ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

伝染るんです 

2012-08-03 | 考えたこと
ある朝 亭主が 
「きょうの「あさイチ」は 面白かったゾ!」
と 珍しい事を言い出だした。

なんでも、
最初にNHKの画面に映し出されるいい歳をした3人が3人とも、
目が真っ赤だったというのだ。

直前に放送が終わる テレビ小説『おひさま』の
陽子ちゃんと 親友の女の子との別れの場面を 見ていたためだったらしい。

(古い話で 恐縮デス)



それでも 一人が泣き出さなければ
他のふたりも 泣かずにすんだのではないかな? 
と私は思った。

ひとりが泣き出せば 
なぜか「泣く事が許された」ような気がして、
後に続く人は たやすく涙を見せられるように思う。

それが<もらい泣き>心理?







テーマカラーを赤から黒に移す頃に植えたチョコレートコスモス。
意外に丈夫で 今年も芽を出し、花を咲かせてくれた。






その後 『おひさま』では
空襲など 戦災の場面が続き、
視聴者の新聞への投稿には
「今回の震災を思い出してしまって 涙が止まらない」
などというものがあった。

地震や津波などの自然災害と戦争とは かなり違うものだし、
空襲の場面のある回を見過ごしてしまった私は
「そんなに似てる~?」
と思うのだが、そう感じる人は 多数いるようだった。

たくさんの人の涙腺をゆるませた朝ドラだったかも。







みどりって、キレイ♪






大昔の話になるが、
中学時代の私の親友の結婚式では
婿入りする花婿が 真っ先に泣き出した。

そうしたら、その場に居合わせた人たちが
続々と号泣しだした!

「もらい泣き」というのは確かに存在するが、
あれはすごかった、私のこれまでの人生の中で、一番!(笑)

彼が婿入りする先の、私の親友の家族が 一番泣いていた。

確か ケーキカットのあたりで泣き出したのだと思う。

花婿さん、まさか、悲しみや後悔の涙じゃないよね?(苦笑)







こぼれ種から咲き出したロべりア。 大好きな色!






秋月辰一郎氏の『長崎原爆記』を読むのは、大変だった。

これは 私には とても意外な事で、驚きだった。



私の読書タイムは 
いつも通り、治療院に向かう電車の中。

エアコンも効いているが 
原爆後の長崎の混乱の様子、必死な人々の様子は

テレビ映像での東日本大震災後の様子と 
どうしても重なってしまい、
読んでいると肌寒さを覚える。

しばしば 本を閉じて 
目を車窓の外に転じたりしないと
読み続けられなくなったり。

辛くて 
気分転換してからでないと 先の文字を追えなくなるのだ。

そのうち 気分が落ち着くと 
先が読みたくなる。

本を開く。

読む。

・・・本を また 閉じる。

そんなふうに 読み進めた。

読み終わるのが嫌で 読み終えたくなくて 
気持ちを落ち着けるために 本を閉じることは 
これまでも まま あったのだが、
こんなのは 初めてだった。

不思議な読書体験だった。







こぼれ種からの大株、金魚草。






人の感情というものは、伝染する。

確かに空気感染するし、
読書などの間接接触とも言えない状態であっても、
<想像力>によって 
人は 容易く 他人の感情の波に 同調してしまうのだ。



だから、友よ、
せめて 私たちは 
できる限り 機嫌よく生きていこうよ。

可能な限り、いい<笑顔>で 人と接していこうよ。

そして、
<笑顔>が 隣の人に 感染していくように、
できるだけ長い時間、
機嫌よく過ごしていこう。