kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

方法論の変化

2008-03-09 | 陸上競技
「伝える」という事は本当に難しいと思います。「同じ事」を「伝える」にしても指導者が違えばその言葉が違うし、選手が違えばまた言い回しが違う。根本的に「考え方」が違う場合は全く意味が違いますが、「同じ考え方」でも「伝え方」が違う。つまり「同じ事」をやるのでも「方法」が違うというのは多々あります。

私の陸上の技術論や練習に関しても根本は変わっていないと思っています。もちろん、様々な話を聞いたり考えたりする部分もあるので変わっている部分もたくさんありますが。
指導を始めた頃は、「経験」が中心でした。正しい正しくないは別にして、それ以外の指導基準が自分の中に無かったと思います。基準がそこだったので、現役時代の「これはひょっとしたら効果があるのでは…」と思った部分を実際に取り入れる事が出来ませんでした。

一昨年だったか指導をしていくなかで、「動きを保つ」ために必要な要素が見えてきました。正しいかどうかは別にして…。「7秒走」を実施していたのも「エネルギー供給形態」と「動きの維持」を考えてからでした。加速段階と中間疾走、エネルギー形態を考えたら「7秒」で走れる距離が一番適している感じがしていました。今は色々な話を聞いて「60m」にしていますが、「考えたモノ」と他の人の「意見」が一致したので取り入れました。自分で7秒計るのが面倒になったという噂もありますが(笑)。

合宿メニューや他校の練習を「形」だけ真似するのは意味はありません。技術的な部分も同様。意識するポイントが分かっていなければ、伝える意味はないはずです。
昨年(指導3年目)までは現役時代にやっていた250mの練習を40秒間走に置き換えて実施していました。大学生と高校生では違う部分がある、男女差もあるという部分が上手く自分の中で処理できない感じでしたね。これも「経験」が強すぎての反省。効果はあったと思いますが、本来の狙いとは違う部分の強化だった気がしています。「乳酸をためる」「スピードを維持する」という部分が私がやっていた250mとは違う部分だったと思います。『狙い』はあるのですが、それがきちんと意識できる練習にはならなかった。「経験」と「指導」のギャップです。

指導の中での「気づき」は大切だと思います。だから『本質』について考えるようになる。「狙い」が同じでも「手段」が違うからメニューも変わってくる。多くの指導者は「経験」が中心になります。特に自分が選手としてやっていた場合はそこが強すぎて「それが正しい」から抜け出せない。
その点、私はそんなにプライドが高い方ではありませんので「考える」中で見えてきたものを人にすぐに質問します。分からないことは「経験者」に聞く事が一番の近道だと考えています。「自分のため」というのもありますが、「選手のため」と思ったら無駄な時間を使うわけにはいきません。もちろん、「考える」事が最優先事項だと思っています。単に「聞く」だけでは相手にも失礼です。

「伝える方向」は違っても大切なモノは同じはずです。それは指導者の考え方次第かなーと思います。こちらが目指す「狙い」があって考えた練習であっても、効果が違う部分にあると判断したら「方法」を変える必要がある。「狙い」=「伝えたいモノ」を上手く与えるためにはしっかりと考えていかなければいけません。そう考えています。
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「怖い」と感じる

2008-03-09 | 陸上競技
今まで、色々な事をblogに書いてきました。考え方や日頃感じる事など。メールではかなり考え方や技術的な事を詳しく書いてやり取りをしています。自分の目で見たもの、自分の経験、考えた事を頭の中にで整理していくためにblogを書いたり、メールをしたりしているのだと思っています。何度も書いていますが、話を聞かされたりメールを読まされる人はかなり大変だと思います。感謝しなければいけません。

今更気付いたのですが、これってすごく「怖い」事ですよね。自分の考え方、技術論を交わすというのは「自分の持っているモノを示す」ということであり、「間違っている」「方向が違う」と指摘される可能性がある。それは「痛み」を伴うはずです。だから「怖い」と感じる。このblogを書き始めて数年間、基本的な考え方は変わっていないと思います。変化はしていたとしても、物事の「本質」へと向かう変化だと。思い上がりかもしれませんが(汗)。

しかし、今は「怖い」と感じる部分は多いですね。指導者としてもっと上を目指すためには「自己満足」では終われないので、自分を変えていくためには「痛み」は必要だと考えます。何でもかんでも「受け入れられる」のは「楽」だとは思いますが、自分にとってプラスにはなりません。「怖い」と思う反面、「面白い」と感じます。自分の持っていない刺激をもらえることは「成長」のためには必要不可欠なものだと考えます。頭では分かっていますし、あえてそういう状況に身を置こうとしているのですがやっぱり「怖い」ですね(笑)

それでも懲りずに話を聞いて回ります(笑)。特定の人物からだけではなく、様々な分野の人から聞く事で見えてくるモノがあると思います。だから本も読みます。よく「強豪校がやっているから」といってそのままのメニューを実施するパターンがあります。それも「これが意味があるんだ」と断言して。何のため、何が目的でがはっきりしない練習は意味があるとは思えません。だからうちが実施するハードル走なんてやっても意味はありません(うちの真似をするチームは無いと思いますが(笑))。トゥトレも同様。私なりに考えて冬期に導入しましたが、これは普通考えたら3月下旬やシーズンの練習ですから。うちの選手にはきちんと「考え」を説明してからやっています。「説得力があるかどうか」も練習効率を上げるためには必要だと思っています。

私はあえて自分の「考え」を示す事で「批判」や「助言」を求めるようにしています。これが選手や身内(卒業生)だけだと「自分が正しい」で終わってしまいますからね。結構、私はボコボコに言われてます(笑)。バスケ顧問なんて、「だからお前は駄目なんだよ~」から始まりますからね。かわいがってもらってます(笑)。あえて「怖い」と思う環境に突入していきます。変わった性格ですね。

自分の成長は最終的に選手や生徒に還元されます。様々な部分で吸収していきたいですね。結構打たれ弱いので(?)、「怖い」ですが。
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