ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

アンジェリーナ

2013-06-24 | 乳がん
「アンジェリーナ」って名前、長いね(笑)。

(最近、「ジョルジュ」も長いと思ってんのよ。)

もちろん、アンジェリーナ・ジョリーの事。

映画『トゥームレイダー』に、『Mr.& Mrs.スミス』。



あの、アンジェリーナが、最近、話題だ。



               

               目が大きくて、






口も大きくて、


             
            胸も大きくて。


もちろん、足は長い。   






彼女が話題になったのは、
乳がんの<予防>として 乳房を切除したためだ。

→→→ 乳房の予防切除で世界に反響 アンジェリーナ・ジョリー



そのニュースが駆け巡った日、
私は ブラッド・ピットの
「リバー・ランズ・スルー・イット」を
テレビで見たばかりだった(笑)。






最初、大きな話題になっている事に 違和感のあった私は、

「ああ、そうか、

 <予防>として おっぱいを切り取る事が
 日本では まだ珍しいからだな」

と思った。



アメリカでは 
遺伝的に 乳がんになる確率が高い人達は
<予防>のために
乳房を切除する事がある。

アメリカには それだけ 乳がんになる人が多い、って話だ。



アンジェリーナも、遺伝子検査で 
将来、乳がんになるリスクが 87% と 診断された。

(卵巣がんのリスクは50%だとか。)



彼女は 母親を 卵巣がんで失っている。

母親は その時 56歳の若さだった。

(あら、私、まだ若い!? 笑)

(お父さんが ジョン・ボイトとは これまで知らなかった。)






彼女が このプライベートな事を発表したのは、
同じような境遇にある女性たちに、
(自分が行った)遺伝子検査や予防治療など、
さまざまな選択肢があることを知って欲しかったから
と説明している。






        

アンジェリーナ・ジョリー。

現在、38歳。



彼女は この5月に 
乳房の切除術と共にに 同時再建の手術を受けた。



おそらく、たっぷりのお金をつぎ込んで 完璧な手術を行い、
そして それは 傷も目立たないものになったに違いない。

加えて 人工のおっぱいも 
ケチのつけようもない、完全なるおっぱいが出来上がったに違いない。





母乳育児をしたかどうかは知らないが、
彼女は女の子を産んでいる。     
                        



何人もの養子を迎えている彼女とブラッド・ピッドには、
「子供を母乳で育てる」という役割のおっぱいは
もう必要なかったかもしれない。



                   



そして ブラッド・ピッドは 
手術のとき、ずっとアンジーに付き添っていたんだそうで、
夫婦仲も 安泰の様子。             

皆さん。 うらやましく思っても、いいよの(笑)。






この報道の影響で、
日本でも 乳房予防切除手術の倫理申請を行う動きが出てきた。

 → 日本経済新聞・国内でも乳房予防切除 がん研有明病院が倫理委に申請


     



日本でも 乳房の予防的切除は 今後 広まるだろうか?



日本では 基本的には 
保険は 予防関連の医療は対象外。

だから、乳がんの予防切除では 
保険は 適用にならない。



ところが、乳がんは 近年、驚くほど増えている。

なにしろ、約15人に1人が乳がんになる。





遺伝子検査も広まっており、

遺伝性乳がんに関する遺伝子「BRCA1」か「BRCA2」に
変異が見つかれば

予防的に 乳房切除を、という需要は
(現在は少ないと思うが)ありそうだ。

        

約20万~23万円の検査費用と
約70万~100万円の切除費用。

(再建は別。)

     



それで 生涯、乳がんになるリスクを回避でき、
自分もいつかは乳がんに? と思いながら
ビクビク暮らす事もなくなる。

お金があるなら、受けたいと思う人もいるだろう。

肉親を 乳がんで失った人にとっては、
朗報ともなるだろう。

保険適用で切除できたなら。

しかも、同時再建ができたら、
ショックは より少なくてすむ。






話は 少しずれるが、
人工乳房に保険適用、という見出しが
新聞の一面に踊った日があった。



人工乳房、7月から保険適用…患者負担が大幅減・・・6月12日



ただ、これは 丸型の やわらかシリコンのみ。

より自然な弾力の しずく形の人工乳房は
なぜか 適用外。

岩平医師も
「患者の満足度を考えると 使いづらい」
との事。

(ブレストサージャリークリニックの岩平佳子医師、
 恥参照:「乳房再建と保険の適用」「愛しのおっぱい(2)」



とはいえ、日本の乳がん患者にとっては
大きな一歩と言える。

乳房を より安全に全摘出して 
より自然な人工乳房に。

心理的な負担も軽減される。

あとは、経済的負担の軽減を!!!

今後の前進を祈る。






トゥーム・レイダーがなかったら、
彼女を尊敬する、という気分には
私は ならなかったかも。

頑張る女優だと思う。