ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Next Day / David Bowie

2013年03月25日 | クラシック・ロック

Bowie

The Next Day / David Bowie (2013)

このまま引退かとまで言われていたデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)が唐突に発表した新作。情報のリークがほとんどなく、まさに「突然」という印象だ。この鋤田正義撮影のヒーローズ・ジャケット写真を利用したアートワークも意表を突くものだった。このマーケティングは音楽界にかなりのインパクトを与えたようで、俄然注目度が上がっている。さすが、この歳にしてこの冴えはなんなんだ!

肝心の音楽に関してはまだ聴きこんでいないので、少し時間が経つと印象が変わるかもしれないが、かなり充実したアルバムになっている。基本的には99年以降のボウイ作品「hours...」、「Heathen」、「Reality」を踏襲する音作りで、オルタナに急接近した「Outside」、ドラムンベースを取り込んだ「Earthling」ほどの変化はない。ジャケットからなのか、詞からなのか、イーノ(Brian Eno)と組んだベルリン三部作との相関性が語られているようだが、正直自分にはその辺よく分からない。実際、自分ももっとそっち寄りの音を想像していたので、聴いてみると思ったよりストレートな音作りで、意外だった。PV2作目の「The Stars (Are Out Tonight)」ではベルリン期のボウイをイメージしたキャラクターを登場させたり、雑誌表紙の片隅に「地球に落ちてきた男」のボウイが載っていたりするのでやっぱり意識しているのかな。

80年代にはメガ・ヒットを飛ばしたが、それは大衆化でもあったので、音楽的、芸術的には評価が低く、完全に時代遅れみたいな扱いになってしまったボウイ。自分もSound+Vision Tour の頃は全く興味が薄れてしまって来日してもライヴに行かなかったし、Tin Machineもやっと最近初めて聴いた位だが(笑)、時を経て「Outside」以降のボウイは音楽的にもかなり充実していて傑作揃い。もっと評価されてもいいと思うんだが、一度下がった評価はなかなか上がってこなかった印象がある。

果たしてツアーは行われるのだろうか?

amazonにて購入(¥1,313)

  • CD (2013/3/12)
  • Disc: 1
  • Format: Deluxe Edition, Import
  • Label: Sony

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