ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

菜の花

2009-04-20 | 食生活
土手を散歩する時に
土手の下まで来ると 毎回
私は ああ、と思う。

時として 声になってしまう。

「嗚呼!」

それほどの、いい匂いなのだ。













今週は 菜の花も終わりになってきた。

まだ細いサヤには 
種がいっぱいつまっているんだろうと思う。













もの心がついた頃には 
‘菜の花’の事を 「アブラナ」と呼んでいたような気がする。

イバラキの あの辺のカアチャンたちは みんな
アブラナと呼んでいただろうか。

種を絞って アブラを採ってはいなかった。













‘菜の花’にも 種類がたくさんある。

黄色の花が多く、よい匂いをさせている。

アブラナ科の野菜には 
がんを抑制する働きがあるとか。

すりおろしたり 噛んだりした時に生まれる‘辛味成分’が
「カラシ油配糖体(グルコシノレート)」が変化した物質で、

発がん物質を解毒する酵素の働きを高めるのだという。

がん予防には アブラナ科の菜っ葉!だ(笑)。













理想の食生活を考えるに当たって
私は 自分自身が子どもの頃に
母が整えてくれた食卓を思い出そうとしていることが よくある。

昔と同じ事は 今はもうできない事も多いし
なにより 口が贅沢に慣れてしまっているので
同じ食事をしたいとも思わない。

けれど アブラナ科の野菜の摂取は
確実に減ってきているように思う。

母は あの辛味が好きだったので 
よく食卓に登ったものだ。



アブラナ科の野菜とは、たとえば、

アブラナ、白菜、カブ、大根、
二十日大根(ラデッシュ)、ロケット(ルッコラ)、

からし菜、キャベツ、芽キャベツ、
京菜、小松菜、山東菜、すぐき菜、高菜、シャクシ菜(タイサイ)、
菜の花、野沢菜、日野菜、広島菜、わさび、

タアサイ、カイワレダイコン、パクチョイ、
ケール、クレソン、カリフラワー、ブロッコリー、コールラビ・・・。



昔の食卓には なかったものも多いが
少なくとも私は 母の半分ほどしか 
アブラナ科の菜っ葉の お浸しや 油炒めや 漬物を
食卓に載せていない気がする。

現代人は もっともっと 
アブラナ科の菜っ葉を食べてもいい、と思う。








土手に菜の花が咲くと 菜の花の根っこにミミズが住み着く。

ミミズが住み着くと モグラがやって来る。

モグラがやって来ると 土手にダメージを与える。

だから 菜の花が咲くのは
土手にとっては望ましいことではない。



と聞いたが、この色、この匂い。

失いたくない 私の大好きな 心楽しい春の情景だ。