ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

信濃屋 (2) @岐阜県多治見市

2021年12月24日 | 岐阜県(東濃・老舗)

ある平日に多治見で用事があったので昼食は久しぶりに「信濃屋」へ。”ころ”という東海地方独特の呼び方のうどんの発祥の店と言われている店(※諸説あり)。名古屋で昭和5年(1930)に創業し、空襲で焼け出されて戦後にこちらに移転したという歴史がある。以前に訪れた8年前でも週に4日、平日昼のみの営業だったが、現在は木・金・土曜日の昼のみ営業という高いハードルで足が遠のいていた。少し離れたところにある駐車場に車を停めて暖簾をくぐると、やはり中は満席。「少し外でお待ちください。」と言われ待つことに。若い女性の給仕が2人も居たのにはびっくり。しばらくして呼ばれ、小上がり席に案内される。「古ろかけ」の小と、「支那そば」の小をお願いする。主人と喋っている座敷のグループ客は東京から来たのだそう。声をかけて店内に掛かっている変体仮名の木製品書きを撮らせてもらおうと思ったんだけれど、貼紙によると店内の撮影は禁止になったようだ。

しばらくして「お待たせしました。」と、まず「ころかけ」が卓に置かれた。小振りな鉢に独特の艶めかしいフォルムのうどん。少なめのつゆは色濃く、上から胡麻と刻みネギと摺り生姜がのせられている。さっそく箸を取って手繰る。うどんはふわっとした口当たり。いわゆる強いコシとは無縁だが、決してグズグズではなく独特。他では味わったことの無い口当たり。唯一無二。やっぱり旨いなァ。”ころ”なので熱くはないが、キンキンに冷やしてある訳でもない。甘めのつゆと相まってするすると喉を通っていく。こちらの少し太めの箸で食べるのもいい感じだ。「支那そば」も食べたかったので小にしたが、普通に1杯注文すればよかったと後悔。後から届いた「支那そば」は刻みネギのみ。平打ちでやや透き通った麺肌のそばは、うどんとは違って張りがあり、ピロピロとした口当たりが面白い。こちらのつゆには少し脂が浮いているようだが、組立はうどんのつゆとそう変わらず甘め。手繰っていると主人が「つゆの濃さはどうですか?」と訊きに来るのも以前と変わらない。旨かった。もっと通いたいが無理。次はいつ来られるだろうか。(勘定は¥770)

以前の記事はこちら

 

 

 

信濃屋

岐阜県多治見市上野町3-46

 

( 多治見 たじみ しなのや うどん しなそば 饂飩 中華そば ころ ころうどん 香露 )


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Discipline / King Crimson | トップ | たこ文 @岐阜県海津市 »

コメントを投稿

岐阜県(東濃・老舗)」カテゴリの最新記事