3/27東京都と中央区議会が、議会で「全員協議会」という場を設け、質疑を行いました。
私の質疑時間は、40分でした。
まず、質疑においては、東京都の説明不足の点を明らかにし、説明不足の部分は、資料を出していただけるように、お願いした次第です。
どのような部分かと申しますと、
①『疑問解消ブック』表紙の混雑した市場の写真は、いつ、撮影されたものか?
②築地市場跡地売却収入 4000億円(『疑問解消ブック』22ページ)の根拠データ
③現在地再整備 費用3400億円(『疑問解消ブック』22ページ)の根拠データ
④現在の築地市場でのアスベスト使用箇所の配置図(疑わしい箇所も含め)
⑤平成11年(1999年)当時 現在地再整備案 7案(都の提示5案、東卸案、東卸補正案)の各計画案
⑥新市場計画では、加工・パッケージ施設整備があるが、そのような施設整備を望んでいる水産仲卸の割合
⑦「ソイルセメント遮水壁」「地下水早期浄化を目指す揚水ポンプとガス処理装置及び水処理プラント」「地下水管理システム」「汚染土壌 洗浄処理プラント」「液状化対策としての砂杭締固め工法・格子状固化工法」「ベンゾ(a)ピレン等加熱処理装置」「人工不透水層」などの今回、技術会議が「実証データ」をもとに採用した技術があるが、その実効性を知るために、採用技術の「実証データ」
これらのうち、⑦を除いた①~⑥は、提出いただける回答を得ました。⑦が最も知りたかったことの一つでしたが、「実証データ」を得るのは、まだまだ困難が続きそうです。
東京都は、土壌汚染対策の一番の肝ともいうべき⑦にあげた工法の実効性の説明をしていません。イメージ図は、『疑問解消BOOK』にありますが、そんな絵をみて、誰が信じることができるのでしょうか。
今の、築地市場の移転問題は、非常にまずい状況にあると思います。土壌汚染処理ができるかどうかという「食の安全・安心」を守るのに最も大切な部分を欠落して、話がどんどん進んでいっています。石原都知事もまた、「日本の技術を信じろ」という何の根拠もない一般化をして、今回の採用技術の実効性の証明のないことに目をつぶらさせようとしています。
私の行った質疑の内容に移ります。
テーマⅠ「築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書 平成19年(2007年)3月」について
東京都は、中央区が作成したこの報告書を、承知しているか?
回答:承知している。
小坂要望:「概要版」のみでなく、「本編」も含めよく理解していただきたい。
テーマⅡ『疑問解消BOOK』について
①シアンの最高濃度標記860倍とあるが、最終的には930倍ではないか?
回答:詳細調査の段階で860倍であったので、そちらを記入した。
(時間の関係で、私は、あえて踏み込まなかったが反論:米印をつけて、「絞込調査の段階で930倍が判明している」という注釈ぐらいはつけるべきである。)
②現在地再整備建設費 08年6月頃は「3000億円」であったが、今回の記載は、「3400億円」となっているのは、なぜ?
回答:すでに整備にみてた「400億円」を書き込んだため。
(時間の関係で、私は、あえて踏み込まなかったが反論:すでに再整備に使った過去の費用は除外し、今後いくらかかるかで、比較する方が、実際的である。現在地再整備が困難で、巨額の費用がかかる風にみせかけようとする意図を感じる。)
テーマⅢ閉鎖型市場について
①日本で、実際閉鎖型市場を採用している市場はどこにあるか?
回答:横浜南部市場
②新市場建設基礎工事において、有楽町層は貫通するのか?
回答:貫通させる
③現築地市場では、隅田川河口部からの海水を市場で利用しているのか?新市場でも市場周辺の川からの海水を利用するのか?
回答:現築地市場では、ろ過海水を利用している。豊洲でも活魚では考えられる。
④新市場では、加工・パッケージ施設整備があるが、そのような施設整備を望んでいる水産仲卸の割合は?
回答:これから調査する
テーマⅣ土壌汚染調査の土壌資料コアサンプルについて
①コアサンプルを公開し、ダブルチェックを掛けさせていただきたい
回答:ダブルチェックはさせない
小坂:なぜ、公開し、チェックさせていただけないのか?
回答:資料として時間がたち、劣化して、資料としての価値が低下しているから。資料のデータは、きちんと出している。
小坂:資料の価値が低下しているかどうかは、チェックする側が判断するもの。東京都が出した三社で資料をチェックされ、データにばらつきがあり、比較ができない。その点でも、資料をチェックすべきである。
②コアサンプルは保存しているのか
回答:現在の豊洲の現場で保存している
③破棄するという計画のようだが
回答:破棄をする予定
小坂:土壌汚染状況を示す貴重な資料であり、破棄はやめてほしい
テーマⅤ土壌汚染調査の不十分さに対応して
①不透水層で汚染が浸潤しないといっていた有楽町層への汚染の浸潤は、現在分かっているのは8箇所でよいか。
回答:8箇所である。
②有楽町層が確認できない場所は、2箇所でよいか。
回答:2箇所である。
③東京都水道局建設部設計課から取り寄せた資料「工事件名:江東区豊洲二丁目から同区豊洲六丁目地先 送水管(1800mm)新設工事 工事番号:第2740000号 平成18年3月」で豊洲土壌汚染現場の地質断面図では、容易に汚染物質が浸潤する有楽町層砂層が、うすい有楽町層シルト層(東京都が不透水層と主張してゆずらない地層)の下に広がっており、一部、人工埋立土壌と連続性をもっている。
ということは、この連続性のある部分から、汚染が砂の層に入り、有楽町層シルト層の下に延々土壌汚染が入り込んでいる可能性が考えられるが。
回答:専門家会議の資料で、地層断面は説明している。
小坂:今後、この部分の説明を求めたい。
テーマⅥ:技術会議が非公開であったことに関連して
①速記録と会議録は、同じ内容と断言できるか?削除した点はないか?
回答:同じ内容である。
②速記録の情報公開請求をし、一度、回答をいただいた。公開で行う方がより都民の利益に資するとして、その回答に対し、「異議申立」を09年9月に出しているが、いまだ返事をいただけていない。
回答:速記録は出せない。
小坂:「出せない」は、わかったが、それならそれで、早くその返事をいただきたい。
テーマⅦ技術会議の対策案が、専門家会議の方針を実現できるものかどうか
処理土の再利用、市場施設を囲う止水矢板対策の撤廃など、技術会議の対策は、専門家会議の方針を大きく逸脱している。専門家会議は、技術会議の対策が、専門家会議の方針を実現できるものと判断したのか。
回答:専門家会議と技術会議は、別個の会議であり、そのようなことは必要ないと考える。
回答:専門家会議メンバーひとりひとりに技術会議の対策案を説明して、理解いただいた。
テーマⅧ技術会議の対策案の実効性
「ソイルセメント遮水壁」「地下水早期浄化を目指す揚水ポンプとガス処理装置及び水処理プラント」「地下水管理システム」「汚染土壌 洗浄処理プラント」「液状化対策としての砂杭締固め工法・格子状固化工法」「ベンゾ(a)ピレン等加熱処理装置」「人工不透水層」などの今回、技術会議が「実証データ」をもとに採用した技術があるが、その実効性を知るために、採用技術の「実証データ」を出してもらえるか。
回答:企業秘密を勝手に出せない。
テーマⅨ豊洲土壌汚染地、土盛りの地盤沈下について
地盤の弱い新市場予定地では、土盛り後、地盤の安定を確認するために最大沈下場所で2年間放置する必要があるが、整備方針のスケジュールにはその期間の想定がまったくない。建築工事のあり方では、余盛りは常識となっている。豊洲移転候補地では、その期間経過をみた場所が存在している。あらたに土壌の入れ替えを行うわけであり、その後、地盤の安定をみる期間が最大沈下場所で2年間必要である。
実際、H18年に中央卸売市場の作成した地盤解析報告書には、全域に2.5mの余盛りをして1年間放置が施工条件とされている。
この期間をもたずに、土壌汚染対策工事20ヶ月後、“即”建築工事開始となっていますが、このスケジュールの出し方自体に無理がある。
余盛りの期間を想定しているか。
(実際は、時間の関係で、ここまで詳細に述べて、質問はしていません。)
回答:余盛りは、解消済みである。6街区も建物建設後までをみればよいので、工事期間に含んでいると考えている。
テーマⅩ地下水管理システム モニタリングにあたる学識経験者等からなる協議会について
公開か?
回答:公開である。
テーマⅩⅠ公開討論会の開催について
専門家会議、技術会議メンバーと市民(専門家)との公開討論会を開催を願いたい。
回答:都民への説明の場として、どういう形がよいか考える。
テーマⅩⅡ合同委員会設置について
今回の会のような勉強会で終らせるのではなく、今後、東京都と地元の間の協議体として、東京都当局、中央区当局そして中央区議会からなる合同委員会の設置を求めるが、お考えを。
回答:今後も地元の意見は聞いていく。
以上、40分。
私の質疑時間は、40分でした。
まず、質疑においては、東京都の説明不足の点を明らかにし、説明不足の部分は、資料を出していただけるように、お願いした次第です。
どのような部分かと申しますと、
①『疑問解消ブック』表紙の混雑した市場の写真は、いつ、撮影されたものか?
②築地市場跡地売却収入 4000億円(『疑問解消ブック』22ページ)の根拠データ
③現在地再整備 費用3400億円(『疑問解消ブック』22ページ)の根拠データ
④現在の築地市場でのアスベスト使用箇所の配置図(疑わしい箇所も含め)
⑤平成11年(1999年)当時 現在地再整備案 7案(都の提示5案、東卸案、東卸補正案)の各計画案
⑥新市場計画では、加工・パッケージ施設整備があるが、そのような施設整備を望んでいる水産仲卸の割合
⑦「ソイルセメント遮水壁」「地下水早期浄化を目指す揚水ポンプとガス処理装置及び水処理プラント」「地下水管理システム」「汚染土壌 洗浄処理プラント」「液状化対策としての砂杭締固め工法・格子状固化工法」「ベンゾ(a)ピレン等加熱処理装置」「人工不透水層」などの今回、技術会議が「実証データ」をもとに採用した技術があるが、その実効性を知るために、採用技術の「実証データ」
これらのうち、⑦を除いた①~⑥は、提出いただける回答を得ました。⑦が最も知りたかったことの一つでしたが、「実証データ」を得るのは、まだまだ困難が続きそうです。
東京都は、土壌汚染対策の一番の肝ともいうべき⑦にあげた工法の実効性の説明をしていません。イメージ図は、『疑問解消BOOK』にありますが、そんな絵をみて、誰が信じることができるのでしょうか。
今の、築地市場の移転問題は、非常にまずい状況にあると思います。土壌汚染処理ができるかどうかという「食の安全・安心」を守るのに最も大切な部分を欠落して、話がどんどん進んでいっています。石原都知事もまた、「日本の技術を信じろ」という何の根拠もない一般化をして、今回の採用技術の実効性の証明のないことに目をつぶらさせようとしています。
私の行った質疑の内容に移ります。
テーマⅠ「築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり調査報告書 平成19年(2007年)3月」について
東京都は、中央区が作成したこの報告書を、承知しているか?
回答:承知している。
小坂要望:「概要版」のみでなく、「本編」も含めよく理解していただきたい。
テーマⅡ『疑問解消BOOK』について
①シアンの最高濃度標記860倍とあるが、最終的には930倍ではないか?
回答:詳細調査の段階で860倍であったので、そちらを記入した。
(時間の関係で、私は、あえて踏み込まなかったが反論:米印をつけて、「絞込調査の段階で930倍が判明している」という注釈ぐらいはつけるべきである。)
②現在地再整備建設費 08年6月頃は「3000億円」であったが、今回の記載は、「3400億円」となっているのは、なぜ?
回答:すでに整備にみてた「400億円」を書き込んだため。
(時間の関係で、私は、あえて踏み込まなかったが反論:すでに再整備に使った過去の費用は除外し、今後いくらかかるかで、比較する方が、実際的である。現在地再整備が困難で、巨額の費用がかかる風にみせかけようとする意図を感じる。)
テーマⅢ閉鎖型市場について
①日本で、実際閉鎖型市場を採用している市場はどこにあるか?
回答:横浜南部市場
②新市場建設基礎工事において、有楽町層は貫通するのか?
回答:貫通させる
③現築地市場では、隅田川河口部からの海水を市場で利用しているのか?新市場でも市場周辺の川からの海水を利用するのか?
回答:現築地市場では、ろ過海水を利用している。豊洲でも活魚では考えられる。
④新市場では、加工・パッケージ施設整備があるが、そのような施設整備を望んでいる水産仲卸の割合は?
回答:これから調査する
テーマⅣ土壌汚染調査の土壌資料コアサンプルについて
①コアサンプルを公開し、ダブルチェックを掛けさせていただきたい
回答:ダブルチェックはさせない
小坂:なぜ、公開し、チェックさせていただけないのか?
回答:資料として時間がたち、劣化して、資料としての価値が低下しているから。資料のデータは、きちんと出している。
小坂:資料の価値が低下しているかどうかは、チェックする側が判断するもの。東京都が出した三社で資料をチェックされ、データにばらつきがあり、比較ができない。その点でも、資料をチェックすべきである。
②コアサンプルは保存しているのか
回答:現在の豊洲の現場で保存している
③破棄するという計画のようだが
回答:破棄をする予定
小坂:土壌汚染状況を示す貴重な資料であり、破棄はやめてほしい
テーマⅤ土壌汚染調査の不十分さに対応して
①不透水層で汚染が浸潤しないといっていた有楽町層への汚染の浸潤は、現在分かっているのは8箇所でよいか。
回答:8箇所である。
②有楽町層が確認できない場所は、2箇所でよいか。
回答:2箇所である。
③東京都水道局建設部設計課から取り寄せた資料「工事件名:江東区豊洲二丁目から同区豊洲六丁目地先 送水管(1800mm)新設工事 工事番号:第2740000号 平成18年3月」で豊洲土壌汚染現場の地質断面図では、容易に汚染物質が浸潤する有楽町層砂層が、うすい有楽町層シルト層(東京都が不透水層と主張してゆずらない地層)の下に広がっており、一部、人工埋立土壌と連続性をもっている。
ということは、この連続性のある部分から、汚染が砂の層に入り、有楽町層シルト層の下に延々土壌汚染が入り込んでいる可能性が考えられるが。
回答:専門家会議の資料で、地層断面は説明している。
小坂:今後、この部分の説明を求めたい。
テーマⅥ:技術会議が非公開であったことに関連して
①速記録と会議録は、同じ内容と断言できるか?削除した点はないか?
回答:同じ内容である。
②速記録の情報公開請求をし、一度、回答をいただいた。公開で行う方がより都民の利益に資するとして、その回答に対し、「異議申立」を09年9月に出しているが、いまだ返事をいただけていない。
回答:速記録は出せない。
小坂:「出せない」は、わかったが、それならそれで、早くその返事をいただきたい。
テーマⅦ技術会議の対策案が、専門家会議の方針を実現できるものかどうか
処理土の再利用、市場施設を囲う止水矢板対策の撤廃など、技術会議の対策は、専門家会議の方針を大きく逸脱している。専門家会議は、技術会議の対策が、専門家会議の方針を実現できるものと判断したのか。
回答:専門家会議と技術会議は、別個の会議であり、そのようなことは必要ないと考える。
回答:専門家会議メンバーひとりひとりに技術会議の対策案を説明して、理解いただいた。
テーマⅧ技術会議の対策案の実効性
「ソイルセメント遮水壁」「地下水早期浄化を目指す揚水ポンプとガス処理装置及び水処理プラント」「地下水管理システム」「汚染土壌 洗浄処理プラント」「液状化対策としての砂杭締固め工法・格子状固化工法」「ベンゾ(a)ピレン等加熱処理装置」「人工不透水層」などの今回、技術会議が「実証データ」をもとに採用した技術があるが、その実効性を知るために、採用技術の「実証データ」を出してもらえるか。
回答:企業秘密を勝手に出せない。
テーマⅨ豊洲土壌汚染地、土盛りの地盤沈下について
地盤の弱い新市場予定地では、土盛り後、地盤の安定を確認するために最大沈下場所で2年間放置する必要があるが、整備方針のスケジュールにはその期間の想定がまったくない。建築工事のあり方では、余盛りは常識となっている。豊洲移転候補地では、その期間経過をみた場所が存在している。あらたに土壌の入れ替えを行うわけであり、その後、地盤の安定をみる期間が最大沈下場所で2年間必要である。
実際、H18年に中央卸売市場の作成した地盤解析報告書には、全域に2.5mの余盛りをして1年間放置が施工条件とされている。
この期間をもたずに、土壌汚染対策工事20ヶ月後、“即”建築工事開始となっていますが、このスケジュールの出し方自体に無理がある。
余盛りの期間を想定しているか。
(実際は、時間の関係で、ここまで詳細に述べて、質問はしていません。)
回答:余盛りは、解消済みである。6街区も建物建設後までをみればよいので、工事期間に含んでいると考えている。
テーマⅩ地下水管理システム モニタリングにあたる学識経験者等からなる協議会について
公開か?
回答:公開である。
テーマⅩⅠ公開討論会の開催について
専門家会議、技術会議メンバーと市民(専門家)との公開討論会を開催を願いたい。
回答:都民への説明の場として、どういう形がよいか考える。
テーマⅩⅡ合同委員会設置について
今回の会のような勉強会で終らせるのではなく、今後、東京都と地元の間の協議体として、東京都当局、中央区当局そして中央区議会からなる合同委員会の設置を求めるが、お考えを。
回答:今後も地元の意見は聞いていく。
以上、40分。
ご相談があります。現在私が勤めております都内のある大学が、豊洲の土地(東京ガス工場跡地の隣。同じく東京ガスの土地)を購入する計画を進めています。
教育機関であることから、非常に危惧しています。当該の土地の汚染状況について知りたいと考えており、もし可能なら小坂さまとコンタクトをとりたいのです。
もしできましたら、lenkichiあっとまーくyahoo.co.jpにメールをいただけないでしょうか。ここでは難しいですが、詳細をお話しできると思います。
何か、お力になれることがございましたら、
微力ながらご協力させていただきます。
メールを後ほど送らせていただきます。
ご連絡をお待ちいたしております。
小坂和輝
kazuki.kosakaあっとまーくe-kosaka.jp