思うことを。
なかなか書けませんが。色々と指導をしながら進めています。前の記事にも書きましたが「意識改革」も必要です。あまりにも軽いノリでやるのは好みません。だからといってガチガチでやるのも今の時代に合っていない。不易と流行。これは常に意識して活動したいと思っています。10年前の指導が今でも通用することはない。技術的な話ではなく競技との向き合い方です。hoshoに赴任した時に「自分のやりたい陸上競技ではない」というのが強くありました。少しずつ変わっていきましたが「やりたくないことをやらされている」という者も複数名いました。本来であれば「やりたくないならやらなければいい」と思っています。申し訳ないですが「本当にやりたい者」にとってマイナスになるからです。あくまで「部活動」であるという視点から考えれば、「競技志向」と「趣味志向」では全く別の団体として活動するべきだと思っています。今はそこまでではありませんが。色々と「いやだな」と思うこともあって。
3年生が一人です。その一人がどのように県総体を迎えるか。ここは大きな意味を持つと思っています。本当に本当に「一生懸命」な選手です。過去ここまで一生懸命にひたむきに競技に向き合う選手はいなかったと思います。妥協をしない。だから苦しくなる部分も出てきます。「勝ちたい」というのが大きいので練習でやってきたことがレースで出せない日々が続きました。特に2年生の時には思い通りのレースができたことが1回もないかもしれません。それでも挫けずに取り組んでいる姿を見てきました。だからこそ何とかしてあげたいなと思っています。
県記録会、支部大会を経ての県選手権。前にも書きましたが私は行きませんでした。3年生には申し訳ないなと思う部分がありましたが、県総体に向けてどうするかを考えた時には「何が足りないか」に気づく必要があります。行かないと告げた時には涙を流していました。他の者の変化が生まれるかどうかです。まーこれは本当に難しいなと感じていますが。
上述のように「一生懸命にやりたい」という選手にとって何が必要なのか。「自分は一生懸命にやっている」と思っている者は100%きちんとできていません。自分が頑張っているのに、という想いが先に立つからです。本当にやっている者は「一生懸命やっている」とは思っていません。ここの「ギャップ」に関しては埋められないのではないかと思っています。
県選手権の時には準決勝の動画を見て修正点だけ指示しました。この県選手権で選手と連絡を取ったのはここだけです。それ以外は一切やり取りをしない。無責任かもしれませんが。この時、向風の中で12秒62で走っていました。条件がそろえば12秒4台に入ったかなというレース。これまで並ばれたときに力んでしまって足が遅れてしまう(蹴るような動き)になっていましたが、このレースはきちんと「やりたいこと」「やるべきこと」ができたのかなと思っています。これがレースでできるかどうかで結果は大きく変わってきます。良い走りだったと思います。
「勝ちたい」「記録を出したい」という想いが強くなる。誰もがそうだと思います。しかし、「順位」や「記録」は結果論だと思っています。どれだけ記録を出しても相手が圧倒的に強ければ勝てない。「勝てない」としても「負け方」に意味があるのだと思っています。自分自身の力を出し切って負けたのか、自分のやりたいことができずに負けたのかでは「同じ結果」だとしてもそこの意味は全く違ってきます。練習で競り合うことがほとんどない条件で冬季練習をやってきました。時々卒業生が戻ってきて一緒に練習をしてくれているので「冷静に走る」というのがこの1か月はできてきたのかなと思っています。見ていて「強いな」と感じる場面が多くなっています。これまで疲れてきたら崩れていた部分が今は保てます。本来の力が出せるようになってきているのかなと思っています。
3年生がレースを終えた時に「笑顔」でいれるかどうか。ここは大きいと思っています。「順位」や「記録」だけではなく「自分のやるべきことができた」かどうかが重要になります。それ以上でもそれ以下でもない。選手自身は「順位」「記録」のほうが大きいかもしれません。それでも「自分のやるべきことをやる」というのをずっと言い続けています。力を出し切れるかどうか。負けたくないといって勝てるならもうすでにできているはずです。ここ最近の走りはかなりいいものがあります。見ていて崩れていることのほうが少ない。自分自身で朝練をして加速段階の足運びなども徹底してやっています。やらされているのではない。自分のためにやっている。ここが大きいなと感じています
何ができるか。環境作りだけはしておきたいと思っています。「感覚の差」「意識の差」を一瞬で埋めることはできない。それでもチーム内で目標になる選手がいる。この子に近づいていくことが「競技者」になるということだと思っています。誰からも応援される選手です。裏表なく本当に純粋に競技に向き合います。ケアもやりすぎて筋肉に張りがなくなるのでこちらが止めないといけないくらい。それくらいの想いで活動をしている選手がいる。そんな選手のために何ができるか。
私は冷静に対応したいと思っています。私が熱くなっても何も変わりません。そして、「先生の期待に応えたい」みたいな本末転倒の話にだけはしたくないなと思っています。この子が納得できるかどうかが最優先。過剰に言葉かけもしません。見守るだけです。そのスタンスは変えずにいます。私自身も「自分のやるべきこと」だけに注力したいと思っています。
また書きます。たぶん。