kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

県総体〜スピードを磨く〜

2018-05-31 | 陸上競技
ここからは思う事を。

今回、県総体では男子キャプテン以外はショートスプリント系での出場でした。ロングスプリントに対する練習は別の形で実施することが多くなります。Oに関しては絶対的スピードを上げきれなかったなと感じています。体調のこともあり大きな負荷をかけられないというのもありました。本来であればスピードを上げながら持続系の練習をかなりの頻度で入れていかなければいけないのだと考えています。そこが十分にできたかというと不足していた気がします。バランスを取るのが非常に難しい話だと思います。

うちの練習の中心は「トップスピードを上げる」ことに置いています。スプリント種目のメインになる部分はそこだと思っています。選手のタイプにもよると思いますがスピードを上げていくことで対応できる幅が広がっていく。このスタンスはここ最近ずっと変わっていません。走り込みによって何人かが上手くいくという練習スタイルではなく「意図的な練習」を実施することで動きを身につけていくという形です。時間がかかります。精度を高めていかなければいけないので求める部分が細かくなります。「嫌だな」と思ってやっていると動きは変わらないと思います。

このスタンスでやり始めて何年経つでしょうか。ショートスプリントで闘う。指導し始めて数年は完全にロングスプリント中心でした。理由はこちらの方が戦いやすいという感覚があったからです。細かい技術を指導できなくてもある程度の量で対応できる部分があります。当時は「4継で戦うのは無理」というのがありました。100mで戦うのは素質的なものが大きいので普通にやっていたら追いつくことができない。その考え方が頭の中にありました。

ロングスプリントでインターハイに進むことができました。どちらかというと量に依存する練習だった気がします。そのタイミングでmihoがショートスプリントに取り組んでいました。パワータイプの走りをするのでロングスプリント系の練習は合わない。ショートスプリントで戦うことを考えた時に様々な形で勉強する必要性を感じました。ざっくりの身体作り中心の指導ではなく細かい技術を身につけさせながらやる。関西系の練習を見る中で自分なりにエッセンスを抜き出し動きを身につけるための練習を作って来ました。

makinoとkanaの指導をする中でベースとなる部分が固まる。ある程度の指導で動きが作れるタイプだったのでこちらがイメージする動きを身につけてもらうにはやりやすかったと思います。kanaは球技系は苦手でしたがスプリントに関する感覚は本当に鋭かった。その中で学んだことも多くあります。スタートの改善により飛躍的に記録が伸びた選手でした。

今預かっている女子選手。中学時代からある程度の強さがありました。そんな選手が集まっているのだから強いのは当たり前だと言われると思います。まー関わりが少なく表面的な部分を見る人には間違いなくそう見えると思います。Nはジュニアオリンピックの準決勝で12秒48で走っていますからトップ選手だと思われがち。何度も書いていますが初めてレースを見た時に苦笑いをしたのを覚えています。スタートが酷かった。これはMもSも同様。Sは典型的な中学生の走りでした。ひたすら前傾して頭の重さで走る。それぞれ独特な走りをする。どうやって走りを作るのか真剣に悩みました。

時間をかけて加速段階をつくる。その部分にかなりエネルギーを注ぎました。その部分だけの練習を一日中やったこともあります。3年生になってやっとその走りができ始めたかなと感じています。昨年それなりに走っていますがこれに関してはまだまだ全く走りになっていないという感覚でした。それでもある程度走れてはいました。この冬で随分動きを作ることができたかなと感じていました。中学時代の走りと比べると別人のような動き。ここは分かってもらえる人は少ないと思いますが。

磨いたスピードをどう生かすか。うちは200mに対してのアプローチはスピードを磨いていく所からやっています。行けるところまで行くパターン(笑)そのためシーズン当初は全く走れません。Nは県総体を迎えるまでのベストが12秒37と25秒90。100mのタイムからすると200mのタイムが悪過ぎる。それが少しずつ保てるようになって来ています。200m400mタイプの選手に後半抜かれて行くのは仕方ないことだと考えています。やはりリレーで戦うことを考えるとスピードを重視する練習スタイルは変わらないだろうなと。

100m。ここは本当に「才能」「素質」が大きく影響してくる種目だと思います。技術的なことをやらなくても「速い者は速い」と思います。これは如何ともしがたい事実。だからといって諦める必要はない。きちんと動きを作っていければ走れるようになると思っています。まーちまちまやって少しずつスピードが上がっていくのがうちの選手の特徴ですから効率としては良くないのかもしれませんが。豪快な走りの選手を見るとある意味羨ましく思います。溢れる才能でしっかりと走れるというのはすごいことですから。

NとMのお陰で2年連続で女子の100mでワンツーができました。去年のレースとは全く意味が違うと思います。向かい風の中できちんと走れたというのも昨年までとは異なります。かなり強くなっているという実感。スピードを磨き続けてきた成果が少しは出せたのかなと思います。

このスタンスでやっていきたいと思います。スピード。これを上げるのがどれだけ難しいか。ショートスプリントの難しさはこれまで痛いほど感じてきました。それでもここにこだわりながらやっていきたいと考えています。良い選手に巡り合えているという部分にも感謝したいと思います。

また書きます。
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県総体〜200m〜

2018-05-31 | 陸上競技
県総体最終日。200mがありました。うちはショートスプリント中心です。ここでどうやって戦うかは命題に近い部分があります。スピード持続がどれだけできるか。

この種目も100mと同様、男子1人女子3人が出場。全員で中国大会を勝ち取りたいと思っていました。繰り返しになりますが簡単ではないのは分かっています。ここまでのレースを見ていてSと以前指導していたmihoが重なりました。走りは悪くない。それがレースになると上手く力が出せない。どこかにリミッターがかかっている気がしていました。その話を本人にもしました。どこかで自分で越えなければいけない。何がキッカケになるか分からない。もどかしい部分がありました。

女子はNとMは予選を無難に通過。2人のスピードはかなりのものです。参加選手の中では群を抜いている。が、持久系は圧倒的に低い。練習内容云々ではなく先天的なものだと思います。「マイル走ったら強いでしょう?」と言われることがありますが2人の持久系の練習を見ていたらとてもそんな気にはなりません。それもあってトップスピードを上げていって戦うという選択肢を選びました。Sは向かい風の中で2着で順位通過。少しずつです。男子のSoは22秒81。こちらは本当に走練習ができていません。どこまで走れるか分からない部分がある。昨年のベストはこの時点で越えています。本数が持つかどうか。

準決勝。ここまでの時間はほとんど選手に会うことはできませんでした。あとは選手の強さに任せるしかないなと。女子1組目にS。かなり厳しい組でした。直線に入って先頭から遅れてしまっていました。26秒87で4着。着順で決勝進出ならず。タイム的にもかなり厳しい。本人もレースが終わった時点で「決勝に進めない」と感じていたようです。2組目はNとMが同じ組。この大会何回いっしょに走ったか。2人には「行けるところまで行く」という話をしています。どうせ後半持たないんだから。150mくらいまでは近くにいましたがそこからMが少し遅れ始めました。結果的に25秒98と26秒28で通過。この組の4着が26秒83、5着が27秒かかっていたのでSはプラスの2番目で決勝に進みました。可能性は残される。

男子はSoが前半から突っ込む。直線に入った時には2位。これはかなり良い走りでした。160m地点までは2位を保っていましたがそこから減速し始めました。最後の5mは足を引きずるようにしてフィニッシュ。間違いなく何か起きています。22秒68でベストだと思いますが足が心配。話を聞いてみるとラスト30mの地点で足を攣りかけたとのこと。その中でどう保つかを考えていた様子。こちらも4着でしたがなんとかプラスで決勝に拾ってもらえました。

女子決勝。3人が決勝へ。誇らしい部分もあります。しかし、ここでどうするか。戦えるかどうかです。レースはNが前半からトップスピードで先行する。このパターンしかありません。Mもきりいっていました。Sは一番内側ですが隣の選手と競り合いながら直線に入ってきました。Nがトップで170mくらいまで来ましたが、予選からかなり強いと感じていた選手が少しずつ詰めてくる。素晴らしいスピード持続だと思います。そこから逆転されて負けてしまいました。トップは25秒17、Nは25秒27。Nとしては良いレースが出来ていたので勝った選手が強かったということだと思います。悲観はしていません。もうワンランクスピードを上げていってさらに差を広げて逃げるしかない。Mは25秒84でベストで5位。こちらも上出来です。Sは競り合いながら入って来ました。結果は8位。この子には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。涙が出ました。

Sと話をすると涙が出る。が、それでも話さないといけない。本人に「どうやった?」と聞くと行けるところまで行こうと思って思い切った、競り合った時に自分の動きをしなければいけないのにどうしても力んでしまって走れなかった。中間の動きをもっと身体の前で動かさなければいけないと思う。レースの時だけやろうとするのではなく練習でもっとやっておかなければできないからこれからはその部分をしっかりとやりたい。この言葉に救われました。本当は死ぬほど悔しいと思います。県総体で活躍することを目標にやって来たのですから。それでも前を向いてくれている。私の力不足のためにこんな想いをさせているのにも関わらずです。リレーで絶対にインターハイに行こうという話をしました。絶対に。

最後にSoのレース。不安要素はありましたがやるしかない。前半からかなりの位置で来ました。私はフィニッシュライン横で確認。今回は最後まで動きが鈍りません。とはいえ微妙な位置。最後の最後まで粘る。22秒41で5位になりました。中国大会進出です。もう涙が止まりませんでした。大幅自己ベスト更新。スピード練習を入れ始めて1週間程度。どうなるか分からない中でこの走りは素晴らしい。フィニッシュの所で見ていた女子3人も泣いていました。普段その手の感情は出さない3人が涙を流す。チームとして目指してやって来た部分が形になりつつあると思います。Soはわざわざ1時間かけてうちの学校に通ってくれています。競技をやりたいという想いが強い。私もその想いを知っているので側に行って抱きしめました。本当に嬉しかった。涙が止まらない。こうやってやって来たことが多少なりと形になるというのはありがたい。

本当に思うことが多かった県総体です。女子はトラックの部で2位となりました。100m、200m、4継のみの得点しかありません。人数が少ないチームですからこれは上出来だと思っています。全く狙っていませんからおまけですが。

もう少し書きたいことがあります。また書きます。
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県総体〜100m〜

2018-05-30 | 陸上競技
県総体の100m。やはりここにはかなり力を注いでいました。男子1人女子3人の出場。全員で中国大会出場が最大目標。もちろん簡単ではないというのは明白ですがそこを目指してやってきました。

男子Soは支部大会以後、膝の痛みによりほぼ練習ができず。1月まではかなり順調に来ていたのですが大阪遠征後に膝を痛めていました。それが4月末に再発。スピード練習が不足する中でここまできました。それでもやるしかない。10日くらい前に走り始めてそこからスピードを上げる。なんとか動き始めて間に合うか?!という感じでした。

予選、スタートからスムーズに進んでいって組の2着。11秒13の自己ベスト更新。いや、本当によく走りました。1台は出せそうな感覚がありましたが実際にきちんと走ってくれるというのはすごい。準決勝はスタートはまずまずでしたが中盤から少し崩れる。11秒30で5着となり決勝に進めませんでした。200mに賭けるしかない。

女子は3人。ランキング1位2位のNとMがいます。私としてはなんとかSに力を出してもらいたいなという想いが強くありました。この子が力を出せるようになるためなら何でもしようと思って時間過ごしていた部分があります。女子チームをまとめて引っ張ってくれた存在です。悔しい思いを何度も何度も味わっている。だからこそきちんと走らせてあげたいなと。

予選Nが走った後タイマーが12秒70で止まったような見えました。「え?遅すぎやろ?!」と思っていたら12秒40でした。そばにいた先生からは「どれだけ出したら許してもらえるんだ?!」とツッコミを入れられました。いや、見間違いです。Mは無難に走り12秒47。一応自己ベスト更新です。Sはスタートから上手く乗れず本来の走りができません。12秒99で3着。少し話をしましたが準決勝まではもう身体を動かさないということだったので本人の意志を尊重。

準決勝。Sは1組目。練習での動きができません。12秒96。どこかでリミッターを外さなければいけない。ここは大きな部分だと思います。力は間違いなくある。それがレースになると出せない。ここは何とかして乗り越えないといけない部分がある。最後は自分で越えなければいけないと思います。NとMは2組目。同じ組です。今回はレーンが離れていました。スタートでMがリードして中盤でNが並ぶ。そのまま並走してフィニッシュ。アナウンスはレース中に「先頭はk姉妹」と言っていました。12秒39で同タイム。着差ありでMがトップ。以前から書いていますがどちらが強いといつのは分かりません、それくらい拮抗しています。

決勝。意図されたわけではないですがNとMが隣同士。私としては希望通りのレーンでした。県選手権ではNの隣になったMは力を出せず終わりました。昨年度の県総体も予選準決勝と2人は同タイムで勝ち抜いていったのに決勝ではNが圧勝。隣同士でした。ここは二人にとって絶対に乗り越えないといけないレースになる。お互いにお互いを意識する部分があるのは当然。それでも戦わなければいけない。

招集に行く前に話をしていました。二人のどちらかが勝つ。勝負だから。私的にはどちらか一方に勝ってほしいとは思わない。どちらも大切な選手ですから。お互いに自分のやるべきレースをすること。その結果どうなるか。理想としては同タイム。着差なし。二人が1位になって欲しいなと。

レースはスタートでMがリード。やっと出来ました。これまではNを意識しすぎてスタートで遅れてしまうというのが何度もありました。今回のように自分の走りが最初からできた経験はない。更にはN。支部大会ではMに先行され力んで走れず。今回は中盤から追いつきました。これも自分の走りをしている。中盤からは完全に並走。見ている観客もどよめきが起きるくらいの並走。周りから見ればすごい光景だと思います。

フィニッシュ。ほぼ同じ。速報でトップはNで12秒29。Mは12秒30。向い風0.7での記録。たらればになりますが追風1.8くらい吹いていたら間違いなく12秒1台、さらには0台もある走りだったと思います。価値があるのは二人が隣同士で視界に入っている中できちんとしたレースが出来たこと。間違いなく力みはあると思います。真隣に選手がいるだけで意識はするのですから。この中できちんと走れたことは大きい。

中学時代に強い選手だったから勝って当たり前。それは本当か?女子ではそれは成り立たない部分がある。さらにオーソドックスな走りをするタイプではない。独特の走り。入学当初はスタートが酷くてこれがどうにかなるのか?という気持ちもありました。ogw先生が準決勝の後に「本当に動きが変わった。スタート抜群に良くなってる。」と言ってくれました。報われます(笑)。勝って当たり前。そう言われる中でどうするなか。「伸びてない」と揶揄する人もたくさんいると思います。この子達の取り組みを近くで見ていたら分かると思います。本当に一生懸命にやっています。力があるから勝って当たり前ではない。

2年連続でワンツー。ショートスプリントに重きを置いている女子としてはこの結果は大きいと思います。これまでやってきたことに自信が持てます。もちろんここで満足する話ではない。2人でインターハイに進む。ここは大切な話です。そこを目指してやって行く。簡単ではありません。それでも狙う。しっかりと進んでいきたいと思います。
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県総体〜走幅跳〜

2018-05-30 | 陸上競技
今回の県総体、男女共に走幅跳に出場。私自身は跳躍系に疎い部分があるので他の指導者に頼りっぱなしの部分があります。tkg先生に時々来てもらって見てもらうという感じでした。基礎的なことを教えてもらってそれを定期的に取り入れるという感じでしょうか。まー実際問題、幅跳などの跳躍系で専門的な指導が受けられるチームがどれだけあるのかというのはあります。

前任校で幅跳をやっていた選手がいました。中学時代のスプリントは12秒中盤くらいだったか。幅跳をやらせる前にスプリントを上げようと思ってやっていました。2年生の時にほぼ練習なして幅跳で中国大会へ。それをきっかけに本人は意識が高まりシャフト補強の合間にドリルをやったりというのを始めました。その結果、秋には11秒1で走るようになる。驚きでした。幅跳も6m80近く跳ぶようになりどちらも中国新人で4位。スプリント中心にやっておけば大丈夫という勝手な思い込みがありました。冬の間に故障してしまった部分とスプリントに偏っていた部分があったので3年生の時には思うような結果を残せませんでした。申し訳ないなと。

その反省を生かして今回は定期的に練習を抜いて跳躍練習をするようにしていました。バトン練習などはやらないといけないのでそこまでは一緒に。専門練習を取り入れながらスプリント練習もやるという形に変えました。

Taは小学校の時にスポ少で陸上をやっていました。入学当初は身長もそれほどではなく女子の方が高い。スプリントも13秒中盤くらいだったでしょうか。走ってもなかなか女子に勝てない。その中でも少しずつやってきました。本当に色々ありました。何度も辞めようと思っていたと思います。それでも続けてきた。身長も伸びてきて力もついてくる。本人は幅跳希望でしたが5m50くらいしか跳ず2年生の県総体への出場は叶いませんでした。

今シーズン、かなり力が付いていました。支部大会の100mで11秒台に入りました。この価値はすごいものだと思います。男子だからそれくらいの伸びは当たり前と言われるのかもしれませんが。この記録を出せたということはうちの女子よりも確実に速くなったということ。女子に勝てなかった時代は苦しかったと思います。いや、なんだかんだありましたが良く走れるようになったと思います。

今回の幅跳、役員の関係でほとんど見ることができませんでした。今回の測定ラインは6m。例年は5m80くらいだったと思いますが上がっていました。これまで一度も6m跳んだ経験がない。ここで自己ベストを更新しなければ県総体で記録なしになってしまう。ここ数年6m20を跳べればベスト8に残れる可能性がありました。今回の目標は6mか20に設定していました。

本人に会えたのは4継の準決勝前。どうだったのか?と確認すると「6m20跳びました!」と。この言葉を聞いて涙が出ました。いや、本当によくやった。今回は例年より記録が高く6m40近く跳ばないと8人に残れなかったようです。それでもTaは大幅自己ベスト更新。6m跳べた。これは本当に大きなことです。最初から跳べる選手には分からないと思いますがここまで記録を伸ばすというのはすごい。本当に感動しました。10番目で決勝には残れませんでしたが本当に価値のある県総体になったと思います。

女子も参加。Ntは中学時代幅跳をやっていました。なかなか不器用な選手ですが練習をまじめにやります。昨年はシーズンを通して故障が多くほとんど試合に出ていません。今シーズンは随分力が付いてきて走れるようになってきていました。が、試合になると力が出せない。13秒6くらいで走れると思っているのですが走ると14秒かかる。さらには速く走ろうとし過ぎてフライングする。なかなかです。県総体で13秒5を出した1年生と互角に走れるのにというもどかしさはずっとありました。

県選手権以後、色々と話をしてきました。4継の1走として走らせたいなと思っていました。今はサポート役に回ることが多い。競争をして勝ち取るというのが大きな目標。この数週間は3年生と1年生の橋渡しをしっかりとしてくれていました。周りに気を使いながら自分の競技をやる。これにより随分とやれることが増えてきました。スプリントの力を上げるために走る練習中心。跳躍練習はほとんどやっていません。

女子4継のサポートが終わってから自分の種目。役員の間に通りがかったのですが1回目で自己ベストを大きく更新して4m69跳んでいました。立派。さらに7位でベスト8の可能性を残す。まーこの記録ではなかなか残れないというのは分かっていました。そこから記録は伸ばせなかったようです。それでもかなり力を出せたのではないかと。11番目で予選落ち。これからは個人種目も少しずつ結果を残せたらいいなと思います。

二人とも良くやってくれたと思います。チームのムードメーカー的な部分が大きくあります。チームを支えてくれる。こういう存在がいるからチームは成り立つ。うちは「強ければいい」とは思っていません。地道にやって競技者として成長してくれるというのは本当に大切だと思っています。価値のある部分だと。

まとまりがないですが。また書きます。
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県総体〜女子4継〜

2018-05-29 | 陸上競技
初日。同じ日程で女子リレーも。今回は47秒台に入ることが大きな目標。きちんとレースができれば大丈夫だという感覚がこちらにもありました。油断も慢心もなく。しっかりと走りたいというのが正直なところでした。アップを見ていても気になるところは全くない。1-2走の所が不安要素ではありました。初めての経験。1走を1年生に任せています。かなりのプレッシャーがある。3年生にはきちんとコミュニケーションを取るように指示はしていました。特に女子キャプテンには話をしていました。今回は2年生のNTがかなり気を使ってくれて橋渡しをしてくれているので本当に助かりました。

予選。特に心配はしていませんでした。スムーズにバトンが渡っていき3-4走の時点でかなり差がついていました。予選から47秒台が出せるかなと感じていました。最後のバトンパス。問題ないと感じていたのですがアンカーのMが走るのを止める。何?私は第2コーナーから見ていましたからよく見えません。Sも戻ってしゃがむ。バトンが落下していたのです。状況把握することができませんでした。Sが拾ってMに渡す。リレーゾーンの中での出来事でしたがどうか分からず。そこからMが走り始めて前を追う。とても追いつける距離ではないのですがグングン差を詰めて何とか2着に上がりました。タイムは51秒74。そんなことよりも失格になっていないかの方が気がかりでした。観察の旗も上がらない。レース成立でした。

すぐに本人達の所に行って確認。どうなったのか?本人達も何が起きたか分かっていない様子。少しバトンが詰まったようですが問題ない距離。それが原因なのかどうか分からないのですが落ちました。これまで何百回と言わずバトン練習をやってきました。練習の中でこれまで一度もバトンが落下した事がない。それなのにこの場面で。考えられませんでした。

バトンが落ちた。それが奇跡的に自分達のレーンに落下。それを冷静に拾って冷静に渡す。それによりなんとかレースをすることができました。バトンが他のレーンに飛んでいたら間違いなく失格でした。接戦であれば他チームと接触していたかもしれません。それが運良く自分達のレーンに落ちる。神様がチャンスをくれました。本当にありがたいことです。不幸中の幸いと言えるのでしょうか。周りからは選手の冷静な判断を褒めてもらいました。

本人達に聞くと何も覚えていない。拾ったことも渡したことも何も覚えていない。その中できちんとフィニッシュできたというのは大きなことだと思います。kbt先生は「このために運を貯めてたんやろ?」と(笑)。私の普段の不幸ぶりは親しい指導者の中では有名な話です。結構色々なことが起きる。さらに巻き込まれる。厄年だからとかではなく基本的な不幸。が、こういう時に取り戻ります。運のトータルバランスは保たれていると思います。私の日常生活はかなり不幸ですがそれを陸上競技の場面で取り戻している。それでいいと思います。

もう一度本人達と話をしました。バトンが落ちたとこをかなり気にしていました。それは当然の話。が、こんなものは100回に1回という話ではない。1000回やって1回、1万回やって1回の話。考えないといけませんがそこに過剰に反応する必要はないと思います。3走のSが後ろから撮影した動画を見て「自分が離すのが早いから」と話していました。責める必要はありません。トータルでリレーです。誰かが悪いというわけではない。救われた命。きちんと繋げていかなければいけない。

準決勝。動きはかなり硬い。それでもバトンは繋がっていかました。3-4走では予選のことがあるのでバトンをなかなか離さない。硬かった。同じことをしたくないという意識があったのでしょう。結果は48秒25。チームベストです。前回tokushoでインターハイに進んだ時のタイムを超えました。が、納得できるタイムではない。ガチガチでした。

翌日決勝。役員の仕事をしていたので選手と話ができたのは一次アップの後。今日の目標&課題は?と聞くと3年生が「バトンを繋ぐこと」と答える。たしかに。しかし、普段の練習でそんなことを意識するか?出のタイミングや距離感などをしっかりと確認するなかでバトンは渡ります。普段とは異なることをやってどうなるのか??自分達がやるべきことをやる。それ以外は必要ないと思います。それでも意識はするでしょうが。今回のレースの中で少しずつ克服するしかないと思っていました。

決勝。いつも通り声を出してお互いの名前を呼ぶ。NがSに足長を詰めるように話をしていました。向い風なので判断。細かい部分を丁寧に。レースは1走からの流れがまずまず。2走へはかなり手前で渡します。2走が終わる段階でトップ。そこからはまったく問題なし。もちろん動きが硬い部分があるのですが対応はできていたと思います。3-4走も安定してパス。渡った時点でトップ。アンカーはMなので大丈夫。あとはタイム。フィニッシュタイムが48秒18。チームベストですが47秒台には届かず。それでも何とか中国に進めたことが大きいなと思います。チームによってはタイムが大きく違うこともある。県外のチームでタイムはあるが安定感のないところもある。うちは比較的安定。まだまだやることがありますが。

救われました。チャンスをもらったことを大切にしたいと思います。まだまだ課題になることが多いです。走力も上げなければいけません。やることはある。

とりあえず簡単に書いておきます。
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県総体〜男子リレーと400m〜

2018-05-29 | 陸上競技
県総体終わりました。長かったのかあっという間だったのか。こちらもまったく落ち着かない中でやっていました。

初日、到着前から慌てる出来事が。保護者から電話があり対応を必要とする事が。7時30分集合にしていたのですが6時40分くらいに電話。こちらも運転中にBluetoothで受けているので確認があやふやになっていました。ある選手の保護者からの電話だと思って受けていたので競技場について本人を探すものの見つからない。どこに行ってしまったんだろうと選手に話をする。朝から見ていないというのでもう一度保護者に電話をして確認。それでも話がかみ合わない。どうなっているんだ?と慌ただしくなる。どこかへ行っているのではないか。そう思っていると「ん?」となる。

スマホの画面に出たのは「◯◯保護者」でした。私は何の先入観もなくある選手をイメージしていました。実は同じ名字の選手の保護者からの電話でした。こちらの勘違いにより選手同士を入れ違えて考えていたようです。もう一人は11時くらいに来るという話だったのに朝から来ているということに対しての混乱もありました。こんなに早く来ているのか?という先入観。そちらに対する心配が先に立ってしまった。もう少し冷静に考えなければいけない。あの状況で思い込みで動くのは良くないなと。反省です。

県総体初日。うちは男子400mと4継。どちらも中国を狙ってやってきました。戦うことを目標に。400mはキャプテンが出場。この子が様々な部分でチームを盛り上げてくれています。色々な事があってもしっかりと前を向いて進んでくれていました。今シーズンに入ってなかなか調子が上がらない。トップスピードが上がってこない事がありました。県選手権の200mでハムストリングを痛め翌日の400mは棄権。やりたい流れができない中での県総体。苦しかったと思います。それは絶対に表に出さず。キャプテンとして引っ張ってくれていました。

レースは後半粘りました。しかし、着順で入れず。プラスに期待しましたが0.02秒足りずに予選落ち。昨年の県新人では決勝に残っていました。本当に申し訳ない気持ちしかありません。力を出し切る事が出来なかった。もっとやれる事があったのではないかと思います。それでもここで止めるわけにはいかない。男子の中心選手。そこからリレーに向けての準備をしてもらわないといけない。時間をとって話をしたかったのですがリレーに送り出さないといけない。「最後までチームを引っ張ってくれ」という話をして送り出しました。

男子リレー。支部大会で45秒1。かなり厳しい状態でした。更には県選手権はSoが膝を痛めていましたし、Oの足の状態に不安があったので棄権。経験を積まないといけない状態でそれが出来なかった。走力的にはかなり厳しいというのは間違いありませんでした。それでもラウンドを進むことを目標に取り組んできました。43秒台までかなり遠い。それでもそこを出して中国へ。真剣に考えていました。

予選。本当に良く走りました。3走までは先頭集団と完全に並んでいました。アンカーのOoはまだ走力がそこまでない。ここでどれだけ我慢できるかです。全員が分かっている部分。私はバックストレートで見ていました。近くで観戦していた保護者も大声で叫んでいました。何とか粘って粘って3着でフィニッシュ。他のチームのアンカーは11秒1くらいで走るので我慢できるかどうかというのが大きな課題でした。トップが43秒1、うちが44秒23。うちのOoは12秒2くらいで走ったということになります。今の状態からすれば本当に良く走ったと思います。良く粘りました。

43秒台を出して決勝に進む。そこを目標にしました。準決勝ではバトンが流れるところもありました。これはここ最近の練習の中でも何度もあったところ。見ていると距離感がうまくつかめていないというのがありました。何度もやってきました。他の部分にも気を配ってやってくれていたのでなかなか自分のことだけに集中できないところもあったのだと思います。バトンが流れてしまったのはこちらの準備不足。バトン練習にはかなり時間を割いていましたがもっと詰めてやっておかなければいけなかったと思います。本当に申し訳ない。それでも44秒39。今の力は出し切れたかなと思います。

今回も男子リレーの中国は届きませんでした。それでもこの子達の成長は本当に大きいなと思います。もちろん中国に行くことを目標にやってきました。昨年から本当に色々なことがありリレーを組むということさえイメージできない状態だった。それでも少しずつ進んできたからリレーができた。その姿を先輩達に見てもらう事ができた。大きな価値があると思います。なんとかリレーという部分をつなぐ事ができた。ここは大きな話。

書きたいことは沢山あるのですが少しずつ書き記しておきたいと思います。
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軽く動く

2018-05-25 | 陸上競技
木曜日。この日の練習は軽めに。翌日の前日刺激のために身体を動かしておくという感覚。疲労抜きもしなければいけません。ある程度疲れを抜けば走れます。普段は比較的負荷をかけながらやっていますがやはり大切なレースに向けてはこちらも考えなければいけません。今シーズン初のきちんとした調整だと思います。連続して試合があるときにひたすら調整をしていたら練習負荷が低くなりすぎる。この辺りも考えながらやっているつもりです。

朝の段階ではバトウォークとバトンの出の確認。生活リズムを変えない。試合前だからと朝練をいきなり始めるというのもない。普段通りに何をするのか。特別なことをやるのは避けたいなと思っています。

午後は少しミーティング。県総体です。やはりこれまでの集大成という位置付けです。全てやれることをやってこの場を迎えられるか。行動の一つ一つに細心の注意を払えるか。段差を踏み外して怪我をしたらこれまでの積み重ねがすべて台無しになってしまう。そこの感覚を持てるかどうか。先日、卒業生が「応援に行きますね」という連絡をくれました。せっかくなのでうちを支え続けてくれたマネージャーにも見に来てもらいたいなと思ってこちらから連絡。すると「試合の予定が決まった時点からその日程は空けています」とのこと。さらには「中国大会の日程も空けてます!」とのこと。いや、本当にありがたい。男女が力を出して中国大会を勝ち取って欲しいとの応援メッセージ付きでした。

この話をしておきました。様々なひとの支えがあって今がある。他人のために競技をやっているわけではない。しかし、支えがあったからこそこうやって競技をしてこれた。結果を出すまでのプロセス。さらにはやれることを全てやってその舞台に立つ。ここはすごく大切だと思います。油断しない。慢心しない。最善を尽くす。

厳しい言い方かもしれませんがこの話か分からない者は県総体に来なくていいという話をしました。3年生にとっては大きな意味のある大会。ここで下級生が脚を引っ張るようであれば全てが台無しになります。それだけは許されない。考えて行動ができないようであれば県総体に来るべきではないという話をしました。まだ分からない部分はあると思います。それでも真剣に物事に取り組む姿勢を目の当たりにしていたら行動が変わるのは当然。理解してもらいたいですね。

練習は試合のアップとショートまで。時間を計っておくことにしました。実際のレースのアップにどれくらい必要になるのか。正確に把握しておく必要があります。当日の日程調整も含めてどのように動くのかを考えておく。

私は時々話をしながら客観的に練習の様子を見ていました。動き的にはかなり。これくらい動けば本当に面白いなと感じながら。やはり3年生女子は1本1本走る前に身体の状態を確認しながらやっていいました。ハムストリングを伸ばしている。股関節周辺の感じを確認している。こういう部分だと思います。本当に結果を出してもらいたいなと感じました。私にできることは全てやりたいなと改めて思いました。

10バトン2本、25並走2本で終了。スピードレベルが1つ上がった感じがあります。ここまでのトータル時間が約45分。自分達で最初に想定した時間が50分だったのでほぼ計画通りでしょうか。本来は移動時間も含めると丁度良いくらいかもしれません。ここからプラスアルファでやることがあるので。アップ計画もしっかりと行いたいですね。

練習終了時に卒業生が来てくれました。県総体応援に行きたかったのだがテスト週間と重なっているので事前に激励に来てくれました。ありがたいことです。選手の前で少し話をさせました本人は昨年怪我が多く試合に出る機会も少なくなっていました。試合当日にも怪我。その事もあり選手達には「絶対に怪我をせずにスタートラインに立って欲しい」「納得できる試合をして欲しい」という話をしてくれました。当たり前の話てすがこうやって卒業生が話をしてくれるのは大きいですね。ありがたい。

本当はもう少し思うことがあります。これは今は胸に秘めておきます。勝負に向けて。

内容は薄いですが記録しておきます。また書けたら書きます。多分。
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振り返る

2018-05-24 | 陸上競技
水曜日。朝から雨。練習自体は筋肉に刺激を入れるという感じにしていたので雨はそれほど影響なし。前任校ではウエイトをやっていた部分もあるのでこの日の刺激はスピードウエイトにしていました。今はウエイトをやっていないのでDM投げで対応。雨が降るとそれもできないので腕立て伏せなどを行って代用。それで十分な刺激になるのかどうか・・・。細かい部分も必要になりますができないことを考えても仕方ないので。体幹への刺激を入れておきました。

午後は選手に任せることに。ミーティングと身体のケアをするように伝えました。この内容に関しては私はノータッチ。結局は自分たちがどうしたいのかです。私が最後の最後まで主導権を握ってリードするようでは勝負にはなりません。ある一定水準までは必要だと思いますが、最後の一押しは自分たちで。目標の再確認と自分たちがやるべきことを考えるように伝えていました。どうなったかは不明。

なんだかんだで県総体の直前になりました。4年前、「参加する」というのが目標でした。勝ち上がって中国大会へという感じはなく。男子のリレーは「出場する」という目標。準決勝の可能性もありましたが予選で失格。不安要素がありましたがそこがモロに出た感じでした。女子は「完走する」という目標の中でのレース。本当に「参加する」というレースでした。2年目は男女ともに中国へを目標に掲げてやってきました。男子は準闕所で9番目で決勝に残れず。女子は1走が走れないため急遽他の選手に走ってもらい何とか3位。十分な結果とはいえない総体でした。

3年目、勝負と思っていました。男子のリレーは43秒4の大幅ベストを更新するものの決勝では8位となり中国を逃しました。女子は予選で48秒6を出す。これは行けると思っていたところで男子棒高跳び選手が怪我をして私は救急車で病院へ。私が不在の間に3走が怪我をして走れなくなる。1度も練習をしたことのない女子棒高跳び選手に走ってもらう。スパイクさえ持っていない状態でいきなり走ってもらった。なんとか2位になり中国へ。結局、中国大会で8位となりインターハイを逃す。

そんな中で4年目。やれることはやったと思っています。男子のリレーはまずは予選通過が目標。人数が本当に少ない中でのレース。個人種目のことを考えれば棄権するという選択肢もありました。しかし、これまでの流れの中で「リレーに出る」という決断を。どこまで戦えるかはわかりません。それでも戦います。女子は支部大会で48秒38の大幅チームベスト。県選手権では風の影響からタイムは伸びませんでしたが49秒25で優勝。そこからさらに走力が上がっている感じがありますから大会記録を狙いたいなと思っています。選手は47秒90が目標だとのこと。まずはベストメンバーでレースに出続けることが「目標への条件」だと思っています。

長い道のりでした。本当にくじけそうになることが数えきれないくらいありました。それでも競技と向き合う選手と一緒にここまで進んできた。卒業生には感謝したい。この子たちがいてくれたからチームとして県総体に向かえる。伝統のないチームですがしっかり前を向いています。順調とはいえないことの方が圧倒的に多かった。それでもここまできた・・・。


思うことはあります。気持ちに余裕があればまた書きます。
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身体のケア

2018-05-23 | 陸上競技
ちょっと感じたことがあるので。忘れないように記録しておきたいと思います。

身体のケアについて。ここに関しては普段からかなり話をしています。それでもなかなか徹底できない部分があるというのが現状ですが。選手はどうしても脚などを痛めてから始めて「ケアをしなければいけない」と感じます。それまでは自分には怪我は関係ないと思うのかもしれません。絶対に怪我をしないように配慮するというのはなかなかできない。文字通り「痛い目にあう」ことで必要性を感じるようになるのだと思います。

こちらとしてもセルフケアができるように様々な道具を準備します。それを使うかどうかは本人達次第なのですが。1年生はそのあたりの感覚がやはり鈍い。練習中に伸ばしたりなどはほとんどしない。うちの3年生女子、MとSは必ずといって良いほど空き時間に必要な箇所を伸ばしています。2人とも「痛い目」にあっていますから、自ずと危機感を持っているのだと思います。自分の身体にしっかりと目を向ける。その部分がきちんとできるかどうかは大きいなと思います。痛い目にあってからでは本当は遅い。ここは経験的な部分があるのかもしれません。

高校生が普段から整体などに通うのは難しい部分があると思います。金銭的な部分もありますから。どうしても故障をしてから治療として整体に行くというパターンが大半。筋肉が硬くなっているのを弛めてもらうのはその時がメインになる。故障箇所そのものに原因があるというよりは他の部分が引っ張って故障を生み出している可能性が大きいと思います。その筋肉を弛めることで初めて故障箇所が回復していく。基本的にはその時に整体を利用するというのが多いのかなと感じています。

選手が試合前に整体に行く。これは悪いことではないと思っています。自分の身体のバランスを整えてもらうという意味では最大のパフォーマンスを発揮するために必要な要素だと。しかし、それが試合の直前だとどうなのかなという感覚があります。直前に整体に行く。そこで筋肉の張りなどを取ってもらう。それにより筋肉自体がかなり弛むと思います。ここに問題点が2つ存在するのではないかと考えています。

1つは「筋肉が弛み過ぎると爆発的な力が発揮できないのではないか」という部分が。筋肉自体にある程度張りがないと弛緩し過ぎて力が出せなくなる可能性はないか。試合前に鍼治療はやらない方が良いと言われます。故障していて致し方なく鍼を打って弛めるということはあっても身体のバランス調整としての鍼は良くない。直接筋肉に刺激を入れて弛めますから弛緩しすぎて力が出なくなる。整体でも同様の部分があるのではないかも考えています。ある程度の硬さを取るのは必要だと思います。しかし、柔軟性を出すために弛めると筋肉本来の強さがなくなってしまう気がします。これは経験則なので確証があるわけではない。弛緩すると身体が弛んで気持ちいい状態になると思いますが、それは競技パフォーマンスからすれば実はあまり良くないのではないか。

もう1つは「感覚の違い」が生まれるのではないかという部分。プロ選手のように毎日トレーナーが付いて練習後や試合後に身体のケアをしている選手であればそれは関係ないかもしれません。上述のように高校生は毎日、毎週整体に行って身体のケアをするのは困難です。時間的な余裕もないでしょう。その段階で試合前日などに整体に行くと「普段とは異なる状態」が生まれると思います。筋肉としては良い状態なのかもしれない。しかし、普段とは全く違う身体の状態の中で競技をするとそれは「感覚と動きの誤差」が生まれると思います。普段の練習とは異なる感覚の中でレースを迎える。本人は身体が軽く良く動いていると感じていたとしても実際はそこに「誤差」が生まれてくるのではないかと思います。動きのタイミングであったり、筋出力の感じであったり。細かい部分が異なる。

理想をいえば毎日毎日整体に行って身体を整えるのが良いのかもしれません。それは物理的に無理。プロスポーツではないのでそこまでの時間的な余裕もなければ金銭的な余裕もない。そんな状態の中でどうするのか。

ある選手が整体に行きました。以前は弛み過ぎて力が入らないという話をしていたので少しはタイミングをずらして。走りを見ると悪くない。本人と話をすると「イマイチ」とのこと。見ている動き自体は悪くないのに本人の感覚は微妙。何がどうなのか?と聞くと「自分の感覚と身体の動きが一致しない」と言っていました。鋭いなと。ひょっとしたら身体の状態としては良いのかもしれません。整体で先生方も色々と選手のためにやってくださっているので「身体」としてはベストの状態を生み出している可能性はある。しかし、それを動かす本人の「感覚」がその「身体」にマッチングしていない。そうであればやはりベストパフォーマンスにはならないのではないかと思います。

そういう状態だったので練習の中で一つ一つ確認しながら修正しながらやっていきました。最終的にはかなり動きと感覚が一致してきた部分があります。これが試合前日であればちょっとしんどいなと思いますね。ある程度すり合わせをしなければいけない部分がある。あくまで高校生です。普段と異なる状況の中で力を発揮するのはやはり難しくなると思います。だからこそこちらも考えなければいけない。

これに関してはあくまで私見でしかありません。正解なのかどうかは不明。しかし、目の前の選手を見ていて感じたことは真実に近いと考えています。それぞれの立場からそれぞれで一生懸命にやる。選手は身体の状態を良くしたいと思う。整体の先生方は少しでも選手のためにと力を尽くしてくださる。どちらも本当に大切なことだと思います。最後にそれを統合する部分はどうしても「現場」です。テリトリーがある。走りや状態に関しては毎日指導している者が一番的確に判断できると思います。

とりあえず感じたことを記録しておきます。感想を個別に聞かせてもらえると嬉しいです(笑)
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最終刺激

2018-05-23 | 陸上競技
火曜日。この日は県総体に向けての最終刺激。この日の練習にはかなり重きを置いています。ここを迎えるまでにどのように過ごすか。自分の身体と向き合いながらやって行く必要性があります。整体に行きたいという申し出を先日受けていました。県総体に向けてバランスを整えておきたいという部分。大切です。これに関しては色々と思うことがあり日程調整をどうするか。選択肢の中で月曜日に行くことにしました。ここに関してはまた書きます。とにかく自分の身体に目を向けるという部分は大切にしたい。

前日の朝の練習の中でショートを1本抜けた選手がいました。かなり前からハムストリングに張りを訴えていました。テスト期間中に話をしてすぐに整体に行かせました。不安要素はなくしておきたい。そう考えてやっていましたがまだハムが張るとのこと。うーん。他の部分もあったので呼んで個別に話をしました。色々なプレッシャーの中でやっていると思います。だからこそ自分の身体に目を向けなければいけない。きちんと出来ればかなり強くなると思います。しかし、今はその前段階。競技者にならなければいけない。インターハイへの鍵を握っています。こちらも真摯に向き合いたいと思います。

練習はいつもと同様。試合のアップからの流れで。しばらくは選手に任せました。ずっと見ていなければできないというのでは困ります。まーこの辺りは大丈夫ですが。私は来月末に来客があるのでお迎えするための準備を少ししていました。コンディショニングと動きの確認が終わってからは細かく見ることにしました。スパイクを履いてチューブ腿上げ、ウインドスプリント、片脚スキップ、チューブシザースです。それぞれの学校で試合のアップは異なると思います。うちは普段の練習でやっている動きのみをやります。試合は特別な場所ではない。普段のままでいいと思います。

この辺りを見ていると良く進むなと感じました。練習では記録を計りませんから具体的な数値では示せませんが(笑)重心移動を意識したウインドスプリントで進む。ここはすごく大切な話だと思います。きちんと進むかどうか。形が大切なのではなくやはり「進む」というところが重要かなと。気になるところは確認をしながらやっていきました。

チューブ走と10バトン、25並走。ここは外せない練習です。毎日やっているといってもいいくらいの練習。スピードを出した中でのバトンの受け渡しをしています。バトンが落ちるというのはやはりスピードを出して受け渡しをする経験が少ないからではないかと勝手に考えています。手の出る位置、バトンを離すタイミングもジョグやウインドスプリントでは違ってきます。全力で動く中でやっていくことで感覚が身につくと思っています。年間を通じてやっていくことが必要。それでもミスを生む可能性はあります。やはり繰り返しやるしかないなと。

バトン基礎をやってからトゥトレ。オーバースピードでスピード刺激を入れました。2本ずつ。本数は多くなくていいので「しっかりと進む」という感覚が必要です。これを実際の走りに繋げていく必要があります。トゥトレの後にバトン合わせを入れていました。全体に対して「スピード刺激を走りに繋げていくために合わせをやる前に自分で動くように」と指示をしていました。バトン合わせの場所に行く前にNが「こっちで走ってから移動しても良いですか?」と言ってきました。ん?と思って確認すると「追い風の中でスピード出しておきたい」とのこと。考えています。単純に走れば良いというのではなく前段階の刺激をどのように走りに繋げて行くのかを考えての結果。見てみると何人かはきちんと考えてやっています。練習の意味合いをそれぞれが理解するというのは必要だと思いますね。

合わせは私は1-2走の所で見ていました。風の状態もあるのでそれぞれの場所で合わせをしたので両方は見れません。一番気になっている1-2走のバトンを確認しておきたいなと。女子のリレーはやはり1走がポイント。経験が少ない選手に任せています。更には走力差がある。ここで流れてしまうと絶対に届かなくなります。勝ち上がっていくためにはポイントとなる。意図的に詰めています。ありがたいことに今年度からルール変更がありました。ダッシュゾーンから30m以内でバトンが渡れば良い。かなり早めに渡すことにしています。2本実施しましたが2本とも旧リレーゾーンの入りの所で渡りました。1走は90mしか走らないという感じですね。それによりうちの「強み」が発揮されると思っています。まだ油断はできませんがしっかりと確認作業をしたいと思いますね。

そこからスタート確認。雷管を鳴らすかどうかを確認しました。微妙な空気だったので取りやめ(笑)まー女子はある意味ピリピリしているでしょうから。力が拮抗している状態でレース前に競争するというのも必要な気はしますが「心」の問題も出てきます。ここは私自身も配慮していかなければいけないと思っています。それぞれのスタートを個別に見ていくことにしました。ある一定水準以上にはなっています。それでも微調整が必要になる。一斉スタートにするとなかなかできないところもあるので。本数はそれほど増やしていませんが細かい所はしっかりとやらなければいけません。スタート局面だけではなくそれを中間に繋げていく部分まで。かなり良い感じだと思います。

ロングスプリントも同様に。長めのスタートをやっておきました。こちらも加速段階から中間に上手く繋げていく。感覚的なもの作っていかなければいけない。かなり良い感じだったのでそのまま250へ。楽に速く。それを意識して実施。終わってからすぐに120m。刺激は入れられたなという感じです。走りも良かった。自己ベスト更新して中国へ進んでもらいたいですね。

ショートスプリントは120-90-60。各自で走っても良いよと話したのですが段差スタートでやることに。良い走りをしていました。これだけで十分だなと感じました。これだけ動けば疲労抜きをしていけばもうワンランク上がる。確信しています。スピードレベルが上がっているなと思います。最後に少しアクシデントがありましたが大丈夫そう。唯一の不安要素がどのように出るか。こちらもフォローしなければいけないですし、周りもサポートしなければいけないと思います。

やるべきことはやってきたかなと思っています。あとは心の準備。その話だけをしました。

まとまりないのは相変わらず。思うことがあるのでまた書きたいとは思います。最終刺激でした。県総体に向けて。慢心せず。油断せず。気を引き締めてやっていこうと思います。
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