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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Gangsters / The Specials

2016年02月19日 | レゲエ・スカ

Gangsters / The Specials  (1996)

スペシャルズ(The Specials)のライヴ音源は様々な物が発表されているが、これはその中で最も有名な音源のひとつ、1979年のイギリス、Aston Universityでのライヴ音源。この音源、権利関係とかが無茶苦茶なようで、様々なレーベルから、様々なアートワーク、曲順で色々発売されていて、このダサいジャケットの1枚はHallmark Recordsという聞いたことのないレーベルから出されたもの。曲順も曲数も怪しく、編集されていることは間違いないだろう。ま、買って聴いてから気付いたのだが…。で、全然聴けないかというと、そこは全盛期のスペシャルズ、内容はいいし、定番の音源だけあって音も悪くない(でも買うならReceiver Recordsとかの盤を勧めます)。つなぎも自然なのでこれはこれで楽しめる。ひょっとしてラジオ音源か何かで、ダイジェストになっているのだろうか…。

スペシャルズは白人黒人の混成バンドだが、この時期の彼らは、音楽性はもちろん、ファッションも、バンド・コンセプトも、レーベル・デザイン的にも、ほとんど完璧と言えるんじゃないかというくらいかっこいい。ライヴ演奏でも、テクを見せつけるバンドではないが、その熱気と勢いのよさはピカイチ。この音源では観客などの盛り上がりは少々分かりにくいのが残念だが、テリー・ホール(Terry Hall)の無感情なハイトーン・ボイスが、熱いネヴィル・ステイプルズ(Neville Staples)のトースティング(かけ声)と対照的で、軽快でタイトなバンド演奏とぴったりマッチ。近年再結成してライヴ活動を成功させた彼らだが、バンド・リーダーで創始者とも言えるジェリー・ダマーズ(Jerry Dammers)抜きだったのは意外だし、疑問。その後も活動は続けているようだが、オリジナル・メンバーの流出は続いているようだ(というか、テリー・ホールが残留しているのが不思議)。 

中古店にて購入(¥327)

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King Of Kings / Desmond Dekker And The Specials

2016年01月18日 | レゲエ・スカ

King Of Kings / Desmond Dekker And The Specials (1993)

70年代の後半、イギリスで発生したツートーン・スカ(2tone Ska)のムーブメント。その中心だったスペシャルズ(The Specials)のメンバーは分裂後、様々な音楽活動を続けていたが、これもそのうちのひとつ。レゲエの重鎮デスモンド・デッカー(Desmond Dekker・当時52歳・2006年没)をメイン・ヴォーカルに据え、名門レーベル「トロージャン(Trojan)」から発表されたスタジオ・アルバム。すわ復活かと思われた当時は、このメンバーでスペシャルズを名乗ることに違和感があったことは確か(後に正式に?オリジナル・メンバーで復活を遂げたのは2008年だがジェリー・ダマーズは不在だった)。ちなみにこの時のメンバーは、

Neville Staple (Vo)
Roddy Radiation (g)
Lynval Golding (g)
Horace Panter (b)

の4名とのこと。ジェリー・ダマーズ(Jerry Dammers)とテリー・ホール(Terry Hall)不在は大きいが、ま、今から考えると名乗るのは妥当か。自分は全然記憶にないのだが、この時は来日公演があったようだ。どういう経緯で彼らが組んだのかは知らないが、デスモンド・デッカーと言えば、最初に聴いた時は女性かと思ったくらいのハイ・トーンで特徴的なヴォーカル。しかもレゲエの歴史に燦然と輝くレジェンドだ。アルバムは完全にデッカーのソロ・アルバムといった感じで、スペシャルズを思わせるようなハイ・テンポで、いかにもスカっていうような曲は少ない。ソロと考えればいいが、スペシャルズを名乗る以上、やはりテリーのあの素っ気無いヴォーカルが無いと…。学生の頃にツートーン・スカにハマって、海外を含む中古レコード屋でアナログ盤を集めたことを思い出す。なぜか長いこと入手困難だけれど「Dance Craze」のDVDをレストアして再発してくれないかなァ…。

中古店にて購入(¥327)

  • CD (2001/9/25)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Sanctuary Trojan Us
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Cocaine In My Brain / Dillinger

2015年04月04日 | レゲエ・スカ

Cocaine In My Brain / Dillinger (2004)

トロージャン(Trojan)・レーベルから出ているディリンジャー(Dillinger)の1枚ものアンソロジー。レゲエ界では著名なミュージシャンでありながら、情報が少ないので、この人のバイオグラフィーが全然よく分からない。ジャマイカン・レゲエの第2世代を代表するミュージシャンで息も長いのだが…。自分が彼を知ったのは70年代のパンク・ロックにハマっていた頃に聴いたクラッシュ(The Clash)の名曲「White Man In Hammersmith Palais(邦題:ハマースミス宮殿の白人)」に、リロイ・スマート(Leroy Smart)やデルロイ・ウィルソン(Delroy Wilson)と共に彼の名前が出てきたから。ただ、当時から情報も物量も少なく、アルバムを買ってみるまではいかず、コンピ盤などで表題曲を聴いたくらいだったと思う。

残念ながらこのアルバムのライナーにも細かいデータが無く、読んだだけでは収録されている曲が何年のどのアルバムのものなのかよく分からない。聴いてみると、音楽的には割合に振り幅が大きいので、少なくとも70年代中期からダンスホール期あたりまでからピックアップしていると思うんだけれど。ただし、彼の代表曲がいくつか欠けているようなので、ちょっと中途半端な感じかな。ジャケはかっこいいのに…。聴き応えがあるのはむしろ後半のボーナス収録11曲。それらはリー・ペリー(Lee Perry)がプロデュースした曲で、たぶんキャリア初期の録音と思われる。そちらはもうちょっと泥臭く、70年代のルーツ・ロック・レゲエらしさがあってアイデアも豊富。ただ奇才リー・ペリーの手にかかると、どんなアーティストもリー・ペリーらしさでいっぱいになってしまうのはご愛嬌。

中古店にて購入(¥108)

  • CD (2003/1/7)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Sanctuary Trojan Us
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One Love : Very Best of Bob Marley & The Wailers

2014年10月21日 | レゲエ・スカ

One Love : Very Best of Bob Marley & The Wailers (2001)

何故今更ボブ・マーリー(Bob Marley & The Wailers)のベストか? オリジナル・アルバムはアナログ、CDでそれぞれ全部揃っているし(Island以前とJAD関連除く)、デラックス・エディションやボックス・セットまであるというのに…。中古CD屋へ行った時に特価ワゴンの中に入っていたこれを手に取って、つい買ってしまいました。ただただ、その後にドライヴに行く予定があったから、そのお伴にと…。安いとはいえ、こういう馬鹿な事やっているから収納スペースが無くなってしまうんだな…(反省)。で、このCD大したことないかと言うと、そうでもない。ベストとしては素晴しい選曲だし、「No Woman, No Cry」が名盤「Live!」収録のライヴ・ヴァージョンだったり、名曲「Redemption Song」がバンド・ヴァージョンだったりと、レアでは無いものの、微かな小技も効かせていて、曲順も時系列でなく、ランダムになっているので新鮮に聴く事が出来る。アート・ワークもかっこいい。ペットボトル1本分の値段で1時間ちょっと幸せに過ごせるとなったら、ワゴン・セール様様です。

特に近年の彼は神格化され、なんだかミュージシャンの枠を超え過ぎていて、ちょっと違う感じもするが、現在に至るまでの彼の音楽とメッセージの影響力を考えると仕方のない事かもしれない。ダンスホールやラヴァーズ・レゲエが流行した時期は少し軽視された事もあったっけ。ヘヴィーな内容の曲と純粋なラヴ・ソングがレゲエのリズムによって中和されて、ドライヴ中に聴いても重くなり過ぎないのもいい。今考えても79年に彼らが来日していたのは奇跡としかいいようがない。もちろんその頃はまだ小学生で彼らの音楽には出会っていなかったが、レコード・コレクターズ誌の特集や目撃者の証言によると彼の荷物の中や、バック・ステージはガンジャ(マリファナ)てんこ盛りだったそうだ(笑)。来日公演を体験した人が羨ましいなァ。TDKからその記念すべき来日公演の音源も国内CD化(レーベルがTDKって…。あれはどういう契約から発売されたものなのだろうか?)されていて所有しているが、あまりしっかり聴いていない。自分もそうだったと思うが、当時の日本のコンサートって必ず手拍子がつきもので、みんな必死に手拍子を合わせようとしていた覚えがある。レゲエにはどうしても違和感があってずっと聴いてられないんだよなぁ。でも久しぶりにもう一度ひっぱり出してじっくり聴いてみようっと。

中古店にて購入(¥140)

  • CD (2001/8/13)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Island

(ボブ・マーレー ボブ・マーリィー ボブ・マーレイ)

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Handsworth Revolution / Steel Pulse

2014年03月26日 | レゲエ・スカ

Steel_pulse

Handsworth Revolution / Steel Pulse (1978)

イギリスはバーミンガム出身のレゲエ・バンド、スティール・パルス(Steel Pulse)。タイトルのHandsworthとはバーミンガムにある彼らの出身地区の名前だそうだ。アナログはベスト盤を持っていたが、このデビュー作は持っていなかったので購入。アナログで聴いた若かりし頃は、さして強い印象が残った訳ではなかったが、今回聴いたこのデビュー・アルバムは素晴しかった。さすがに名盤として伝えられるだけの事はある。

周知の通り、70年代後半のイギリスは移民の流入による民族間闘争と貧困による失業問題を抱えていて、音楽的にも若者のフラストレーションを反映したパンク・ロック登場の素地となっていた。ジャマイカからの移民のコミュニティーは同地区に暮らす白人の若者達とも互いに影響しあい、時には右寄りのスキンヘッド達と闘い、時には左寄りのパンク達と共闘した。そんな中から、本国ジャマイカからの輸入ではなく、イギリスの地元でルーツ・レゲエのバンドとして登場したのが彼ら。

ヴォーカルもバンドも明らかにボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(Bob Marley & The Wailers)に強く影響を受けていて、その声も音楽性もそっくりの実力派。ローカルなバッキンガムの政治問題や民族問題を歌詞にのせて再現している。今の視点だと目新しい方法論ではないかもしれないが、当時はまだボブ・マーリー現役時。素直にリスペクトしていたという事だろう。発表当時、彼らはパンクの連中、ストラングラーズ(The Stranglers)やジェネレーションX(Generation X)ともステージを共にしていたそうだ。一般的にはいまだに「ジャマイカの民族音楽」と間違って捉えられるレゲエの本質の一面とも言うべき「抑圧と反抗」が、本国以外でもストレートに受け継がれている。

中古店にて購入(¥50)

  • CD (1994/1/19)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Universal I.S.
  • コメント (2)
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    Live! At The US Festival / The English Beat

    2014年02月15日 | レゲエ・スカ

    Beat

    Live! At The US Festival / The English Beat (2012)

    こんなの出てたんだとamazonでポチッとする前に新品をオークションで発見し、手に入れたザ・ビート(The Beat)<注・米名ザ・イングリッシュ・ビート(The English Beat)>の82年と83年のUS(アス)・フェスティヴァル参加時のライヴ盤。1枚は両公演からの抜粋CDで、もう1枚は(たぶん)2公演をフル収録したDVDというお得な作品。発掘したレーベル「Shout! Factory」は2003年に設立された、主に過去映像を主体として発売するレーベルのようです。

    このUSフェスティヴァルは(たしか)83年のライヴ・ダイジェストがテレビ朝日系列で放送されたのでとても強く印象に残っている。それもゴールデン・タイムの放送じゃなかったかな。この番組で初めて知って、その後追いかけたバンドも多い。当時このザ・ビートが放送されたかどうか記憶にはないが、70年代後半の2トーン・スカのムーヴメントから出た様々なバンドの中で一番のお気に入りだった。オリジナル・アルバム3枚はどれも素晴しい出来で、ここのところ、DVDを付けて凄いヴォリュームで再発されたリマスター盤の内容もかなり充実している。

    自分はヴォーカルのデイヴ・ウェイクリング(Dave Wakling)のハスキーな声が大好きなので、こうして全盛期のライヴが映像と共に見られるのは幸せ。左利きのデイヴがストーンズ(The Rolling Stones)の故ブライアン(Brian Jones)が使っていたようなティアドロップ型の白いVOXギターを弾く姿が印象的。こうして映像を見てやっと気付いたのだが、デイヴの声とトースティング(Toasting=曲やリズムに合わせて合の手を入れる事)をするランキング・ロジャー(Ranking Roger)の声はともよく似ていて、自分はレコードでどちらの声かあまり区別がついていなかったのだった。フロントの2人に注目してしまうが、こうしてライヴを見たり、聴いたりすると、このバンドの曲においてのサックスの重要性がよく分かる。2トーン・スカ好きならお奨めの好盤。

    Disc: 1 (DVD)
    <1982>
    01. Twist & Crawl
    02. Doors Of Your Heart
    03. I Confess
    04. Get-A-Job/Stand Down Margaret
    05. Sugar & Stress
    06. Spar Wid Me
    07. Two Swords
    08. Hands Off . . . She's Mine
    09. Save It For Later
    10. Too Nice To Talk To
    11. Mirror In The Bathroom
    12. Jackpot
    <1983>
    13. Mirror In The Bathroom
    14. Doors Of Your Heart
    15. Two Swords
    16. Jeanette
    17. I Confess
    18. Too Nice To Talk To
    19. Spar Wid Me
    20. Get-A-Job/Stand Down Margaret
    21. Tears Of A Clown
    22. Ackee 1 2 3
    23. Twist & Crawl
    24. Ranking Full Stop
    25. Save It For Later
    26. Jackpot

    Disc: 2 (CD)
    <1982>
    01. Twist & Crawl
    02. I Confess
    03. Doors Of Your Heart
    04. Sugar & Stress
    05. Two Swords
    06. Hands Off...She's Mine
    07. Save It For Later
    08. Too Nice To Talk To
    09. Mirror In The Bathroom
    <1983>
    10. Jeanette
    11. Spar Wid Me
    12. Get-A-Job/Stand Down Margaret
    13. Tears Of A Clown
    14. Ackee 1 2 3
    15. Ranking Full Stop
    16. Jackpot

    オークションにて購入(¥918)

  • CD (2012/9/18)
  • Disc: 2
  • Format: Import
  • Label: Shout Factory
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    Signing Off / UB40

    2014年01月23日 | レゲエ・スカ

    Ub40

    Signing Off / UB40 (1980)

    ブリティッシュ・レゲエバンドUB40のファースト・アルバム。バンド名の由来はジャケットにもあるイギリスの失業者給付金申請書の名前から名付けられたそう。パンクの嵐が過ぎ、ニューウェーブ期の真っただ中に発表されたこの作品は、当時のイギリスの社会状況を反映していて、失業者であふれ、行き場の無かった若者の心情をパンクとは違った音楽スタイルで表現している。また、イギリスは移民問題を抱えており、特に中央アメリカやアジアから流入した黒人低所得者が社会的な問題にもなっていたので、同時にそういった地域の音楽も流入し、影響を与える事となった。このバンドも白人と黒人の混成バンドで、このアルバムの曲もかなりシリアスな題材を扱っている。

    自分が彼らの音楽を初めて聴いたのはまだ学生の頃で、パンク、ニューウェーヴ、ネオ・スカという流れからだったと思う。アメリカに居た時にスーパーでカセットのベスト盤を買ったのが最初だったかな。そしてその後、このアルバムと同じデザインのスリーブに入ったシングルを買ったが、どの曲のカップリングだったかは思い出せない(棚のどこかにしまってあるはずだが…)。ただそのベスト盤にも入っていた打ち込みのドラムも多用するポップ路線の彼らには興味が持てず、全く聴かなくなってしまっていた。プリテンダーズ(Pretenders)のクリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)とのデュエット・カヴァー「I Got You Babe」は良かったけど。そういえばこのアルバム・ジャケットにプリテンダーズとのツアーについての記述があった。デビュー当初から親交があったんだな。

    このファーストは音楽的にはストレートでアナログなレゲエで、とても新人バンドとは思えない落ち着きのある演奏と、イギリスの若者ならではの鋭いメッセージが感じられる素晴しい出来だ。これはなんでもっと若い頃に買わなかったかなぁ…。ここまで完成度が高いとは思っていなかった。でもずっとこの路線でいったら音楽的には評価が高かっただろうが、後の成功はなかったかもしれないな。

    そういえば成功していたかに見える彼らだが、何年か前にニュースでメンバーが次々と破産宣告をして話題になった。運営レーベルの営業不振からだそうだが意外な話でびっくりした覚えがある。

    中古店にて購入(¥105)

    • CD (1993/9/17)
    • Disc: 1
    • Format: CD, Import
    • Label: Virgin Records Us

     

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    Radical Departure / Ranking Roger

    2013年11月07日 | レゲエ・スカ

    Roger

    Radical Departure / Ranking Roger  (1988)

    元ザ・ビート(The Beat)→米名ザ・イングリッシュ・ビート(The English Beat)~ジェネラル・パブリック(General Public)のランキン・ロジャー(Ranking Roger)初のソロ・アルバム。ツー・トーン・スカで世に出た連中は国民的バンドにまで成長したマッドネス(Madness)ぐらいを残して、それぞれ80年代半ばには別活動をしていたが、彼も相棒デイヴ・ウェイクリング(Dave Wakeling)と分かれ、ソロ活動を開始。発売当時はまだレコードでの発売もあって、輸入レコード屋でよく見かけたが、見かけた割にあまり食指が動かず、買い逃してそのまま四半世紀経った。ザ・ビートの大ファンだった事もあってすぐに手を出してもよさそうなもんだったけど…。自分でも意外。

    たまたま安く売っているのを発見して、音はだいたい想像が付いたものの、懐かしさもあって購入。いきなりこれぞ80年代というシンセ・ドラムにDX7(※)的なキーボード・サウンド。そうそう、この頃ってみんなこういう音だった。曲調は意外にも、スカ、ダンスホール路線は少なく、どちらかというとジェネラル・パブリック路線のエレクトリック・ポップ・ファンクとでもいう感じが多い。彼独特のヴォーカルとトースティング(ダンスホール・レゲエの今でいうラップみたいなもの)は魅力的だけれど、やはり今聴くにはちょっと音が古いかな。でもこうして彼のヴォーカルを単発で聴いてみると、元相棒のデイヴの声ととてもよく似ている。

    80年代の音楽ってメロディーがまだ健在で、大好きだけれど、当時多用されたシンセのお陰で、今聴くとどれも音がものすごく古臭く感じるのでちょっとつらい。でも同時代に生きた者とすると堪らなくいいんだな、これが。この後、本格的にラップ、ヒップ・ホップが台頭すると、「リズム」ばかりが強調され「メロディー」が消えていってしまい、いわゆるポップスというものが変質してしまった。

    (※)当時世界中を席巻したヤマハ製デジタル・シンセサイザー・キーボード

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1990/10/25)
  • ディスク枚数: 1
  • フォーマット: Import
  • レーベル: Mca
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    流星とバラード / 東京スカパラダイスオーケストラ

    2013年08月24日 | レゲエ・スカ

    100

    流星とバラード / 東京スカパラダイスオーケストラ (2010)

    東京スカパラダイスオーケストラのシングルCD。ヴォーカル・ゲストに奥田民生を迎えている。でも恥ずかしながらこの曲の発売時には彼ら(奥田とスカパラの両方)に対する興味が薄れていた時期で買っていない。楽曲は作曲を川上つよし、作詞を谷中敦というスカパラの2人が担当。奥田は完全にゲスト扱いだが、相変わらず相性のいいところを見せていて、「しっくりきて」いる。普段の奥田民生の音楽にはあまりラッパは入ってこないが、スカパラと組んだ時のソウルフルな展開はあの声にピッタリ。スカパラの用意する楽曲も相変わらず歌詞は難解だが、オシャレになり過ぎずかっこいいい。

    奥田民生とスカパラと言えばもちろん2002年の「美しく燃える森」。超の付く名曲。自分の中では過去最高に好きな曲とも言えるし、個人的には奥田民生の全キャリアの中でも最高のヴォーカル作品だと思っている。この曲の存在があるのでどうしてもこのシングルはそれを乗り越えられないジレンマがつきまとう。楽曲の構成というかタイプも似ているし、ストレートに理解しづらい歌詞もそう。かっこいいんだけれど。もういっそのことこの2組で1枚アルバムを作って欲しいというのが本音。この2曲と違うタイプの曲でどんなことが起こるのかとても興味があるなぁ。

    中古店にて購入(¥80)

  • CD (2010/1/27)
  • Disc: 1
  • Format: Single, Maxi
  • Label: カッティング・エッジ
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    Roots Of Reggae Volume One : Ska / Various Artists

    2013年05月29日 | レゲエ・スカ

    Reggae

    Roots Of Reggae Volume One : Ska / Various Artists (1996)

    コンピレーション(編集)アルバムでは定評のあるライノ(Rhino)レーベルが選曲。レゲエ・ミュージックの祖となった「スカ」の歴史を紐解く一枚。偉そうな事を言っておきながら未だに「スカ」と「ロック・ステディ」の区別もうまく説明できませんが。諸説あるも大まかに言うと「スカ」→「ロック・ステディ」→「レゲエ」という流れ。ビートは前者の方がより早い(大まか過ぎるかな)。

    ライノ・レーベルが発売したコンピは、どのジャンルでも比類なき選曲センスの良さとリマスタリングの音の良さで、最も信頼出来るレーベルなので中古などで見つけたら是非お奨めです。出来れば大手ワーナー傘下になる前の物がより遊び心があっていいかな。普段聴いた事がないジャンルでも聴いてみようかなと思った時にはライノ選曲の編集盤を選ぶと俯瞰するにはもってこい。

    旧譜がデジタル・リマスタリングされてCD化されている場合、初期の80年代と90年代、00年代以降では色々な音の流行(傾向)があって、特に90年代頃のリマスタリングはどのメーカーも通称「ドン・シャリ」という高音と低音を派手に持ち上げた物が多く、今聴くと不自然さが目立つ(当時はそれでもイイと思ったんだけどね)。特にオリジナル(アナログ)に親しんだ人にとっては、「こんな音じゃないっ」と違和感を感じる事もしばしば。その後、よりアナログに近いナチュラルな音のバランスを追求するようになっていったが、ライノは前々から素直なリマスタリングなので、古いCD作品を聴いても、さすがに近年のものに比べると音圧こそやや弱いものの、違和感なく楽しめる。特にビル・イングロット(Bill Inglot)氏というリマスタリング・エンジニアが関わっている作品はまず外しがないので参考にしてみるといいと思います(このサイトが詳しい)。

    この作品も大手に吸収される少し前の作品だけれど、的を射た選曲で、スカの歴史、レゲエの歴史うんぬんを抜きにしても楽しいダンス・アルバムです。70年代後半に新解釈でリバイバル流行したスペシャルズ(The Specials)やマッドネス(Madness)等の2トーン・スカのファンの人達には元ネタの曲も入っているのでより楽しめますよ。

    01. Judgement Day - Laurel Aitken 
    02. Lover Boy - Derrick Morgan 
    03. Chubby - Bunny & Skitter 
    04. Madness - Prince Buster All Stars 
    05. African Blood - Prince Buster All Stars 
    06. Ruff And Tuff - Stranger Cole 
    07. We Two Happy People - Stranger & Patsy 
    08. Love Not For Me - Higgs & Wilson 
    09. Sammy Dead - Eric 'Monty' Morris 
    10. I Don't Know - The Blues Busters 
    11. Oil In My Lamp - The Ska Kings 
    12. Jamaica Ska (Dog War) - Prince Buster & The Maytals 
    13. Rude, Rude, Rudee - Prince Buster All Stars 
    14. Alcapone - Prince Buster All Stars 
    15. Bonanza SKa - Carlos Malcolm & His Afro-Jamaican Rhythm 
    16. Love Up And Push Up (Rub Up And Push Up) - Justin Hinds & The Dominos 
    17. Ten Commandments (From: Man To Woman) - Prince Buster All Stars 

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1996/8/20)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Rhino / Wea
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