「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

戦争は、なぜ起きるか? (Ⅱ)

2008-04-20 19:08:01 | 戦争と平和
戦争が起きる理由を記した手前上、もうひとつ大事な要因のことを書かねば、不十分であるので、書きおきます。

***引用***
一神教と多神教のちがいは、ただ単に、信ずる神の数にあるのではない。他者の神を認めるか認めないか、にある。そして、他者の神も認めるということは、他者の存在を認めるということである。ヌマ(ローマ建国後二代目の王)の時代から数えれば二千七百年は過ぎているのに、いまだにわれわれは一神教的な金縛りから自由になっていない。
『ローマ人の物語』塩野七生著、「ローマは一日にして成らず」(上)75ページ新潮社 より
***引用終わり***
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戦争は、なぜ起きるか? (Ⅰ)

2008-04-20 09:40:26 | 戦争と平和
戦争は、なぜ起きるか?

政治関連の勉強会で、重村智計氏(早稲田大学教授)が、述べられていた。

二つの要因があると。

一つは、「過度の恐怖」、もう一つは、「判断ミス」。

一つ目の「過度の恐怖」については、古代ギリシアの著述家トゥキディデスの著作『戦史』(History of the Peloponnesian War)において、ペロポネソス戦争の歴史が記されているが、アテネとスパルタの戦争が、「相手への過度の恐怖」で生じたと述べている。

二つ目の「判断ミス」。
例1:太平洋戦争開戦
 太平洋戦争開戦直前の日米交渉において、1941年(昭和16年)11月26日にアメリカ側から日本側に提示された交渉文書ハル・ノート(Hull note、正式にはOutline of proposed Basis for Agreement Between The United States and Japan、合衆国と日本の間の協定で提案された基礎の概要)。(日米交渉のアメリカ側の当事者であったコーデル・ハル国務長官の名前からこのように呼ばれている。)
http://www007.upp.so-net.ne.jp/togo/dic/data/hullnote.html
 このハル・ノートを、「最後通牒である」と“誤って解釈”し、日本は真珠湾攻撃をした。
 ただし、この件については、「事実上の最後通牒である」とする解釈もあり、説は分かれていることも事実。

例2:湾岸戦争
 湾岸戦争は、1990年8月2日にイラクがクウェートに侵攻したのを機に、アメリカ合衆国が中心となり、国際連合が多国籍軍(連合軍)の派遣を決定し、1991年1月17日にイラクを空爆で、始まった。
 イラク側フセインは、米が介入してこないと“誤った判断”のもと、クウェートへ侵攻した。

例3:イラク戦争
 イラク戦争は、2003年3月19日よりアメリカ合衆国が主体となり、イギリス、オーストラリアに、工兵部隊を派遣したポーランドなどが加わり、イラクに進攻して始まった。
 米国が、「イラクは大量破壊兵器の保有をしている」と“誤って判断”し、イラクに侵攻した。


 戦争に関わらず、歴史は、様々な解釈がある。ただ、今後の戦争を起こさぬように、『相手への過度の恐怖』と『誤った判断』が、戦争の引き金になりうることを十分理解しておくことは、大切であると、私は考える。

*各項目では、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を参照し、記載。
コメント (1)
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