織も成果主義や自己責任で窮屈になっている。「社交」の場であるはずの居酒屋もうるさくてしょうがない。もっと大きくいえば、過剰なまでの市場競争と情報社会化が、「社会的なもの」の崩壊を促しているように見えるのだ。それを立て直すのは難しい。しかし、われわれの日常生活がごく自然に多様な「人間交際」によって成り立っているという当然のことを思い起こせば、「社会」の復権にもさほど悲観的になる必要もないのかもしれない。
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