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蚊焼です。日記です。
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投票率の「低さ」について

2012年12月16日 | 雑感散文

ジョギング中に、
投票所入場券が道端に
落ちているのを見かけた。

落とし主は今頃、
投票所で真っ青な顔を
しているのだろうか、
それとも案外、
それはそれでいいやと
思っているところだろうか。

いずれにしても、
これで1票が棄権された。
投票率100%の夢は潰えたか。


 * * *


今回の投票率は、
60%を切るかもしれないという。

敗北者からすれば、
この死票があれば、
結果はまた違っていたかも
しれないと主張する。

果たしてそうだろうか。
余計に差が開いて、
惜敗を通り越して
清々しく負けを認めることに
なることだってありえる。

今回は半数を越えたものの、
数が集まらない民意は、
圧勝した政党を支持しない
という解釈も聴く。
それはそうかもしれない、
だからあえて投票に行くなという
ツイートも見かけたりした。

しかし勝った政党だけを
批判するだけの意図ではなく、
与野党ひっくるめて、
今の選挙制度自体を批判しての
棄権及び白票という見方もできる。


投票率が低いのは悪いことだ、
特に若者が悪い、という
与野党の政治家やマスコミの
論調は正しいのだろうか。
いや、もちろん、現制度が一番と
胸を張る保守にとっては
まさに正論と言い張るだろう。

そうは思わない。
投票率が低くて、何が悪いのか。

低いと、地盤が固い候補者が
有利になるというのは、
アンチの屁理屈でしかない。
また、低いと民意が低下している
と主張するのは、民衆を馬鹿にするのも
甚だしい。
(やたら民意の低さを強調して
 選挙者に喧嘩売る某政党がいた気がするが、
 まぁ正直だなぁとある意味感心した。)

低いと、せっかくの民主主義を
台無しにしているという
意見もあろう。
その「貴重な機会」を選挙に
限ってしまうのはおかしい。
第一、政党有利な誘導的な制度に
文句も言わさず、名前だけ書けと
いうのは本当に政治参加させて
くれているのだろうか。


選挙率の低さは、
若者の政治への関心の薄さ、
若者の知能の低下、
若者の、若者による、若者のせいで低下、
そんな論調をまかり通らせていいのか。

若者が選挙に行かないからこうなった。
そんな理屈がまかり通るものなのか。

第一、人口比率で
若者特に20代は団塊世代との差が
大きいのだから、
若者の投票率を頑張って
上げたところで、比例して上がるのか。

前述のとおり、選挙制度自体に
欠陥があるという主張も
一理あるのではないか。
投票率低下が問題なら、
それを上げるための議論を国会で
すればいいのではないか。
第一、一票の格差問題だってある。
(しかしそれは特に問題とは思わない。
 人口が多過ぎる関東のご都合論だ。)

別の見方で、選挙制度への反対の
意志を誇示するために、
棄権するという考え方も与(くみ)する
べきだ。これを支持したい。
(と言いつつ自分は選挙にしっかりと
 行っているのは、主義主張が一貫していないと
 批判されるかもしれない。
 違う、いろんな考え方を聴くことが
 大事なのだ、と必死に言い逃れしたい。)

選挙率の低さも、
一つの民意の現れであり、
現制度ではSNS時代における政治参加に
対応できないという主張を、
是非与してほしい。


最後に、今回の総選挙は
10代に大変関心があるらしく、
SNSでその書きこみが多いらしい。
自分たちは選挙権が無いのは、
おかしいことだという。

その怒りの矛先が、
選挙に行かない20代にも
向けられているらしい。
大変気になることである。
そしてそれは、至極当然の流れだ。

20代は10代に今、恨まれている。
20代はしっかりしないといけない、
もっと勉強して、主張していかなければ、
今回選挙に行かなかった人はその理由を
しっかり語れるようにしておかなければ、
将来にわたって蔑まされる世代になる。
一生、「ゆとり世代が」と言われるぞ、
それだけは無いようにしたい。

その意味でも、投票率の低さ=若者が悪い
という妄信を払拭しないといけない。


 * * *


どこぞの国は「選挙」を実施したら、
投票率が99%だとか、100%とか
言っていたではないか。
素晴らしい、感心するではないか。

投票率が低いという人は、
これを羨ましいと
思っているのだろうか。


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