東京農工大学の山本 明保 准教授、德田 進之介 氏(博士後期課程修了)、石井 秋光 氏(博士後期課程修了)、山中 晃徳 教授、九州大学の嶋田 雄介 准教授、ロンドン大学 キングス・カレッジのマーク・エインズリー 講師らは、人工知能(AI)の手法の1つである機械学習を合成プロセスに活用することで、世界最高の磁力を持つ鉄系高温超伝導体の永久磁石を開発、テスラクラスの強力磁場を安定保持することに初めて成功した。
高温超伝導体では、磁力の元となる超伝導電流が結晶粒界(超伝導体の結晶と結晶の間のつなぎ目)で抑制される課題があった。
同研究では、無数の結晶と結晶粒界から構成される多結晶材料の複雑なミクロ構造を超伝導電流が流れやすいように制御するため、研究者の経験とアイデアに基づくアプローチと機械学習を用いたAIによるアプローチとを融合した合成プロセスの設計手法を構築した。
この新しいプロセス設計手法により、世界記録の2倍以上強力な磁力を持つ小型の鉄系高温超伝導永久磁石の開発に成功し、医療用MRIレベルの優れた磁場安定性を持つことを実証した。
鉄系高温超伝導永久磁石は、一般的によく用いられており安価な多結晶型材料(セラミックス材料)の合成プロセスを応用できることから作りやすく、また希少な冷却剤を必要とせず小型冷凍機で運転できるため、多様な超伝導機器・システムへの応用に貢献すると期待される。
高温超伝導体では、磁力の元となる超伝導電流が結晶粒界(超伝導体の結晶と結晶の間のつなぎ目)で抑制される課題があった。
同研究では、無数の結晶と結晶粒界から構成される多結晶材料の複雑なミクロ構造を超伝導電流が流れやすいように制御するため、研究者の経験とアイデアに基づくアプローチと機械学習を用いたAIによるアプローチとを融合した合成プロセスの設計手法を構築した。
この新しいプロセス設計手法により、世界記録の2倍以上強力な磁力を持つ小型の鉄系高温超伝導永久磁石の開発に成功し、医療用MRIレベルの優れた磁場安定性を持つことを実証した。
鉄系高温超伝導永久磁石は、一般的によく用いられており安価な多結晶型材料(セラミックス材料)の合成プロセスを応用できることから作りやすく、また希少な冷却剤を必要とせず小型冷凍機で運転できるため、多様な超伝導機器・システムへの応用に貢献すると期待される。
【ポイント】
①作りやすく、使いやすい超伝導磁石が期待されていた。
②研究者の知見とAIを融合した設計手法により、効率的に合成プロセスを探索。
③世界記録の2倍超の磁力を持ち、磁場安定性にも優れた小型超伝導永久磁石を実現。
①作りやすく、使いやすい超伝導磁石が期待されていた。
②研究者の知見とAIを融合した設計手法により、効率的に合成プロセスを探索。
③世界記録の2倍超の磁力を持ち、磁場安定性にも優れた小型超伝導永久磁石を実現。
<科学技術振興機構(JST)>